一年ぶりにSound Shower Arkで森恵さんの弾き語りライブを観てきた

一年ぶりにSound Shower Arkで森恵さんの弾き語りライブを観てきた

先月、静岡市清水区にあるエスパルスドリームプラザの向かいのライブハウスSound Shower Arkにて開催された、森恵さんの弾き語りライブを観てきました。

去年の9月にも同じ会場で彼女のライブを観ていて、一年ぶり二度目です。

去年は前売りの段階で指定席の弾き語りライブと案内されていましたが、今年は特に表記がなくて自由席だったので(ひょっとしてバンド形態のスタンディングだったりするのかな?)と予想していたら、直前になって去年と同じでルーパーを組み込んだ弾き語りライブだと告知がありました。

受付を済ませてフロアに足を踏み入れると、4 x 5~6列の3ブロックでパイプ椅子が並べられていて、左右は詰まってましたが前後のスペースはたっぷりという贅沢な並びに、先客たちが思い思いに場所取りしてました。

最後の方に入場したので選べるほど席が空いてなくて、後ろからまったり観るかと最後列に座りました。

周りに座っていた方達はどうやらみんな顔見知りのようでした。

「あれ?今日は最後尾からですか?」

「一番後ろの方が周りに気兼ねなく暴れられるでしょ」

「そんな端っこでいいんですか?」

「指定席なら選べないからしょうがないけど、自由席だからね」

上記のような会話が聞こえてきたのがみんな顔見知りと判断した理由ですが、それを聞いた私は内心目を剥いていました。

(おいおい、嘘だろ?一番後ろからならまったり観れるだろうと思ってたのに…。周り全員ガチ勢かよ…。前に行ってよ、前に…)

手や足がバシバシ当たってきたら鬱陶しいなと暗澹としていたのですが、両端の人たちは椅子よりもさらに後方に空いたスペースに回り込み、右隣の席は空席のままだったので、開演前に危惧していたような状況には巻き込まれずにひと安心しました。

一曲目は去年と同じ曲で、サビではファンの皆さんでお約束のリアクションがあるのですが、数列前で観ていた方が(は…?なにこれ…?)といった感じで呆然と周りを見渡していたのには(わかる!わかるよブラザー!)と肩を抱きに行きたくなってしまいました。

まるで去年のおれを見ているようでした。うんうん。ビビるよね…。ほぼ全員の勢いでやってるからね…。

みんな新兵だと思っていたのに熟練の戦士ばっかりじゃん、みたいな。

しかしそれにしても、森恵さんの歌声と鬼鳴りのマーティンと変幻自在のルーパー駆使は圧巻でした。去年も思ったことですが。凄すぎる。

ギターもただ伴奏をストロークしてるだけじゃなくて、タッピングにアルペジオにシャッフルにブラッシングにと、曲調に合わせてバリエーション豊富に弾き分けてめっちゃ上手いですからね。

去年も少しだけYouTubeでカバーしている曲を歌ってくれましたが、今回は”歌うたいのバラッド”の触りだけ歌ってくれたのもマジ最高でした。

Sound Shower Arkでのライブは結構あるみたいなので、機会があったらまた行きたいですね。

あの歌声とギターは圧巻すぎる。何度聴いても、いいものです。

森恵

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往復電車賃3000円以上払って静岡市のミニシアターに行って、Netflixで配信されている映画『ザ・キラー』を1900円で観てきた

往復電車賃3000円以上払って静岡市のミニシアターに行って、Netflixで配信されている映画『ザ・キラー』を1900円で観てきた

たぶん、母や妹に話したら「はぁ?」って顔をされると思うんですよね。

自宅から静岡市まで約100km。往復電車賃3000円以上、片道一時間半を費やして静岡市のミニシアター静岡シネ・ギャラリーまで行って、Netflixで配信されている映画『ザ・キラー』を1900円払って観てきたなんて話したら。

理解不能どころか、正気を疑われるかもしれません。

飲食代も含めると映画を一本観るのに5000円以上かけているわけで、コスパやタイパでいったら赤字も赤字、大赤字ですからね。

母や妹の呆れ顔や声を見たり聞いたりするのは愉快ではあるのと同時に不愉快でもあるので、ずっと黙ってると思います。

近いうちにみんなで東京の次女宅に押しかける予定があるので、もしかしたらみんなでお酒でも飲みながら話してたら、うっかり口を滑らせてしまう可能性はありますが。

どうせ理解されませんからね。男のロマンなんて。

だって、あの『セブン』や『ファイト・クラブ』を手がけたデヴィッド・フィンチャー監督の新作ですよ。そら映画館で観たくなるでしょう。どっか近くで上映してないかな、と探すでしょう。

そしたら、片道約100kmあるものの同じ県内の静岡市のミニシアターでちょうど上映開始されたばっかりだったので、これ幸いと突撃してきました。

映画は、仕事の成功の確率を少しでも上げるための心得を淡々と自分に言い聞かせるように話す凄腕ヒットマンの独白で進むという内容で、派手なアクションはほとんどなかったですが、そのぶん内面に切り込んだ丁寧な作りに引き込まれました。

自分の行動を律するための暗示をかけるかのように彼独自のこだわりやルールを披露しているそばから、そのルールを破らざるを得なかったり自分が思い描いていたのとは違った結果になってしまったり、理想と現実のギャップとアクシデントを乗り越えるリカバリー能力の高さが見どころです。

自分も音楽が好きなので、心理状態を落ち着けるために音楽を聴いていたところも好きですね。カメラ視点の主観と客観が切り替わるたびに音楽の聞こえ方が変化していたところも芸が細かかったですが、切り替えが頻繁だったのでそこはちょっと気になったかな…。

心理状態を落ち着けるための音楽に彼が選んでいたのはThe Smithsの楽曲でしたけど、自分だったら仕事で常にベストをキープするための楽曲に誰を選ぶだろう。

これ難しくないですか?

激しすぎたら音楽に引っ張られて仕事が手につかなくなっちゃうし、逆に心地良すぎてもひと休みしたくなっちゃうし。しっくりくる曲を見つけるまでに仕事をミスりまくってクビになりそうです。

面白い一本でした。

やっぱり映画館まで観に行ってよかった。配信で家で手軽に観れるのもいいですけど、良作を映画館で堪能するからこそ得られる満足感も間違いなくありますね。

以前、配信で一度映画を観てみたことがあるんですけど、その時は映像と音がいつの間にかズレちゃってて、(なんだよこれ気持ちワル!)とガッカリしたので配信にはあまり好印象がないんですよね。

退会手続きが迂遠すぎて面倒くさいとか、観たい作品を探すのが大変とか、いつの間にかラインナップから消えてたりとか、観たい作品に限って別料金の支払いが発生するとか、利便性と表裏一体の負の側面も気になりますしね。

デヴィッド・フィンチャー

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森恵さんの弾き語りライブを観るついでにエスパルスドリームプラザに行ってみたら、一瞬で気に入った

森恵さんの弾き語りライブを観るついでにエスパルスドリームプラザに行ってみたら、一瞬で気に入った

森恵さんの弾き語りライブが開催された静岡市のライブハウスSOUND SHOWER arkですけど、地図で場所を調べたら静岡市清水のエスパルスドリームプラザの道路を挟んだ向かいにあって、立体駐車場のP1と重なっていたんですよ。

どうなってるんだろう?立駐の地下がライブハウスになってたりするのかな?

首を傾げながら予想しつつ、まあいいか行ってみれば分かることだと向かってみたら、立体駐車場の一階がライブハウスになっているという、今までいくつかライブハウスに足を運んできましたけど初めて見る作りに面食らいました。

7月にBand-Maidを観た静岡市のライブハウスRoxyも線路高架下で天井がめちゃ低く柱だらけという特異な仕様に驚きましたけど、他ではちょっと見ない珍しい造りが静岡市のライブハウスの特徴なのかもしれません。

開場まで一時間近くあったので、すぐ隣のエスパルスドリームプラザに行ってみたんですけど、これがまたむちゃくちゃ居心地のいい場所で、一瞬で気に入ってしまいました。

2Fはよくあるイオンモールの専門店街っぽい店並びだったんですけど、1Fは道の駅や高速道路のSAっぽい地元の特産店のような店並びで、このような構成のショッピングモールは地元でも他の地域でも見た覚えがなかったので、これは珍しいなと感心したのがまずひとつ。

外に出たら港と隣接していて展望デッキがあったり、ファミリー向けの遊園地もあったり、公園もあったり、さらには映画館まであったり。

地元民の憩いも買い物客や観光客のニーズもなんでも来いの包容力。まさに夢。ドリームプラザとしか呼びようのない充実っぷりに一瞬でノックアウトされました。

エスパルスとの試合を観るために他の地域から訪れる場合、駅からスタジアムに直行して試合が終わったらそのまま帰るという人も多いと思うんですけど、一度ちょっと早めに来るとかしてエスパルスドリームプラザにも行ってみて欲しいですね。

多分、ほとんどの人が一瞬で気に入って地元にも欲しくなるはずなので。

自分も同じ静岡県民ですけど、地元の隣町の港にドリームプラザが欲しくなっちゃいましたからね。

清水だけずるいぞ。

まあ、エスパルスのドリームプラザなので、清水にしかなくて当たり前なんですけども。

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静岡市のライブハウスSOUND SHOWER arkで森恵さんの弾き語りライブを観てきた

静岡市のライブハウスSOUND SHOWER arkで森恵さんの弾き語りライブを観てきた

静岡市清水にあるライブハウス、SOUND SHOWER arkで森恵さんの弾き語りライブを観てきました。

森恵さんのことを知ったきっかけは、彼女がYouTubeにアップしていたJ-Popの名曲の弾き語りカバー動画を観たことです。

一番最初に聴いた曲は正直覚えていないのですが、”もう恋なんてしない”か”純愛ラプソディ”か”M”か”世界が終わるまでは…”か、確かこのあたりだったはず。

ギターは上手いし歌声も素晴らしいしで惚れ惚れと聴き入っていたんですけども、そんな彼女が弾き語りツアーをすると知りまして、これは絶対生で観たい!静岡にも来るし!(同じ県内とはいえ自宅のある西部地方からライブハウスのある静岡市清水までは110km以上あって隣県の名古屋市の方が近いのですが…)とひとり盛り上がり、チケットを入手しました。

一度YouTube生配信を見てみたところ、近況報告や活動予定告知、コメントの読み上げなど視聴者とのやり取りを挟みつつ、アコギ一本でオリジナル曲やカバー曲を弾き語りしていくスタイルだったので、(なるほど、これに近い感じの程よいリラックス感が漂う弾き語りライブをするのだろう)と予想していました。

全然違いました。

スツールに腰掛けてアコースティックギターを弾きながらしっとり歌うのだろうとばっかり思ってたら、そういうコーナーも途中用意されていましたけど、ステージ上にはギターのみならずキーボードやリズムマシンまで、ひとりで全部使うとは思えない機材の数々。

ルーパーを駆使した手際のいい即興的なリズム音作りから、ひとりの手で紡がれているとは思えない音の圧と数が押し寄せ、圧倒されました。マーティンのアコギも鬼鳴りで激ヤバ。そしてそれ以上に、彼女の歌声、声量が凄まじい。

今までライブで何人ものシンガーの生歌を聞いてきましたけど、(彼女ほど声が出ているシンガーがかつて他にいたか?)と自問しても、対抗馬が思い浮かぶどころか(いやひょっとしたら過去イチかもしれない…)と思わされるほど、圧倒的な歌声です。

ライブで何が一番がっかりするかっていったら、歌声があまりよく聞き取れない時じゃないですか。

シンガーの喉の調子がイマイチだったり、楽器隊の音がデカすぎだったり、その時の場所や座席が音響的に不利で声が埋もれがちだったりとか、理由や原因はその時々で様々ですけど、ライブで歌声がよく聞こえないことほどがっかりすることはないですよ。

その点で言ったら、彼女の歌声は極上です。小さめのライブハウスで、本来の弾き語りでアコギ一本だったら声が通って当たり前ですけど、キーボードやリズムマシンから重低音バンバン鳴らしてましたからね。

その上でこのインパクト。度肝を抜かれましたね。

昔、歌手のChristina Aguileraの名前だけ聞き知っていた時に、彼女の主演ミュージカル映画『バーレスク』でその途轍もないパワフルな歌声を初めて聴いてぶったまげましたけど、あの時に匹敵する衝撃でした。

7月からスタートしたこの弾き語りツアーも残すところ沖縄での三公演のみ。お近くで行こうか迷っている方がもしいたら、全力で彼女のステージを体感してみるべきだとおすすめしておきます。

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B’zのLIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS-をエコパスタジアムのアリーナ席のAブロック2列目で観たら、時の流れが最先端から加速した

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チケット高額転売対策の一環だと思うんですけど、B’zのライブって、事前にどの席なのかわからないようになってるんですよね。

購入する時点で、SS席とかS席とかA席とか、大まかな区分というか席種は別れているんですけど、ただそれだけ。他のアーティストは大体チケットが手元に届いた時点でどこの席か分かるようになっているんですけど、B’zの場合はどのブロックのどの列の何番とか、細かいことは当日に受付してみないとわからないんですよ。

ちょっとドキドキですよね。クジみたいというかガチャみたいというか。前々から決まっていることを当日まで伏せているだけだと思うんですけど、その日の自分の運勢が試されているかのようでもあって。

なので毎回、ライブ当日開演直前にチケットゲートを潜るのは緊張の一瞬です。果たして今回の席はどこなのか。

QRコードを読み取り機にかざして吐き出されたチケットを見た私は、その文字列が意味するところをすぐには理解できませんでした。

Aブロック2列目。

何度見直しても、Aブロックの2列目と記載されているのです。

座席表を見るとアリーナ席は前方からA、B、Cとブロック分けされていたので、これはつまり一番前から2列目であるということを意味しています。

一番前から2列目!?

こんなことがあるのか。遅ればせながら”Ain’t No Magic”からLIVE-GYMに通うようになって十数年、(回数を重ねるたびになんか座席がちょっとずつ前方になっていっているような気がする…)とは思ってましたが、ここにきてまさか前から2列目とは。

今回で、一生分のS席ガチャ運を使い果たしてしまったんじゃなかろうか…。

前から2列目で観たB’zは、それはそれは強烈でございました。それはもう、想像以上に。

前から2列目といっても端っこの方だったので、目の前まで来てくれたのはほんの数回ずつでした(ど真ん中最前がプレミアム席なので気を使ってたのかなと予想)けど、それでもすぐ目の前で肉眼で見る本物のおふたりのなんと神々しいことか。微妙な表情の機微までが肉眼で見て取れることのなんと嬉しいことか。

今まで、こんな前からライブを観たことなかったので、知りませんでした。最前列の破壊力って、凄まじいんですね。

今まで、オールスタンディングで番号よくても頑張って最前行こうとかまったく考えたことなくて、みんななんであんな必死に前に行こうとしたりベストポジションキープしたがったりするんだろうと不思議に思っていたんですけど、こういうことだったんですね。

なるほど。すべてはこのためだったのか。

一瞬でしたもんね。開演から終演まで、二時間半が一瞬。今まで生きてきた中で、一番早く経過した二時間半だったんじゃないでしょうか。

よっぽどのハズレでもない限り、基本的にライブは楽しくて開演から終演まで一瞬ですけど、それでもあえて断言しましょう。始まったと思ったら終わっていたと。それほどあっという間に、待ちに待ったライブは終わってしまいました。

いつもなら気になることが、まったく気にならなくなるんですよね。その日の天気とか、調子とか、ミスの多い少ないとか、MCや休憩長いなとか、周りのお客さんがどうだとか。すべてが些事になっちゃうんですよ。

最前でのライブ観覧がこんなにも最高だったとなると、今後はチケットの申し込み優先順位が一変してしまうかもしれません。

SS席は何度か申し込んだことあったものの一度も当たったことないので最近では端から捨ててましたけど、今後は第一希望プレミアム、第二希望SS、第三希望Sで申し込むかもしれません。

それくらい強烈で鮮烈な、夢のようなひと時でした。

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