アメリカのポップ・デュオFly By Midnightがむちゃくちゃ素晴らしい

アメリカのポップ・デュオFly By Midnightがむちゃくちゃ素晴らしい

あれは確か今年の1月半ばのことだったと記憶しているのですが、YouTubeでLanyを知って彼らのMVを貪るようにチェックしていた私は、時を同じくして関連動画に出てきたFly By Midnightを知り、聴いてみたらむちゃくちゃ素晴らしかったので歓喜に打ち震えました。

下にもその曲の動画へのリンクを貼っているのですが、特に”In The Night”という曲で、大好きなThe 1975を彷彿とさせる、無機質なんだけどおしゃれで切ないポップ・ロックに心を撃ち抜かれました。

彼らのアルバムやEPを根こそぎDL購入しました。

ほぼ同時に知ったNightlyのアルバムやEPも一緒に。

LanyのCDアルバムも四枚まとめて注文したばっかりなのに。

一度にたくさん買いすぎてどれがどれやら、じっくり聴き込む時間もままならないというのに。

でも仕方ないですよね。好きになるっていうのは、こういうことですよ。後先考えずに、行け行けどんどん。

これ絶対好きだわって曲に出会ったら、とりあえず買うっきゃない。あとのことを考えるのはそれから。

来日公演とかはまだかな?と調べてみたら、彼らのことを知った数日前に東京で初の来日公演を行なっていたことを知って目が点になりました。

そんなバカな…。

まあ、たとえライブの前に彼らのことを知っていたとしても、前売り完売でしたし1月の月曜日に東京で一夜限りでは、冬の間は仕事も繁忙期ですしどうあがいても行けなかったので、むしろきっぱりと諦めがついて切り替えやすいかもしれません。

いや…やっぱり悔しいな…。

セットリスト見たら好きな曲ばっかり演ってたものですから、余計に。何年後かに、伝説の一夜として語られる類のライブだったのではないでしょうか。

そんなFly By Midnightですが、このところ新曲攻勢が続いていて、来日公演が終わった直後だというのにニューアルバムの発売も近いのか?と期待が膨らんでいます。

ポップさはそのままに、ややロック寄りに振ってきたサウンドが絶妙にツボで、たまりません。

昔、Savage GardenやBBMakやWestlifeなどが好きで、(またこういった爽快で素敵なポップ・ロックを聴かせてくれるバンド出てこないかな?)と恋い焦がれている人たちは、全員Fly By Midnightを聴いてみるべきです。

刺さるかどうかはわからないですよ?そこはちょっと保証できません。

人それぞれ好きな曲も違いますし、最初にどの曲を聴いたかによってその後の受け取り方も左右されるところも出てくるでしょうから。

でも、このFly By Midnightは、高確率でそんな心の隙間を埋めてくれるバンドに違いないと、私は確信しています。

自室のオーディオや愛車のカーオーディオで彼らの曲を聴くたびに、この確信は深まるばかりです。

とりあえずYouTubeで聴くだけ聴いてみてください。YouTubeで聴くだけならタダです。あとのことを考えるのはそれから。

Fly By Midnight

関連記事

Dorothyみたいに、3rdアルバムはCDも配信もあるけど1stと2ndはCDかLPしかないというパターンもあるから、いくら配信が便利でも配信だけでは完結しない

Dorothyみたいに、3rdアルバムはCDも配信もあるけど1stと2ndはCDかLPしかないというパターンもあるから、いくら配信が便利でも配信だけでは完結しない

つい先日、Dorothyというかっこいい女性ヴォーカル・ハードロックバンドの存在を知りました。YouTubeのおすすめに”Black Sheep”という曲の新MVが上がってきたことで。

ブルージーなトーンを響かせながら随所で印象的なアクセントをキメるギター、轟音をスコーンと突き抜けてまっすぐ耳に飛び込んでくる美しくもパワフルな歌声がたまらないバンドです。

かっこいいバンドの存在を知るとまず音源を手に入れたくなるのが人情なので早速Amazonで検索をかけるのですが、そこで知ったのはCDやレコードは軒並み品切れ、では配信データのダウンロード購入はどうかというと最新の3rdアルバムなら配信もあるけどそれ以前の作品となると配信リストには載っていないという渋い現実でした。

配信はねぇ。便利で出費も抑えられていいんでしょうけどねぇ。こういった落とし穴もあるのが玉に瑕ですよねぇ。

CDが手に入らないなら仕方ない配信ダウンロードで我慢するか、と思っても配信されてなかったら、新品CDの再入荷を待つか地道に中古CD屋さんを巡って一期一会に期待するかして、結局CDを買うしかなくなっちゃいますからね。

もうCD買うのやめて配信に移行したほうが便利だし楽だしおそらく月々の音楽購入代も抑えられるだろうしそのほうがいいんじゃないのなんて薄々思いながらも、こういったこともあるから踏ん切りがつかないんですよね。

配信だけでは、好きなバンドの音楽を逃さずに聴きたいという欲求を満たせないことがあるので。

もう時代はアナログレコードかデジタル配信ですけど、今しばらくこの現状に抗い、CD購入にすがりつきます。たとえ時代遅れだと白い目で見られようと…。

Måneskinの最新配信シングルは王道のロック・バラード!

Måneskinの最新配信シングルは王道のロック・バラード!

2022年10月7日、日本時間午前9時。

Eurovision 2021を制してからというもの、あっという間に世界的ロックバンドへと登り詰めたイタリアの雄、Måneskinの最新配信シングル”The Loneliest”が公開されました。

早速聴いてみたところ、これがまた奇をてらわないストレートな王道ロック・バラードだったので驚きました。

Måneskinはこれまでにも何曲かバラードを歌っていますが、いずれもイタリア語詩だったり、発声が巻き舌で圧が強かったりして、彼らならではの強烈な個性を前面に押し出してきていたので、落ち着いてじっくり聴き入るようなサウンドやメロディとはまたひと味違っていたんですよね。

それがここへ来ての王道ロック・バラードですよ。外部ライターとしてDiane Warrenが共作で参加してたりするのか?と一瞬思っちゃうような。

Aerosmithでいう”I Don’t Want To Miss A Thing”みたいな。

これは素晴らしい。

シンプルなメロディが二度三度と繰り返されるうちに次第に熱を帯び、いつもより個性を抑えた歌唱なのに不思議と切々と胸に迫り、ここぞというタイミングで放たれる豪快な音で鳴くギターソロも圧巻。

トーマスのギターはいつものストラトだろうと思いますが、ストラトでもこのような音が鳴るのかと目を見張るような轟音です。このギターソロをスキップする人はいないでしょう。

ダミアーノの歌声がいつもより個性控えめなのは、そうすることで自分としてはいつも通りのつもりだけど傍からみたら何かが違うどこかがおかしいという、大事な人の死を悼んで悲しみに打ちひしがれているさまを表現しているのだろうと想像していますが、誰にいわれるでもなく自分で考えてそうしているのだとしたら、ハタチそこそこの若さにして恐るべき自己プロデュース能力の高さと表現力の豊かさです。

私、僭越ながら彼らの将来を心配していたんですよね。

いきなり世界中で爆売れしたことで、イケイケだったインディーズ・ロックバンドがメジャーデビューした途端小綺麗に小さくまとまってつまらない音になっちゃった状態に陥ってしまうのではないかと。

まったくもって余計なお世話でした。

だって、ブレイク後の配信シングル曲、どれも素晴らしいですから。

この調子なら次のアルバムも傑作に決まってますから。

楽曲がいいだけでなく、パフォーマンスの凄さもサマソニでZOZOマリンスタジアムを熱狂させたことで証明されていますからね。

サマソニやフジロックのヘッドライナーに登り詰めるのも時間の問題でしょう。

Måneskin – The Loneliest

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/38511/1/1/1

スペインの至宝91 Suiteがついに3rdアルバム『Back In The Game』を配信リリースするも、素直に喜べない理由

スペインの至宝91 Suiteがついに3rdアルバム『Back In The Game』を配信リリースするも、素直に喜べない理由

あれは三年前のことでしたか。

スペインのメロディアス・ハードロック・バンド91 Suiteが復活して6曲入りEP『Starting All Over』を突如としてリリースしたのは。

これがまあ、もう新曲を聴けることはないのだろうとほとんど諦めていたファンを狂喜させる凄まじい6曲で、新作アルバムの発表を心待ちにすることになります。

あれから三年。ポツポツと新曲やRobin Beckとのコラボ曲を発表しつつそろそろかと期待を煽り、そしてついに新アルバム『Back In The Game』が配信リリースされました。

未CD化は残念ですが、早速ダウンロード購入しましたよ。ウキウキと。しかし、その収録曲目を見て愕然としました。

というのも、1〜6曲目まではまんまEP『Starting All Over』と同じ曲順で、そのあとに新曲やRobin Beckとのコラボ曲が追加された構成となっていたからです。

え〜、これじゃただの『Starting All Over +8』じゃん…。

いや〜これはちょっともったいないですよ。曲がいいだけに構成が雑なのが惜しまれる…。これがEPを出した一年後とかだったら全然わかるんですけどね。三年後ですからね。

三年後でこれかぁ…。それだったら中途半端にEP出さずにいきなりアルバム出してほしかったなぁ…。

いや、曲は良いんですよ、ほんと。好きな曲ばっかりです。本来であれば手放しで狂喜乱舞して然るべき内容なんですけども、釈然としなくて素直に喜べない。

あぁ、モヤモヤする…。

2021年下半期最大の衝撃は、邦楽ロックシーンにNothing To Declareというバンドの存在を知ったこと

2021年下半期最大の衝撃は、邦楽ロックシーンにNothing To Declareというバンドの存在を知ったこと

休日。土曜日の朝。

特になにも予定もないことですし、ゆっくり寝るつもりが、何故か6時前に目が覚めてしまい二度寝を試みるも無理だったため、諦めた私は起きることにして、何気なくTwitterを開いてタイムラインを眺めていました。

そしたら、友人があるバンドの公式アカウントのつぶやきをRTしていたので、そこに貼り付けられていた一分弱ほどの音源を聴いてみました。

それが上のNothing To Declareというバンドの”Get Up”という曲の一部だったのですけど、モロ好みだったので即YouTubeに飛んで、片っ端から公式MVを視聴していきました。

そのことごとくが素晴らしかったので、一瞬で彼らのサウンドの虜になりました。iTunesストアにて彼らの音源を購入し、ダウンロードしまくりました。

Nothing To Declareの音を聴いた感想をひと言で言い表すならば、衝撃ですね。素晴らしいバンドの存在を知った喜びよりもまず先に、こんなバンドが日本にもいたのか、という衝撃。

ハードロックやパンク、スクリーモなどからの影響を感じさせるキャッチーで骨太なロックがその根幹なんですけど、音色や音の雰囲気にイギリスっぽさやアメリカっぽさ、ほんのり北欧っぽさまでが混在していて、かといってごった煮感は皆無でとても洗練されていて聴きやすいんですよ。

まるで奇跡のようなサウンドです。作曲はもちろん、編曲にプロデュース、サウンドミックスも素晴らしい。なにをどうすれば、凄みを出しつつここまできれいにまとまるのか。センス抜群ですね。

彼らの音をノーヒントで初視聴で、イギリスのバンドがアメリカっぽい音を出しているか、もしくはその逆か、はたまたオーストラリアかカナダあたりからの突然変異バンドか、と予想する人はいても、日本のバンドだと直感できる人はまずいないでしょう。

よくよく聴き込めば、尋常じゃないキャッチーさの裏に、音の端々に様々なジャンルからの影響、吸収、昇華、体現が感じられて、この音を作り出せるのは日本のバンドだけかも、という可能性に思い至るかもしれませんが。

普段洋楽ロックしか聴かない、という人にもぜひ聴いてみてほしいバンドです。

ヴォーカルの声質が似ていることもあってか、強いて近しいバンドを上げるとしたらQuietdriveでしょうか。AnberlinやNational Productなど、パンクとハードロックを融合させたような洋楽が好きな人に、特におすすめ。

時折、上記のバンドが好きな人が聴いたら、膝をついて祈りながら落涙しちゃいそうな聖痕が垣間見えます。

いやぁ、久しぶりに興奮しました。こんな興奮は、Band−Maidに目覚めたとき以来でしょうか。

ここ数年は配信でシングルをリリースしているのみなので、そろそろ新アルバムや新EPの発表も楽しみですね。