The 1975の愛知公演を観るついでに常滑のやきもの散歩道を散策してきたら超楽しかった

The 1975の愛知公演を観るついでに常滑のやきもの散歩道を散策してきたら超楽しかった

イギリスのロックバンドThe 1975の”At Their Very Best”来日ツアーを観るにあたって、日程から土曜日の愛知公演か日曜日の大阪公演を狙っていたのですが、いざ販売開始したら速攻で愛知以外売り切れていたので(まあ最寄りの会場だし土曜日だし愛知公演に行くか…)と選びようもなく行き先が決定しました。

チケットを購入した私は、そのままの流れで宿も押さえました。

名鉄常滑駅のすぐそばに。

自宅から常滑までは、車で約二時間、電車で約二時間半で、18時開演予定だったので20時には終演するとして、どちらの交通手段で行くにしても楽勝で日帰り圏内なのですが、宿を押さえました。

なぜか。

常滑は瀬戸や美濃と並ぶ東海地方でも屈指の焼き物の産地なのですが、常滑駅から歩いてすぐのところにあるやきもの散歩道を、前々から散策してみたいなと思っていたのです。なので、今回のライブを常滑市に観に行くというのは渡りに船でもありました。

三年前に同じ会場でAvril Lavigneの来日公演を観る予定で、その時も同じことを計画していたのですが、コロナ禍で流れてしまったんですよね。三年越しのリベンジです。

常滑に行く途中で絶景おしゃれカフェで朝食を食べたり、道中でうなぎ処の看板ばっかり見続けていたせいですっかりうなぎが食べたい気分になりつつ、11時ごろに宿に着きました。

宿の店員さんに声をかけて、許可を得て車を停めさせてもらって念願のやきもの散歩道散策に繰り出したのですが、これが楽しいのなんの。

昼食を食べるのも忘れて二周してしまいました。

やきもの散歩道を散策するにあたって、事前にいくつか買いたいものをリストアップしていました。

  • 珈琲急須
  • アイスコーヒーやジャックコークにちょうど良さそうなフリーカップ
  • コーヒーカップ
  • 徳利とお猪口

珈琲急須は実物を見て使い方を想像したら粉を捨てるときにめんどくさそうだなと思ってしまって物欲が急速に萎んでいき、コーヒーカップもこれぞというものが見つからずに入手を諦め、徳利とお猪口はむちゃくちゃかっこいいものを見つけたもののそもそも日本酒を飲まないので見送り、結局その徳利とお猪口と同じデザインのフリーカップをひとつだけ買ってきました。

しかしこの日、常滑で最も私の物欲を刺激したのは、事前のリストアップ品にはまったくかすりもしないものでした。

それがこちら。

たかを窯さんによる珠玉の逸品、常滑焼Tレックスです。

どうですか、これ。むちゃくちゃカッコ良くないですか?

土日の二日間でやきもの散歩道を計四周しまして、四回ともたかを窯さんに足を運んでは常滑焼Tレックスを前にうんうん唸っていたんですけど、結局買えずに帰ってきました。

お値段33000円ですよ。

いや、高すぎると文句を言いたいわけではなくて。

唯一無二のこの逸品が33000円で買えるなら適正どころかむしろ安いとまで思っていますけど。それでも手が出なかったんですよね。

今回のライブが泊まりじゃなくて日帰りで、グッズも買わずに飯もうな丼や知多牛のひつまぶしなど食べずにコンビニ飯で済ませてたら、そのぶんを常滑焼の購入費用に回そうという考えも浮かんだかもしれませんが。

夏ボーナスの前というのも痛かったですね。これが夏ボーナスが出た直後で気が大きくなって財布の紐も緩んでたら、いっちゃってたかもしれません。

妹に常滑でこれ買おうか超迷ったと写メ送ったら「なにこれ!超かっこいい!買ってくればよかったのに!」と返ってきて、(やっぱかっこいいかぁ。そうだよなぁ、やっぱ買ってくるべきだったかな…)と早くも再訪したくなっています。

今度はもっとたっぷり時間を取って、こちらで陶芸教室にも参加したいなと考えています。

恐竜の卵が割れたっぽいデザインのボウルやお皿もあって、それもかっこよかったんですよねぇ。

たかを窯さんのお隣には神龍を封じ込めたような超絶かっこいい急須が売られていたんですけど、そちらのお値段は11万円でボーナス直後でも逆立ちしても買えない価格設定でした。もし買ったとしても、ちょっと雑に扱ってヒゲでも欠けたら泣けるので取り扱いに神経をすり減らしてしまいそうです。

やきもの散歩道は超楽しいし食べ物も美味しいし、常滑はほんと素晴らしかったです。近いうちにまた行きたいどころか、フッ軽だったら移住を検討していた可能性もありますよ。

愛知スカイエキスポで開催されたThe 1975の愛知公演を観てきた

愛知スカイエキスポで開催されたThe 1975の愛知公演を観てきた

2023年4月29日、イギリスのロックバンドThe 1975の5thアルバム『Being Funny In A Foreign Language』発売に伴う来日ツアーの愛知公演を観に行ってきました。

会場は愛知県常滑市。中部国際空港のすぐ隣。愛知スカイエキスポです。

当日は雨が降っていましたが、中部国際空港から愛知スカイエキスポまでの通路の95%くらいは屋根があったので、ほぼ傘をさすことなく快適に会場まで歩いていけました。

名鉄常滑駅のすぐ近くに宿を取り、宿にはだいぶ早めに着いて車を停めさせてもらって、やきもの散歩道を散策してから開演30分前着くらいで会場入りしたのですが、グッズ売り場は想像以上の待機列で(ええ?これ開演に間に合うか?)と戸惑いながらも一応並びました。

すぐ後ろの女子三人組の可愛い系関西弁によるTaylor Swiftの好きなところ談義や”Love Story”を口ずさんだりしているのに耳が吸い寄せられながらギリギリまで粘りましたが、どう考えても無理だと判断して開演時間10分前に離脱して席に向かいました。

開演前には、SF映画のサントラみたいな壮大なSEが延々と流れていました。これが次の新作に入る予定の”The 1975″だよと言われたとしても違和感なさそうな。こんなロックコンサートの開演前もなかなかないというか、珍しいですよね。

肝心の座席ですが、かなり後方の左端の方という、少し前に話題になった名ばかりS席そのものでしたが、不幸中の幸いでブロックの右端の席だったので右隣が通路でスペースが空いていて、右斜前方のバンドのステージが観やすくて助かりました。

ただ、通路を挟んで右隣の人がブレイクダンスでも踊るつもりなのか、めっちゃ通路の方にはみ出してきて大胆にステップ踏みながら腕も振り回していたので、鬱陶しかったですが。

(ちょっとは遠慮しろよ、図々しいんだよ)と忌々しく思いながら、もし足を踏まれたら即座に肩を当てて腰を入れて肘で弾き飛ばすカウンターのイメトレしつつ観ていました。最後の二曲は好きな曲じゃなかったのか体力が尽きたのか、いきなり棒立ちになって腕を組んでいたのが謎でしたが。

去年のサマソニで観た真夏の雨夜の夢の続きのような、素晴らしいステージでしたね。

必要最低限のセットながら中央と左右に計三つの大迫力大型スクリーン。モノクロ基調のおしゃれでかっこいいライティング。

ちょっとしたミスはありましたが特に大きなトラブルもなく、順調かつ快調な進行。

サポートメンバーを多数引き連れていたので、生音やコーラスがぶ厚くて豊かで多彩だったのも最高でしたね。

この夜のライブは、オフィシャルで録画録音して、ライブアルバムおよびライブ映像作品としてリリースして、全世界のファンと共有すべき公演だったんじゃないでしょうか。それくらいの会心の出来だったのではないかと。

The 1975のライブの素晴らしさは去年のサマソニで骨身に染みていたはずが、それでカチ上がっていたハードルをも越えてくる脅威のパフォーマンスでした。

家でCDを聴いていると、淡々と自分の仕事をそつなくこなすのみという印象のドラムが、ライブになるとスカッと気持ちよく抜けるのにズシッと重く響いてくる超心地いい重低音を放ってきて、これがライブならではの楽曲の魅力をがつんと底上げしてくるんですよね。

ライブで生で聴くことで、CDとはまた違った一面にその曲の評価を見直すことはたまにありますが、The 1975の場合は元々好きだった曲がさらに好きになるんですよね。その夜聴いた曲全部の勢いで。

ヴォーカルのMatty Healyがワインボトルやスキットルからお酒をラッパ飲みしながら、ときにはタバコを吸ったりしながらステージを進行して、他の人が同じことやったら(なんだその舐め腐った態度は!)と激昂してしまいそうな仕草なんですけど、それが妙に様になっているというか絵になっているというか、とにかくかっこいいんですよねぇ、不思議なことに。

魅了されたかのようにステージに魅入ってしまうのです。惚れ惚れと眺めてしまうのです。会場に居合わせた男子の何割かは感化されちゃって、髪を伸ばしてオールバックにしてお酒を飲みながらタバコを吸うようになってしまっていても不思議じゃないくらい、かっこいい。

“At Their Very Best”と銘打たれた、新旧の名曲を織り交ぜたセットリストも最高でした。

アコギ弾き語りでしっとりと幕を開け、少しずつメンバーが増え音も増え、終盤にはいつの間にかサポートメンバーがステージから消えていてちょうどそのタイミングで「We are The 1975!」とMatty が叫んだり。

ひと言の挨拶を何度か発した程度で、休憩やMCもなく次から次へと曲を披露して、アンコールもなくすぐにフロアが明転して終演したので若干あっさり感はありましたが、メリハリが効いていて切り替えやすさはあったかもしれません。

そのまま帰らずに一度グッズ売り場に向かいましたが、なんだかんだ大好きな1stのジャケットデザインのTシャツは売り切れ、事前に(これ欲しいな)と狙いをつけていたキャップもなければバッジもなく、パーカーはありましたがサイズがなかったので結局”Happiness”デザインのTシャツ一枚だけ買って離脱しました。

海外バンドの単独公演でこんなにグッズ売り場が盛況で売れまくっている印象がなかったので、すっかり油断していましたね。もう少し余裕を持って会場入りするべきでした。欲しいグッズがあったのでなおさら。

…あの夜からもう一週間か。

あぁ、The 1975の曲ばかりが流れている居酒屋で、The 1975の好きなところを語らい合いながら、美味しいおつまみを食べつつ楽しいお酒が飲みたい。

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