キャンプ用品を買い集めた勢いでハスクバーナの斧を買ったけど、薪割りしたのは結局最初だけだった

キャンプ用品を買い集めた勢いでハスクバーナの斧を買ったけど、薪割りしたのは結局最初だけだった

正午過ぎから日が傾いてきて夕方に移ろっていくまでの数時間、キャンプ場ではそこらじゅうからカンカンと金属を打ち付けているような打音が響いてきます。

これは一体何の音なのかというと、風に飛ばされないようにタープやテントを地面に固定するためにペグという金具をハンマーで打ちつけているか、日が落ちてからの焚き火に備えて斧やナイフなどで薪を割っているか、十中八九そのどちらかの音です。

特別なイベントでも開催されていない限りキャンプ場は基本的に静かで、夜になるとその静けさがことさらに深まってちょっとした物音や話し声も想像以上に遠くまで響いてしまうため、昼間であればなんてことないハンマーの打音や薪割りの音が騒音になりかねず、多くのキャンパーはチェックインすると暗くなるまでの間にテントやタープの設営や薪割りを済ませます。

音で周りに迷惑をかけないためのマナーの一環ですね。まあ、それでもたまにもう暗くなってるのにどこからかカンカンと音が響いてくることもあるのですが。

ところで、なんで薪を割るかというと、小さな焚き火台を使っていると市販の薪がそのまま焚き火台に入らなかったり、太すぎて燃えにくいのを割って小さくすることで燃えやすくしたり、割って小分けにしないと一気に燃えてすぐに薪がなくなってしまうのを防いだりするためです。

中には、決められた場所での薪か炭を燃料とした加熱しかできない、その他のカセットコンロなどの火器厳禁というキャンプ場もあるので、薪を一気に燃やしてしまうとまだ食材大量に残っているのに加熱調理できない…と詰んでしまうことも起こりえます。燃料不足を起こさないように薪割りすることもあります。

初めて日帰りでキャンプしたときがその決められた竈で薪か炭しか燃やしてはいけないというキャンプ場で、最初に薪を投入しすぎて明らかに足りなさそうになったので、そのへんに落ちている枝を拾ってきては焚べたりしてしのぎました。

その反省を踏まえて、次のキャンプでは薪を何本か斧で割ったのですが、結局薪割りしたのはその時だけでした。

キャンプの回数を重ねるにつれ、薪を多めに買ったり事前に用意しておくようになり、小出しにせずにボンボン放り込むようになっていってしまったためです。焚き火台はユニフレームのファイアグリルなので、薪を割らずにそのまま放り込めるサイズだということも大きいでしょう。

自分の場合はですけど、薪を割らずに焚き火台にボンボン放り込んで、折れたり崩れたりしたら火ばさみで整えたり、火吹き棒で空気を送り込んで炎の勢いを復活させたりするのが好きです。

YouTubeでキャンプの動画を見ていると、チェックインしてテントやタープを設営したらとりあえず薪割りというパターンが多くてそれをお手本の流れとしてなぞる人もいるかもしれませんが、それが自分のスタイルとして定着するかどうかは回数を重ねてみないことにはわかりません。

何回もやることで、自分にはこれが必要、これは要らない、と徐々に整理されていくので。

今、斧の購入を考えているならば、とりあえず間をおいて冷静になったほうがいいかもしれませんよ。買っても使わなくなったとしたら、どこに売りに行けばいいのか、よくわかりませんし…。

斧だけでなく鉈やノコギリも買ったのですが、そちらに至っては一度も使っていません。毎回、キャンプには持っていってますけど。

山奥のキャンプ場で枝を集めてきて切ったり割ったりして薪にしたりポールやランタンスタンドの代わりにしたりと、ブッシュクラフト的なことをするのなら出番もあるでしょうけど、ほぼほぼ家から数分の高規格キャンプ場で満足して完結している現状では出番はないでしょうね。

そのうち、ブッシュクラフトみたいなこともやってみたいな、と興味が湧いてその方向に流れていく可能性もありますけど。

道具を買い集めはじめた勢いで後先考えずに買ってしまった斧や鉈やノコギリは、いつか来るかもしれないその時を信じて今は眠り続けています…。

もしも映画『イエスタデイ』みたいに、なにかの拍子に自分の好きなバンドの存在が消えていたとしたら

もしも映画『イエスタデイ』みたいに、なにかの拍子に自分の好きなバンドの存在が消えていたとしたら

映画『イエスタデイ』では、交通事故にあった売れないミュージシャンが目を覚ましたら世界中の誰もThe Beatlesのことを知らない世界になっていて、戸惑い本当にそんなことできるのかと葛藤しながらも、彼らの曲を拝借し発表したことで走り出してしまったスター街道を描いています。

ここで、ひとつ想像してみましょう。

この映画と同じことがもし我が身に降り掛かってしまったならば。

ある日目が覚めたら世界中の誰もBon Joviのことを知らない世界になっていた、もしくは、ある日目が覚めたら世界中の誰もB’zのことを知らない世界になっていた、そんなところでしょうか。

もしそうなったら、私はどうするのか。彼らの楽曲を拝借して発表する?

自分が書いたオリジナル曲ですよ、とすまし顔で?

答えは否です。否。できるわけがない。

これは道義的に盗作はできないということではなくて、知識や技術が彼らの楽曲を再現できるレベルにはないのでできない、という意味です。もし再現するに足る知識や技術を備えていたら、100%誘惑をはねのけられる自信はありません。自分はそんな強さのある清廉潔白な人間ではありません。

映画『イエスタデイ』では、主人公が売れないながらも十年間ギター一本でひとりで頑張ってきたミュージシャンだったからThe Beatlesの曲を再現できたわけで、趣味でアコースティックギターをちょろっと弾いたことのあるだけの自分に彼らの楽曲を再現するだけの知識も技術もありません。

よって、否、できない、ということになります。

せめてひとりでギター弾き語りができるほどの腕があれば誘惑にかられてしまうかもしれませんが、タブ譜がなければコードが合ってるかどうかすら自分で判断できないレベルで他人の曲をパクって発表など、夢物語でしょう。

よしんば弾き語りできたとしても、一曲弾いただけで指が痛いだの疲れただの喉がガラガラだの、こんな体力ではたった一度の数曲のステージすら完遂は無理です。

自分で無理な理由をあげつらってるだけで情けなさすぎて泣けてきますが、これが現実です。目を背けてはいけません。異世界に転生したところで、転生ボーナスがなければ自分は自分なのです。

ではどうするか。Satinのように自分ひとりだけで何もかもできないのならば、メンバーを募るしかありません。

「本格ハードロックバンドメンバー募集。当方ヴォーカル希望。作詞作曲アレンジセンス自信あります。ただ、アイデアだけは腐るほどあるのですが楽器は何ひとつ弾けず譜面に起こせないので、採譜できる方を希望します。オリジナル曲で世界で勝負しましょう!」

…我ながら胡散臭すぎる…。仮にこの募集要項を読んで応募してくる人がいたら、大丈夫なのか頭の中身を疑うべきでしょう。

ま、そのあたりの細かいことはどうでもいいでしょう。どうせ仮の話です。こんなところで細かいところをつついていても話が進みません。

どうにかこうにかメンバーが集ったとしましょう。

まあ、上手くいかずに揉めるに決まってますよね。大して歌もうまくないくせにいうことだけはいっちょまえなわけですから。プレイやアレンジへの口出しはやたら細かいくせに歌が下手。

こんなの上手くいくわけない…。衝突して喧嘩して、ひとりまたひとりと去っていくに決まってる…。

自分に天性の歌声があるならまだしも。この歌声とメロディセンスを持ってすればもしや…と夢を見させられるだけの才能があれば、口うるさいのを我慢してついてきてくれるメンバーもいるかも知れませんが。

結局、最後は自分ということですね。人のアイデアや成果を拝借したところで、最後に物をいうのは自分。自分にどれだけのものがあるか。

映画館で観そびれた『イエスタデイ』をやっと観たらマネージャー役のリリー・ジェイムズの可愛らしさにキュン死した

映画館で観そびれた『イエスタデイ』をやっと観たらマネージャー役のリリー・ジェイムズの可愛らしさにキュン死した

映画館やテレビのCMで新作映画の予告編を見て、面白そうだなと思いながらもタイミングを逃して観そびれることがたまにありますけど、この『イエスタデイ』もそんなふうにして見逃した一本です。

大ヒットしてロングラン上映とかになれば、まだ観れるチャンスも増えるんですけどね。そんな大ヒット映画は年に数本ですし、音楽を題材にした映画でそれをなしたのは『ボヘミアン・ラプソディ』くらいしか記憶にありません。

まあいつまでも気になっていた映画を映画館で観そびれたことを嘆いてばかりいても始まらないので、DVD/Blu-ray化されたら借りようと切り替えていたんですけど、映画館帰りとか夜のドライブのついでとかにツタヤに立ち寄っても、いっつも全部貸出中で全然借りられなかったんですよ。

こんなことある?って愚痴りたくなるくらい、毎回毎回全部貸出中。

そんなに面白いのか?

ちくしょう、ますます気になるじゃないかよ。

そんなこんなで視聴意欲を募らせていたわけですが、先日The 1975の新譜を聴きながらの夜のドライブついでにツタヤに寄ったらようやくDVDが一枚だけあったので、速攻で確保して借りてきました。

本当のところでいえばBlu-rayで観たかったですが、だからといって見送ったら、今度はいつになるかわかったものではないので。

この『イエスタデイ』がどんな映画かといいますと、世界中で同時発生した謎の一瞬の停電中に自転車に乗っていたらバスに跳ね飛ばされた売れないミュージシャンが目覚めたらThe Beatlesが存在しなかった世界になっていて、戸惑いつつもパクって発表しちゃったらスター街道が走り出し、売れたいという長年の夢が叶った喜びよりも、知らん顔して人の曲を使った罪悪感や選択を間違えたのかもしれない後悔に苛まれてゆく、そんなもしもの世界を描いた映画です。

たまに(は?)とか(えぇ?)とか(なんでそうなる??)と眉をひそめちゃうような展開があったりするのがもったいないですが、The Beatlesの楽曲がその魅力たっぷりに朗々と鳴り響き、主人公の周りに集う仲間や協力者はユーモラスで微笑ましいですし、なんといっても主人公のマネージャー役のリリー・ジェイムズの可愛らしさがたまりません。

こんなにもキュートな映画のヒロインがかつていたか…?とちょっと考えてみても、すぐには対抗馬が思い浮かばないくらい可愛いです。もし今、理想の女性のタイプを聞かれたとしたら、即答ですね。『イエスタデイ』のリリー・ジェイムズだと。

特に好きなのは、主人公が書いた(と思っている)曲のレコーディングをノリノリで手伝っているシーン。映画を観ながら(この気持は…これが…恋…)などと気色悪い感慨にふけっちゃうくらい、その魅力が爆発しています。

不満は微々たるどころか、いっぱいあるんですよ。設定が突拍子もなさすぎるだろうとか、なんで超大物がいきなり直電したり自宅を訪ねたりしてくるんだよとか、ラストちょっと能天気すぎないか…?とか。

でも、そんなことどうでもよくなっちゃうんですよ。いや、どうでもよくはないんですよ、ほんとは。もっとちゃんと作ってくれよっていう思いはあります。でも、どうでもよくなっちゃうんですよ。

リリー・ジェイムズが可愛すぎて。

定期的にこのリリー・ジェイムズを観ては、現実ですり減った心を癒したいがためにDVDかBlu-rayを買おうか、真剣に悩んでおります。

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Måneskinの最新配信シングルは王道のロック・バラード!

Måneskinの最新配信シングルは王道のロック・バラード!

2022年10月7日、日本時間午前9時。

Eurovision 2021を制してからというもの、あっという間に世界的ロックバンドへと登り詰めたイタリアの雄、Måneskinの最新配信シングル”The Loneliest”が公開されました。

早速聴いてみたところ、これがまた奇をてらわないストレートな王道ロック・バラードだったので驚きました。

Måneskinはこれまでにも何曲かバラードを歌っていますが、いずれもイタリア語詩だったり、発声が巻き舌で圧が強かったりして、彼らならではの強烈な個性を前面に押し出してきていたので、落ち着いてじっくり聴き入るようなサウンドやメロディとはまたひと味違っていたんですよね。

それがここへ来ての王道ロック・バラードですよ。外部ライターとしてDiane Warrenが共作で参加してたりするのか?と一瞬思っちゃうような。

Aerosmithでいう”I Don’t Want To Miss A Thing”みたいな。

これは素晴らしい。

シンプルなメロディが二度三度と繰り返されるうちに次第に熱を帯び、いつもより個性を抑えた歌唱なのに不思議と切々と胸に迫り、ここぞというタイミングで放たれる豪快な音で鳴くギターソロも圧巻。

トーマスのギターはいつものストラトだろうと思いますが、ストラトでもこのような音が鳴るのかと目を見張るような轟音です。このギターソロをスキップする人はいないでしょう。

ダミアーノの歌声がいつもより個性控えめなのは、そうすることで自分としてはいつも通りのつもりだけど傍からみたら何かが違うどこかがおかしいという、大事な人の死を悼んで悲しみに打ちひしがれているさまを表現しているのだろうと想像していますが、誰にいわれるでもなく自分で考えてそうしているのだとしたら、ハタチそこそこの若さにして恐るべき自己プロデュース能力の高さと表現力の豊かさです。

私、僭越ながら彼らの将来を心配していたんですよね。

いきなり世界中で爆売れしたことで、イケイケだったインディーズ・ロックバンドがメジャーデビューした途端小綺麗に小さくまとまってつまらない音になっちゃった状態に陥ってしまうのではないかと。

まったくもって余計なお世話でした。

だって、ブレイク後の配信シングル曲、どれも素晴らしいですから。

この調子なら次のアルバムも傑作に決まってますから。

楽曲がいいだけでなく、パフォーマンスの凄さもサマソニでZOZOマリンスタジアムを熱狂させたことで証明されていますからね。

サマソニやフジロックのヘッドライナーに登り詰めるのも時間の問題でしょう。

Måneskin – The Loneliest

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/38511/1/1/1

映画『グレイテスト・ショーマン』を観たら、感動と煩悶で板挟みになってしまった

映画『グレイテスト・ショーマン』を観たら、感動と煩悶で板挟みになってしまった

YouTubeのおすすめに映画『グレイテスト・ショーマン』の撮影開始直前のワークショップの模様を収録した動画が上がってきて、そういえばこの映画話題になったけどまだ観てなかったなと興味半分でクリックしてみたら、めちゃくちゃソウルフルな熱い曲を絶叫するようにメインキャストたちが合唱してて(何だこれ、凄いな。『天使にラブ・ソングを』を観た時に似た感動がこみ上げてくるぞ…)と度肝を抜かれた私は最寄りのツタヤに走り、Blu-rayを借りてきました。

早速ソフトをプレイヤーに投入して視聴開始したのですが、のっけから掴みが凄まじく、圧倒されました。

このオープニングはすごいな…。『ボヘミアン・ラプソディ』の”Somebody To Love”に匹敵するかもしれない…。

早くも興奮を覚えながらもそんなことを考えてるそばから物語はテンポよくずんずん進み、次から次へと感動的な神曲が流れてきます。既発のヒット曲に頼らずに、映画のためのオリジナル曲ばっかりでこのクオリティはとんでもないな…。

少々(んん?)と疑問に感じるところもあったのですが、曲の素晴らしさにとりあえず些事は流して感動に打ち震えていました。

ここまでは良かったんですよ。問題はここからです。

胸一杯の感動に大満足の私は続けて二回目を視聴したのですが、そこで初回時にとりあえずスルーして打ち捨てていた些事が妙に気になり引っかかり、胸に残るしこりがどんどん大きくなっていったのです。

(これは…いいのか…?いや、いかんでしょ。でも曲は本当に圧倒的に素晴らしいんだよなぁ。でもなぁ。この展開はどうなんだろう…?しかしこの楽曲群はほんと凄まじいな…)

交互に押し寄せる感動と煩悶に、板挟み状態になってしまいました。

なぜこんなにも悩み悶えるのか。

似てるんですよね。

この前年に公開されたアニメーション音楽映画『シング』に。

『グレイテスト・ショーマン』の主人公P.T.バーナムは実在の人物で、『シング』の主人公バスター・ムーンのモデルもそのP.T.バーナムらしいので、ある程度似かよるのは当然かも知れませんが、それにしてもというくらい似てるのです。

初めて観たときは(なんか似てるなぁ…)程度だったんですけど、二回目はストーリーの流れから場面場面から(やけに似てるなぁ…)と事あるごとに引っかかりました。

それと同じくらい、(まあまあ、ストーリーが多少似てるとかそんな細かいことどうでもいいじゃない)といわんばかりに超名曲が続々と流れてきて一瞬忘れさせられては、曲が途切れるたびにいちいち引っかかり、曲が流れ出すとまた些事など忘れて。

振り幅がデカすぎて、整理がつかなくてわけがわからなくなっています…。

初めて観たときは『シング』が大好きな人にはたまらない映画だろうと思いましたが、二回目を観たら『シング』が大好きな人には逆に受け入れられないかもしれないと思い直したり。

劇中歌は最近のPanic! At The Discoに近い雰囲気があるので、Panic! At The Discoが好きなら間違いなく感動するでしょう。ひょっとしたらライブでもないのに泣くかもしれないくらい感動的な歌ばかりです。

未だ混乱が収まらず自分の中で上手く折り合いがついていませんが、このサントラに収められた名曲群と出会えたことには心から感謝しています。

『シング』を観る前に映画館の音響で観たかったなぁ…。

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