Zepp名古屋で20年ぶりに活動再開したTMGのライブを観てきた

Zepp名古屋で20年ぶりに活動再開したTMGのライブを観てきた

2024年9月20日金曜日、Zepp名古屋で開催されたTMGのライブを観てきました。

TMGとは何なのか一応簡単に説明しておくと、B’zのギタリストである松本孝弘のサイドプロジェクトのひとつで、ヴォーカルはMr. BigのEric Martin、ベースはNight RangerのJack Bladesと組んだ夢の日米合同スーパー・ハードロック・バンドです。

ドラムは前回はレコーディングとツアーで計三名が参加していましたが、今回は元Guns N’ RosesのMatt Sorumが叩いています。

Tak Matsumoto Group、略してTMGですね。自身が敬愛するギタリストMichael SchenkerのMichael Schenker Group、略してMSGにちなんだバンド名になっています。

命名はB’zのヴォーカリスト稲葉浩志だそうで。かっこいい上に歌も超絶上手くて命名センスまで抜群とか反則すぎますね。

TMGはこれまで2004年にアルバムを一枚発表したきりで、その内容が素晴らしくて大好きだったので活動再開を心待ちにしていたのですが待てども暮らせどもその機会は訪れず、一枚きりの活動かと諦めかけていたところでこの20年ぶりの2ndアルバムのリリースにツアーの発表、私の心は舞い上がりました。

今度こそ絶対にライブを観たい!

両方外れるかもしれないけどどちらかが当たればいいか、と名古屋と大阪に申し込んだらまさかの両方とも当選にこんなことあるのかと面食らいましたが、片方はリセールに出そうか迷いつつもせっかくだし次があるかもわからないので両方行くことにしました。

その一発目、名古屋公演二日目を観てきました。

2ndアルバムのリリース日はこの二日前でフラゲしてたんですけど、今回は二回目もあるのであえてあまり聴き込まずに行ってみました。

まず驚いたのが、JackとMattによる大気を揺るがすような轟音のリズム隊ですね。意外と前に行けたせいでスピーカーに近づきすぎたのが裏目に出たのか、このど迫力には参りました。

Jackのベースソロなんてボンボンと爆発音みたいな音が鳴り響いてて、開いた口が塞がりませんでした。

それで割を食ったのがEricのヴォーカルですかね。声を出すのに少し苦しんでいる感じもありましたが、リズム隊の轟音が凄まじすぎることで埋もれがちになってしまっているように聞こえました。

真ん中で観ていたら、聴こえ方も変わっていたのかもしれません。舞台袖に向かってマイクの音量を上げてくれといった合図を送っていたように見えたので、音量のバランス設定に苦心していたのでしょう。

イチャイチャと楽しそうにはしゃぐEricとJackが印象的でした。

Takは寡黙にひたすら自分の仕事を完遂するのみ、って感じでしたね。B’z以外でのステージは初めて観たのでどんな感じなのかなと思っていましたが、B’zの時と同じようにヴォーカルに進行を任せてどっしり構えて一歩引いて盛り立てる、そんな安心感に満ちたプレイでした。

ギターの音色が気持ち良すぎるんですよね。まさに絶品。

本編とアンコールで、約100分のステージでした。もう少し聴きたかった気持ちもありますが、音圧が凄まじかったのであれ以上あの場にいるのもしんどかったかもしれません。

ライブハウスはやっぱりいいですね。さっと入場して並ばずにグッズも買えてドリンク交換もすぐで終わったら退場規制もなくささっと帰れるのほんと楽。二時間立ちっぱなしからの帰りの電車でもしばらく座れずは堪えますけど。

グッズ売り場が空いてたのは事前通販したからというのもあったと思いますけど、ドームやスタジアムなどの巨大な会場で待機列に延々と並ぶのがまたしんどいんですよね。

18時開演ということで、終演も早そうだしその頃には少しは涼しくなってるだろうから名古屋飯で一杯飲んでから帰ろうか、なんて目論んでいたんですけども、会場から一歩外に出たらむせかえるような蒸し暑さに即前言撤回し、直帰に方針転換したのでした…。

TMG

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アメリカのポップ・デュオFly By Midnightがむちゃくちゃ素晴らしい

アメリカのポップ・デュオFly By Midnightがむちゃくちゃ素晴らしい

あれは確か今年の1月半ばのことだったと記憶しているのですが、YouTubeでLanyを知って彼らのMVを貪るようにチェックしていた私は、時を同じくして関連動画に出てきたFly By Midnightを知り、聴いてみたらむちゃくちゃ素晴らしかったので歓喜に打ち震えました。

下にもその曲の動画へのリンクを貼っているのですが、特に”In The Night”という曲で、大好きなThe 1975を彷彿とさせる、無機質なんだけどおしゃれで切ないポップ・ロックに心を撃ち抜かれました。

彼らのアルバムやEPを根こそぎDL購入しました。

ほぼ同時に知ったNightlyのアルバムやEPも一緒に。

LanyのCDアルバムも四枚まとめて注文したばっかりなのに。

一度にたくさん買いすぎてどれがどれやら、じっくり聴き込む時間もままならないというのに。

でも仕方ないですよね。好きになるっていうのは、こういうことですよ。後先考えずに、行け行けどんどん。

これ絶対好きだわって曲に出会ったら、とりあえず買うっきゃない。あとのことを考えるのはそれから。

来日公演とかはまだかな?と調べてみたら、彼らのことを知った数日前に東京で初の来日公演を行なっていたことを知って目が点になりました。

そんなバカな…。

まあ、たとえライブの前に彼らのことを知っていたとしても、前売り完売でしたし1月の月曜日に東京で一夜限りでは、冬の間は仕事も繁忙期ですしどうあがいても行けなかったので、むしろきっぱりと諦めがついて切り替えやすいかもしれません。

いや…やっぱり悔しいな…。

セットリスト見たら好きな曲ばっかり演ってたものですから、余計に。何年後かに、伝説の一夜として語られる類のライブだったのではないでしょうか。

そんなFly By Midnightですが、このところ新曲攻勢が続いていて、来日公演が終わった直後だというのにニューアルバムの発売も近いのか?と期待が膨らんでいます。

ポップさはそのままに、ややロック寄りに振ってきたサウンドが絶妙にツボで、たまりません。

昔、Savage GardenやBBMakやWestlifeなどが好きで、(またこういった爽快で素敵なポップ・ロックを聴かせてくれるバンド出てこないかな?)と恋い焦がれている人たちは、全員Fly By Midnightを聴いてみるべきです。

刺さるかどうかはわからないですよ?そこはちょっと保証できません。

人それぞれ好きな曲も違いますし、最初にどの曲を聴いたかによってその後の受け取り方も左右されるところも出てくるでしょうから。

でも、このFly By Midnightは、高確率でそんな心の隙間を埋めてくれるバンドに違いないと、私は確信しています。

自室のオーディオや愛車のカーオーディオで彼らの曲を聴くたびに、この確信は深まるばかりです。

とりあえずYouTubeで聴くだけ聴いてみてください。YouTubeで聴くだけならタダです。あとのことを考えるのはそれから。

Fly By Midnight

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サマソニ2023に出演していたバンドLanyを最近好きになって、しばらくしたら2024年9月に単独来日公演決まって超嬉しい

サマソニ2023に出演していたバンドLanyを最近好きになって、しばらくしたら2024年9月に単独来日公演決まって超嬉しい

おそらく、五枚目のスタジオアルバム『A Beautiful Blur』をリリースした直後だったからだと思うのですが。

YouTubeのおすすめにLanyの新曲が上がってきて、それを聴いてみたことで彼らの音楽が気に入って、一気にCDアルバムを買い集めました。

音楽性としては、The 1975やNight Travelerあたりにも通じる、おしゃれで軽快なサウンドなんだけどエモーショナルな一面もあって、渇いた心に沁みてくるようなポップ・ロックです。

これは良いと気に入って愛聴しつつ最近の活動について調べていたら、ほんの半年前、サマソニ2023で来日していたことを知って呆然ですよ。

は…?マジですか?聞いてませんけど?

去年のサマソニは、日割りが決まってから買おうとしてたらその時には完売してたので、どのみち行けなかったのでタイミングというか運命というか仕方なかったのですが、胸に去来したのは(去年サマソニで来てたんだったら今度の来日はしばらく先かも…)という懸念でした。

ところがですよ。しばらくしたら、2024年9月、サマソニ2023から一年ちょい。東京と大阪で一公演ずつ計二公演、来日公演が開催されるというまさかの朗報。嬉しすぎます。

新作出したらツアー、来日という決まりやすい流れはありますけど、それでも全部の海外バンドが新譜を出したら来日公演できるというわけでもありませんからね。

でも最近多いですよね。サマソニなどのフェスで来たばっかりだったけど、その後に新譜出してすぐに戻ってくるというパターン。去年あたりから。

覚えてるだけでも、Lany、The 1975、Carly Rae Jepsen、Maneskin、Pale Waves、Rina Sawayama、Hoobastankなどがフェスへの出演から間をおかずに再来日してくれています。

おかげで、洋楽ファンは観たいライブがたくさんすぎて、嬉しい悲鳴を上げているわけですが。

Lanyの大阪公演は金曜日なので、チケット取れたら有給で来阪します。Zeppは初めて。先行抽選当選してますように。

Lany

Lany (レイニー) | チケットぴあ

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なんばHatchでSlash Featuring Myles Kennedy & The Conspiratorsのライブを観てきたら、『Living The Dream Tour』のライブBlu-rayを注文していた


なんばHatchでSlash Featuring Myles Kennedy & The Conspiratorsのライブを観てきたら、『Living The Dream Tour』のライブBlu-rayを注文していた

2024年3月2日土曜日、大阪のなんばHacthで開催されたSlash Featuring Myles Kennedy & The Conspiratorsのライブを観てきました。

一度は生で世界的ロックギタリストSlashのプレイを観ておきたいなと思いまして。

最高でした。めちゃくちゃ素晴らしかったです。大阪まで行った甲斐がありました。

整理番号1100オーバーだったので、最後方から人垣の隙間を縫うようにしてなんとかステージの様子を眺めるという限られた視界でしたが、そんなことどうでもいいくらい素晴らしかったです。

いや、斜め前の外国男が自撮り棒にアクションカム付けてちょいちょい写りを気にしながら腕を上げ続けてたのだけはウザかったな。

あんな後ろから超広角のアクションカムで撮っても、ステージがさらに遠くなるだけで意味ないと思うけど。超広角の利点と特徴知ってる?

まあいいや。気を取り直して。

これでもかとギターを弾き倒しまくるSlashの怒涛のプレイには痺れました。

今まで、他にも有名なギタリストのライブでのギタープレイを何度か観てきましたけど、Slashほど自由奔放に心ゆくまで弾きまくっているギタリストは他に覚えがありません。

実際のところはどうなのかわからないですよ。一見自由奔放のようですべてリハーサル通りの予定調和かもしれませんし、ざっくりと流れだけ決めておいてその場その場の感覚で細部を詰めたところもあるのかもしれません。

そういう裏をまったく感じさせない、その場の感情と勢いで即興に走っているかのようなプレイでした。

圧巻でしたね。サウンドもど迫力で圧倒されました。

Guns N’ Rosesのライブも観てみたくなりましたよ。

また、Myles Kennedyも素晴らしいヴォーカリストでしたね。

本来Slashのバンドのはずが、もはや彼のバンドになっているように感じられたほどに。Mylesのバンドに、好き勝手にギターを弾いていいからという話でSlashが参加していたかのように感じられたほどに。

Slashと組んでこれほどの存在感を出せるヴォーカリストが果たして何人いることか。

ど迫力サウンドを突き抜けてくるパワフルな美声に酔いしれました。

歌声も素晴らしかったですが、オープニングアクトを讃えたりペットの写真をリクエストして観客とのやりとりを楽しんだり、華やかで人柄も良くてもはやズルいまであります。

ベースのTodd Kernsも凄かったですね。

彼のバンドHeroes And MonstersのCDを持ってるので歌えるベースプレイヤーであることは知っていましたが、Guns N’ Rosesの”Bad Apples”をベースを弾きながらハイレベルに歌いこなすとか、そんなのもう反則レベルでしょう。

Mylesとはまたひと味違った、無骨で勇壮なヴォーカルですね。

Slash Featuring Myles Kennedy & The Conspiratorsとして四枚のアルバムをリリースしてツアーも重ねたことで、ただでさえ実力者が集まっているのに、お互いのことを熟知した阿吽の呼吸でライブバンドとして完成されていました。

それぞれのバンドや活動もあるのでコンスタントなリリースやツアーは難しい部分もあるでしょうが、またチャンスがあったら是非ともライブ観たいですね。

ライブを観た後はGuns N’ RosesやSlashの楽曲をランダムで聴いていたのですが、これもいいのですけどあと何かもうひとつ物足りず、スタジオ盤だけでなくライブ盤も聴きたいという贅沢な欲求がふつふつと。

特にSlashの場合はライブならではの特別なプレイの割合が多いので、ライブの直後は余計にライブバージョンを聴きたいという思いが強くなってしまいました。

ただSlashのライブ盤は『Made In Stoke』しか持ってなくて、これはSlash Featuring Myles Kennedy & The Conspirators結成初期のライブ盤のため、収録曲が欲求のツボから微妙に外れているという大問題を抱えていまして、その大問題を金で解決することにしました。

前作『Living The Dream』のロンドン公演の模様を収めた『Living The Dream Tour』のライブBlu-rayを買うことで。

届いて早速観てみましたが、音も映像も高品質で、ライブの感動が蘇る素晴らしい映像作品でした。

今回のライブでもSlashがギターを弾きまくっていた”Wicked Stone”や”Anastasia”も収録されていて、同様にギターを弾きまくってるのでほんと最高です。

いずれ今回のツアーの映像作品もリリースされるかもしれませんが、とりあえずはこの『Living The Dream Tour』のライブBlu-rayを観返しては余韻に浸ります。

Slash Featuring Myles Kennedy & The Conspirators

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ナゴヤドームでQueen + Adam Lambertのライブを観てきた

ナゴヤドームでQueen + Adam Lambertのライブを観てきた

2月4日日曜日、ナゴヤドームで開催されたQueen + Adam Lambertのライブを観てきました。

前回2020年のツアーの時も行きたかったのですが、そのすぐ後にH.E.R.O.のライブも控えていて、そんな短期間で関東に連続で遠出はちょっときついな、どっちかに絞ろうとH.E.R.O.を取って見送ったら、その後コロナ禍に突入しライブイベントそのものが開催されなくなるという絶望の数年間の日々を過ごすことになってしまったため、次にQueenを観る機会があったら絶対に行きたいと思っていました。

そしてコロナ禍が明けてついに発表された今回の来日ドームツアー、プレイガイドの先行抽選に申し込んだ結果当選したので、待ちに待って行ってきました。

これまで、所有しているQueenのライブ盤やDVD/Blu-rayを観たり聴いたりして、彼らのライブの凄さはわかっているつもりでしたが、初めてこの目で観たQueenのステージは凄まじかったです。

それはもう、想像以上に。

演出やステージセットがド派手で、まずその規模に度肝を抜かれます。

まるでクリスマス・イルミネーション・パレードのようなラブリーでマジカルでドリーミングなスクリーン投影やレーザーライト演出が豪華絢爛で、かといってそれに目を奪われて肝心のバンドの演奏に目が行かなくなってしまうようなこともなく、音と映像とバンドのパフォーマンスとの相乗効果でしっかりと盛り上げてきて。

バンドもみんな絶好調でしたね。

ドームの爆音轟音を切り裂いて突き抜けてくるAdamのパワフルで美しい歌声、まるでライブハウスのような重低音が響いてくるRogerの音数の多いドラミング、独特の音色で速弾きもトーンも自由自在のBrianのギター。

代わる代わるソロタイムを設けて適度に休憩しつつ、まったくダレずにスムーズに進行されるステージ。

グレイテスト・ヒッツなセットリストに、お馴染みの演出もあれば、感動を誘うような一幕もあったり、新機軸なアレンジを施して意表を突いてきたりもして。

とにかく最高でした。最高の二時間半でした。

何でもかんでも最高と言っているので(なにが最高なんだよ)と不信感を抱いている人もいるかもしれませんが、最高はとても数えきれない星の数ほどあるので仕方ありません。

観やすくて音も良いように感じたナゴヤドームのおかげで、より感動が大きくなった側面はあったでしょう。

終電の時間が厳しいのか、本編終了と同時に会場を後にする人たちをちらほら見かけましたが、Queenを観にきて”We Will Rock You”と”We Are The Champions”を聴かずに帰る鉄の意思に感服しました。

名曲だらけのQueenの曲の中でも二枚看板格ですよ。この二曲を聴かずに帰るという選択肢は自分の中にはなかったので。

とはいえ、翌日は月曜日で普通に仕事なので、家まで帰れなくなるのは困る。

終演時間によっては終電が厳しくなるので私もそこは心配でしたが、想定よりも早く終わったため規制退場に従い、しかし素直に最寄の地下鉄名城線を利用したのでは大混雑に巻き込まれてしまうため、地下鉄東山線今池駅まで30分歩きました。

正解かどうかわかりませんが。

どのみち、栄で合流することになるんですよね、結局。

どうするのが正解なのだろう。

最高だったライブへの大満足と同時にもやもやも抱え、イヤホンでQueenの曲のランダム再生を聴きながら余韻に浸りつつ帰路に着いたのでした。

Queen + Adam Lambert – Live Around The World

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