大阪・舞洲の特設会場で開催されたEllegarden Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加してきた

大阪・舞洲の特設会場で開催されたEllegarden Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加してきた

大阪は舞洲の特設会場で開催された、Ellegardenの単独野外ライブイベント、Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加してきました。

はるばる静岡県の西の果てから。片道約190km。青春18きっぷで、在来線を乗り継いで。

第一希望は名古屋の日本ガイシホールで開催された公演でしたけど、第二希望の舞洲に行くことになって、前々から想像していた通りに真夏の野外ライブにバッチバチにエルレの新旧名曲群がハマって最高だったので、真夏の野外遠征はきつかったですし大変なこともありましたけど、これでよかった、行ってよかった、心からそんな感動に浸っております。

まず何がよかったって、開演直前のFM802のラジオパーソナリティ、大抜卓人さんによる前説ですね。

活動休止前からのファンの想いや記憶を汲み上げつつ今のこの場に繋げるような語りは感動的で、すでに目頭が熱くなっていました。まだ本人たちがステージ上に現れてもいないのに。演奏もスタートしてもいないのに。

前説でこんな感動したのは初めてでしたね。いつもなら、MCとかいいから曲にいってくれ曲に、とか思っちゃうのに(いいこと言うなぁ…)としみじみ聞き入ってしまいました。

この前説が、ライブへの感情の昂りを盛り上げてくれたのは間違いないです。爆発的な熱狂の火種を焚きつけていたかのようでした。

普段あんまりラジオ聞きたいなぁとか思わないんですけど、Beat Zoneを楽しみにしていた中学高校時代以来でラジオ聞きたくなっちゃいましたもんね。大抜さんのFM802を。

次いで、圧巻のセットリストですよ。

もし今、CD二枚組で全30曲のエルレのベストアルバムを編集するとしたら、この日演奏された25曲はすべて収録されるのではないか。冷静に考えればあの曲やこの曲は?となるのですが、そんな個人的な好みや思い入れをも凌駕する勢いの楽曲群。

この日この場所で聴いたことで、何人もの個人ランキングがひっくり返って大変動が起きていそうな。実際、自分のiTunesライブラリのエルレの楽曲レートは上方修正されました。

さらに、楽曲が放たれたタイミングも最高。

あかん。あかんて。日の入りに合わせるように”Missing”はあかんて。こんなん泣いてまうやろ。歌詞と現実の光景のシンクロニシティに…。事前に、暮れなずむ大阪の空に合わせて”Missing”演ってくれたら最高だなぁとは思ってましたけど、まさかここまで涙腺が刺激されるとは…。

この日この場所で、あのMCを聞いた後で、陽が沈んでいく空を見ながら、自分の願望に呼応するかのようなタイミングでこの曲が放たれたことで、ブワーッと込み上げてくるものがあって感情が昂ってしまったようです。

想像ですけど、これがもしライブハウスだったら、ここまで感動してなかったんじゃないかと思うんですよね。真夏の野外という状況だったからこその感動でしょう。ライブハウスにはライブハウスでしか味わえない魅力がありますが、単独野外ライブにもまた格別の魅力があります。

舞洲最高だ…。

他にも、ミスって続けられなくなって早口なMCからやり直した”サンタクロース”は周りからも笑い声が聞こえてくるくらい面白かったですし、各々が胸に小さな願い事ひとつ抱いたであろう”Make A Wish”もまた感動的でしたし、真夏の夜に演るのにこれ以上に相応しい名曲を他に知らない”スターフィッシュ”も素晴らしかったです。

ちょっと口は悪いけど頼れる兄貴みたいな細美さんのMCも響きました。

お前らとかグズどもとかブスとかブ男とか(いやいやそれはちょっとキツいのでは…)と苦笑しつつも、それがまあ強烈な存在感やリーダーシップに繋がっていることもまた確かなわけで。根底に優しさや親しみも感じるというか。

この間テレビで映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』が流れていて思ったんですけど、細美さんてちょっとバルボッサっぽいところありますよね。頼れるキャプテン。強烈なカリスマ性。それでいて根は優しい。

前言撤回したのは裏でスタッフに怒られたんだろうなと想像を膨らませてみたり。

泣いたり笑ったり喜んだり幸せを噛み締めたり。とにかく感情を揺さぶられまくった、壮観な約二時間の単独野外ライブでした。

抽選に当たってよかった。元気に健康でこのライブを観ることができてよかった。直前に台風がふたつも連続発生してハラハラさせられたけどイベントや交通機関に影響がなくてよかった。

何事もなく無事にこのライブに参加できて本当に良かった。今はただ、自分の幸運に心から感謝しております。

好きになった時には活動休止していたバンド。ライブ活動を再開し新作を発表するもチケットは取れない日々。念願の初ライブ。その初ライブがこの舞洲で本当に良かった。

今度観れるとしたら果たしていつになるのか。こんな幸せをまた噛み締めることはできるのか。不安もありますが、希望もあります。最後に希望の明かりを灯してくれました。

いつかまたやろうな。この言葉を胸に、約束の日を待ちます。

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Asueアリーナ大阪で開催されたMr. Big大阪公演を観てきた

Asueアリーナ大阪で開催されたMr. Big大阪公演を観てきた

Mr. Big大阪公演当日。15時過ぎにホテルにチェックインして、開演まで余裕があるからとベッドに寝転んでくつろいでいたらいつの間にか眠りに落ちていて気がついたら17時20分を過ぎていて、瞬時に眠気も吹き飛んで飛び起きました。

やべぇ、開演に間に合わないかも!

いやぁ、焦りましたね。

昔、長崎出身の友人とサッカーJ1の神戸対長崎を観戦するついでに竹田城址やら丹波焼の郷やら姫路城やら観光してたら、19時キックオフなのにホテルへのチェックインが18時半になっちゃって、光速で部屋に荷物を置いてスタジアムを目指した時並みに焦りました。

会場まで地下鉄一本のホテルにしておいたおかげで、ギリギリ間に合いました。あの時も、この日も。どちらも結果オーライで偶然ですが、こういうリスクを摘むためにも地下鉄一本や電車一本、徒歩圏内のホテルをまず探してみるのが吉かもしれません。

アリーナ指定席に着席したのが、開演時刻の18時ちょうど。会場の入り口に着いたのがその5分前で、欲しいグッズもあったのですが、グッズ売り場は長蛇の列だったので諦めました。

アリーナ指定席だったので薄々そうなんだろうなと想像していましたけど、ブロックごとにパイプ椅子が敷き詰められているパターンの席割りでした。チケットが取れただけでもよかった、諦めかけていただけに観れただけでも幸運だったとは思いますけど、これはちょっと残念。

まず、パイプ椅子の幅が狭すぎるんですよね。自分は細身で両隣も細身の方だったんですけど、それでも普通に座ったら肩や腕が触れ合ってしまうような狭さ。コロナ禍でスペースを開けた椅子の並びや間隔をもたせたスタンディングを経ているからこそ、余計に際立つ狭苦しさ。

こんな詰めて入れるんだったら、最初っからブロック割りのスタンディングにして欲しかったところです。そしたら、ぎゅうぎゅう詰めでも少しでも前で観たい人と、余裕のあるスペースでまったり観たい人と、棲み分けできるのに。

ちょっと気を抜いて体揺すったり腕を振り上げたりすると両隣の方に当たってしまって、終始気を遣いながら観ることになったので窮屈で仕方なかったです。

ソロの時とは別人みたいに楽しそうでノリノリのEricに、笑顔でこともなげにテクニカルでキャッチーなフレーズを繰り出すPaul、ベースとは思えないスペーシーで多彩な音色を畳み掛けてくるBilly、Pat不在を感じさせない一歩引いた黒子的なドラムでバンドを支えていたNickと、バンドのパフォーマンスは最高で大満足だっただけに、この狭すぎるパイプ椅子は残念でした。

余計なところでライブへの没入を阻害されてしまって。これさえなかったらなぁ、と。もっと最高だったのになぁ、と。

セットリストに関しては、たとえどんなセットリストになったとしても、好きな曲が多過ぎてあの曲やこの曲も聴きたかったなぁとなってしまうのが常なので、基本的にはその日その場限りの一期一会だと受け止めています。

ただ、今回は彼らの出世作『Lean Into It』の完全再現が組み込まれたことで、2ndアルバム中の滅多にライブでは聴けないレア曲が聴けるチャンスに恵まれた一方、その他の作品収録の好きな曲が聴けるチャンスが大幅に減ってしまったわけで、観た人それぞれの好みや思い入れに左右されるセットになってしまいました。

自分としてはベストヒット的なセットで聴きたかったところです。

Mr. Bigに興味を持ったきっかけである”Stay Together”とか、Paul不在時を支えたRichieの魅力迸る”Superfantastic”や”Shine”とか、PaulとBillyのタッピングの応酬が気持ち良すぎる”Next Time Around”とかも、聴きたかったなぁ…。

出発前日に弟から「誰のライブに行くの?」と聞かれたので「エルレだよ」と答えたらその返答が予想外だった

出発前日に弟から「誰のライブに行くの?」と聞かれたので「エルレだよ」と答えたらその返答が予想外だった

8月11日金曜日、お盆夜休み前最後の出勤日。

仕事を切り上げて帰宅し玄関のドアを開けたらすぐ目の前で姪っ子が遊んでいて、一瞬暑さにやられて見えてはいけないものでも見ちゃったのかと思いましたが、一日早くお盆休みに入った弟家族が既に帰省していて、居間でくつろいでいました。

久しぶりに会って挨拶もそこそこに、翌日私がライブを観に出かけると母からすでに聞いていたらしくて、弟に「誰のライブを観に行くの?」と聞かれました。

まあ、気になりますよね。せっかく久しぶりに会ったっていうのに、入れ違いになるようにして家を空けるっていうんですから。それはわかる。それはわかるんですけどね。音楽が好きな人に誰のライブに行くのかと何気なく尋ねるのは、あまりいい手とはいえないぞ、弟よ。

私は内心ため息をついていました。来た。来たよ。まともに答えても「へぇ、知らないバンドだなぁ」のひと言しか返ってこなくて会話が終わり、ムカつく質問が。

ところがですよ。どうせ知らなくて興味もないだろうにこんなこと聞くなよな、と思いつつも「エルレだよ」とまともに答えたら「え?まだ活動してるの!?」と返ってきたので、逆に驚かされました。

このパターンは初めてだ。新鮮!

てっきり「知らないや」のひと言で済まされて気分を害されるだろうと想像してたのに。

そしたら「あのな、どんな曲演ってるか知らないからちょっと聞かせてとか興味持つならともかく、自分から聞いといて知らないのひと言だけで済ませるなんて失礼すぎるぞ、お楽しみの前に気分が悪くなるだろうが」とチクリとひと刺しするつもりだったのに。逆に不意打ちをくらってしまいました。

まさかですよ。まさか、弟がエルレを知っていたとは。

だってあいつ、高校卒業まで同じ部屋だったんですけど、自分がすぐ横でB’zやBon JoviやAerosmithを聴いていても、興味を示したこと皆無だったんですよ。音楽にはまるで興味がないのだろうと決めつけてたのに。それがエルレを知っていただなんて。

聞けば、大学の頃好きでよく聴いていたそうで。活動休止と同時に追いかけなくなったらしく、近年ライブ活動を再開していたことや去年新作を出していたことは把握していませんでしたが。

なるほどねぇ。あの弟が一時期エルレを聴いていたとはねぇ。

想定外すぎる会話の流れに、人生いろいろを感じたのでした。

静岡市のライブハウスRoxyでBand-Maidのライブを観てきた

静岡市のライブハウスRoxyでBand-Maidのライブを観てきた

静岡市のライブハウスRoxyでのBand-Maidのライブチケットを発券したとき、私はある懸念を抱いていました。

整理番号が400近かったからです。ローチケの先行抽選で当選したチケットなのに。

バンドの人気の割りに、キャパ5〜600ほどと予想される小さめの箱で観られることになり喜んでいましたが、これで一転、逆に心配になってきました。

ファンクラブ先行とプレイガイド先行で設定をミスって数を出しすぎただけなのか、小さめの箱を予想してたけど想像以上に広い会場なのか、コロナ禍の制約から解き放たれて想像通りの会場にギッチギチに詰め込むつもりなのか、どれだろう…。

初めて観るバンド、初めて足を踏み入れる会場に期待と不安が半々でしたが、いざ入場してフロアに足を踏み入れた瞬間、あまりにも異様な光景に絶句しました。

なんだこの天井の低さと柱の数は…。渋谷か心斎橋か忘れましたが、柱が邪魔だなと思ったのはいつかのクラブクアトロ以来です。

高架下の会場ということもあってか、天井がめちゃくちゃ低くて柱だらけで、圧迫感というか閉塞感というか、窮屈な感じが凄かったです。

「うわ〜なんだこれ」とか「見えねぇ」とか、そこかしこから悲痛な叫びがこだまする開演前でした。

天井と人垣の合間からたまにメンバーの表情がちらちらと見えるのみ。せめて天井が高ければ、ステージの高さや見晴らしも変わってまた少し印象が違ったかもしれませんが。

高架下の宿命、電車通過の音や振動はまあご愛嬌として。

柱のところには32〜40型くらいのモニターが設置されてましたけど、ドームやスタジアムなどの大規模会場ならともかく、小規模なライブハウスでモニター越しだなんてそんな殺生な。しかも暗所にあまり強くないライブカメラなのか、露出上げすぎで飛び気味だしノイズで画質もザラザラ…。

初めてのお給仕だったので、なるほどこういうノリなのかとか、事前に特にアナウンスはなかったけど見える範囲では誰ひとりとしてライブの様子を撮影してないなとか、ちょっと当たりがキツくないかとハラハラしつつも微笑ましく楽しいMCとか、これまでの活動で築き上げられてきた暗黙のルールややりとりを確認したり感心したりしながら観覧していました。

熱いライブパフォーマンスと呼応するように盛り上がる観衆の一体感、素晴らしかったです。

セットリストも新旧織り交ぜて好きな曲だらけで最高でした。もちろん他にもこの曲も聴きたかったなとかありますが、そもそもが好きな曲が多すぎてどんなセットリストになったとしても同じ問題にぶち当たってしまうわけで、これはもうその日その場所での一期一会だと受け入れるほかありません。

視界は限られてましたけどやっぱりライブハウスはいいですね。ドームやスタジアムなどの広大な会場とはまたひと味違った熱狂が味わえます。

今度はBand-Maikoの曲を聴きたさに京都会場を狙ってみたいですね。

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スピーカーの内振りを見直したら、愛用スピーカーJBL 4305Hの鳴りっぷりが上がった

スピーカーの内振りを見直したら、愛用スピーカーJBL 4305Hの鳴りっぷりが上がった

普段音楽を聴いていて、もうちょっと良い音で音楽を聴いてみたいなと思ったとして、各人の好みの音の違いもあって良い音ってなんだよ漠然とし過ぎているだろうという問題もあるんですけど、とりあえず一番手っ取り早いのは今使っている機器を買い替えることです。

いわゆる、アップグレードですね。

音の好みは各々千差万別なので、同価格帯でもこっちの方がより好みだったとか全然ありえますけど、より良い音を求めるとなるとグレードを上げていくのが常道でしょう。

イヤホンとかポータブルスピーカーとかカースピーカーとか、アンプとかプレーヤーとかスピーカーとか。

まあでも、お金が有り余ってるならともかく、機器の買い替えは手っ取り早い反面、お金がかかりすぎるのがハードルとなります。アップグレードするとなると特に。機器がどんどん高額になっていきますからね。天井知らずで。

あと、気軽に機器の買い替えに走ると、しっくりきて買い替えに成功した場合はいいのですけど、変化があまり体感できなかったり満足できなかったりとなるとまたすぐに買い替えに走ることになって、迷走して落ち着けなかったり資金難に陥ったりする可能性もあります。

都会に住んでいて気軽に試聴できる環境にあるのなら失敗するリスクを軽減することもできますが、試聴環境と実際に使用する環境がまた違うため買い替えの結果が想像通りに運ばないこともあり、失敗の可能性を完全にゼロにすることはできません。

何かを得れば何かを失うのは世の常で、リスクはつきものです。

安易に買い替えに走るなっていうならどうしたらいいんだよと思う人もいるかもしれませんが、そんなときにダメ元で試してみるべきなのが設定の変更です。

イヤホンやポータブルスピーカーならアプリで鳴り方を調整できる場合もありますし、カースピーカーならデッドニングや車内の静音化を図ってみるのもありですし、アンプのトーンコントロールで好みの音を模索するのもありでしょう。

スピーカースタンドの材質を変えてみたり、高さを変えてみたり、スピーカーケーブルを変えてみるのも手かもしれません。リスニングポイントやポジションの変更も意外と変化が大きいかもしれません。

変化が体感できるかどうか、自分の好みの方向に音質が変化するかどうかはまた別として、あまりお金をかけずにとりあえず試してみて、成功したならば儲け物でしょう。

私が試してみたのは、スピーカーの内振りの見直しです。

別に音質に不満があったわけでも、買い替えを検討していたわけでもありません。愛用のホームスピーカーJBL 4305Hと私が好きなロック・ミュージックとの相性は抜群で、サイズを超えた気持ちの良い鳴りっぷりに惚れ惚れと聴き入っていました。

それがなんで内振りを見直してみる気になったかというと、下の記事を読んだからです。

この記事を読んで、スピーカーの内振りを見直しただけで満足度がさらに上がる可能性があるのなら、試してみない手はないだろうと考えたのです。

今まで、内振りはほんの少し内に向けておけばそれで良しと考えていましたけど、角度をつけてみたら音場や立体感が向上したように感じられたので、スピーカースタンドのサイズぎりぎりまで内に向けてみました。

お店で席に座った時はそんなふうに感じなかったんですけど、浜松のジャズ喫茶トゥルネラパージュさんの店内写真を見てみたら結構大胆にスピーカーを内振りにしてたので、大胆さが足りなかったかと思ったこともあって。

そうしたら、前にも増して気持ちのいい音がガンガン飛んでくるものですから、すっかり気を良くしてしまいました。

いつものリスニングポイントが、内振りを見直したことでスポットに入ったんでしょうね。今まで微妙に外れていたのが。

何にでも言えることだと思いますけど、設定を追い込むことの妙というか、使いこなすことの奥の深さというか、ただ漫然と使っているだけでは知り得ない領域があるということを改めて実感しました。

内振りの見直し、おすすめです。

お金がかからずに音の聞こえ方が変わるとは、なんと素晴らしい。

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