冬のライブ遠征の服装が悩ましすぎる

冬のライブ遠征の服装が悩ましすぎる

先日、B’zの全国ツアーLIVE-GYM 2022 “Highway X”にベース担当としてサポート参加していた清さんの大阪ソロ公演があったので観に行ってきたんですけど、出発前に私は当日の服装について頭を悩ませていました。

季節が夏だったり、車で行くなら別に悩むことなかったんですけどね。夏なら一応着替えをトートバッグにでも詰め込んでくか、車なら荷物が多くなろうが車内に置いておけばいいので苦になりませんし。

車移動なら冬でもとりあえず薄着めでいって寒かったら着込めばいいですし、逆に厚着めでいって暑かったら脱いで車の中に置いておけばいいですし。

冬の電車移動だとそうはいかないので悩むのです。昼間快晴だと、朝晩の冷え込みと昼間の暖かさの寒暖差も大きくて、揺さぶりをかけられてしまいますしね。

朝晩が寒いからといってあんまり着込んでいくと、今度はライブを観ていたら暑くなってしんどくなちゃうんですよね。ライブ中暑いんだったら上着を脱いでロッカーに放り込んでおけばいいだけの話なんですけど、あんまりロッカー利用したくないんですよ。狭いところにひしめき合うのが苦手で。

そんなこんなでウンウン唸っていたんですけど、考えがまとまらないうちに当日を迎えて、ついに覚悟を決めました。

したい格好から逆算していくか、と。

上は革ジャン、下はタイト寄りのジャストサイズのカーゴパンツでと決めたので、この時点であまり着込めないことは確定。ワークマンのメリノウールの肌着上下と長袖Tシャツ一枚だけ着ていくことにしました。

ちょっと薄着すぎたかな…と思いつつも、朝7時前に家を出たときにやや肌寒く感じた程度だったので、これなら問題ないかとそのまま出発しました。

結果から言うと、この選択は時として適切であり、不適切でもありました。

Bruno Marsも通った梅田の人気ラーメン店で昼食を食べた後に歩いてたら暑くなり、タリーズに逃げ込んでアイスコーヒーを飲んでたら寒くなり、アメリカ村の甲賀流でたこ焼きを食べたら暑くなり、夕暮れてきたら寒くなってきたのでスパイスカレー食べたら暑くなり、日が沈んだら寒くなったもののライブを観てたら暑くなり、と刻々と変化する状況に振り回されてしまったからです。

手ぶらで行く以上、事前にこうなることはある程度想定していたので、うろたえずに(やっぱりこうなるか)と冷静に受け止めてしのぎました。

清さんのライブは圧巻でした。ベース兼ヴォーカルとドラムのふたりだけで出しているとは思えない音の厚みと数と圧でした。

音が限られているためか、楽曲のスタイルが限られるというか幅が狭くなっていると感じられることもありましたが、そんなことは観客が感じる以前に本人も百も承知でしょうし、それを織り込んだ上でどこまでできるのかという創作への挑戦でもあるのでしょう。

あんまりライブに行かないなりにこれまで様々なライブを観てきましたけど、ベースヴォーカルとドラムのふたりだけというロックのライブは初めてでしたね。斬新な構成の貴重なライブを観れたのではないかと感じ入っています。

しかし大阪はズルいですね。安くて美味しい食事処ばっかりで。もし大阪に住むことになったら、一日五食生活になってもおかしくない充実ぶりです。

お昼から開いている居酒屋も多いですし、朝食を食べたカフェなんて樽生クラフトビールまで売ってましたからね。調子こいて昼前から飲んで体調崩したら元も子もないので自重しましたけど…。

大阪日帰り食い倒れライブ遠征で食べてきた大阪グルメの一例

ラーメン大戦争梅田店

Bruno Marsも来日公演中に連日通ったと噂のラーメン店。看板メニューのピストル。開店直前にお店に着いたらすでに二十人近く並んでました。さすが人気店。席数が多いので開店前に並べばすんなり席について食べられます。

洋楽のレコードジャケットやJBLスピーカーが取り付けられた壁を撮影したかったのですが、店内混み合っていてそんな悠長なことをしてられる空気ではなかったので我慢…。

カオススパイスダイナー四ツ橋アメリカ村店

夕食は大阪でEclipseを観たときに道端を歩いていたらスパイスの香りでテロ食らったカオススパイスダイナーで。ほんとはカレーのぼんチョビに行こうと思っていたんですけど、土日休みだったようなので代わりにこちらで。キーマカレー売り切れは残念でしたがくせになる旨辛さがやばかったです。

甲賀流アメリカ村店

おやつは甲賀流のたこ焼き。ふわふわトロトロのあっつあつで最高です。わなかみたいに店舗が多くないのでそこらじゅうで気軽に食べられるというわけではないのが玉に瑕。今回はライブ会場に近かったのでついでに寄れました。

Dorothyみたいに、3rdアルバムはCDも配信もあるけど1stと2ndはCDかLPしかないというパターンもあるから、いくら配信が便利でも配信だけでは完結しない

Dorothyみたいに、3rdアルバムはCDも配信もあるけど1stと2ndはCDかLPしかないというパターンもあるから、いくら配信が便利でも配信だけでは完結しない

つい先日、Dorothyというかっこいい女性ヴォーカル・ハードロックバンドの存在を知りました。YouTubeのおすすめに”Black Sheep”という曲の新MVが上がってきたことで。

ブルージーなトーンを響かせながら随所で印象的なアクセントをキメるギター、轟音をスコーンと突き抜けてまっすぐ耳に飛び込んでくる美しくもパワフルな歌声がたまらないバンドです。

かっこいいバンドの存在を知るとまず音源を手に入れたくなるのが人情なので早速Amazonで検索をかけるのですが、そこで知ったのはCDやレコードは軒並み品切れ、では配信データのダウンロード購入はどうかというと最新の3rdアルバムなら配信もあるけどそれ以前の作品となると配信リストには載っていないという渋い現実でした。

配信はねぇ。便利で出費も抑えられていいんでしょうけどねぇ。こういった落とし穴もあるのが玉に瑕ですよねぇ。

CDが手に入らないなら仕方ない配信ダウンロードで我慢するか、と思っても配信されてなかったら、新品CDの再入荷を待つか地道に中古CD屋さんを巡って一期一会に期待するかして、結局CDを買うしかなくなっちゃいますからね。

もうCD買うのやめて配信に移行したほうが便利だし楽だしおそらく月々の音楽購入代も抑えられるだろうしそのほうがいいんじゃないのなんて薄々思いながらも、こういったこともあるから踏ん切りがつかないんですよね。

配信だけでは、好きなバンドの音楽を逃さずに聴きたいという欲求を満たせないことがあるので。

もう時代はアナログレコードかデジタル配信ですけど、今しばらくこの現状に抗い、CD購入にすがりつきます。たとえ時代遅れだと白い目で見られようと…。

とよフェス2022でTRiDENTのライブがただで観れると聞いてホイホイ釣られてきた

とよフェス2022でTRiDENTのライブがただで観れると聞いてホイホイ釣られてきた

あれは10月13日木曜日の晩でしたか。Twitterのタイムラインで、突如としてお隣の豊橋市の10月15日のフェスにTRiDENTも出るよ、チケットもただだよ、という情報を目にして頭が真っ白になったのは。

休みが近づいてきて、土曜日の午後は何をしようかと頭の中で予定を組み立ててたのに、全部パーですよ。

こうなったら、いろいろ考えていたこと全部かなぐり捨てて、行くしかないじゃないですか。

普段、チケット代高けぇよとか東京とか大阪とか遠いんだよ遠征が続くと交通費しんどいんだよなどと文句ばっかり言っといて、お隣の豊橋でチケット代ただで注目しているバンドがライブを演るっていうのに、これで行かなかったらなんだよ結局口だけかよってなっちゃいますからね。

タイムテーブルによるとTRiDENTの出番は17時からだったので、せっかくなので他の出演バンドのステージも観てみるかと少し早めに家を出ました。

人でごった返す豊橋駅に着いてとよフェスのパンフレットをもらって、そこで初めてライブだけじゃなくて屋台や作品展示や総おどりといった様々な催しが一体となったかなり大規模なイベントであると知りました。

こんなに人で賑わう豊橋駅を見るのはいつぶりか記憶にないな…と思いながらとよフェス会場の豊橋球場を目指します。

最初、路面電車に乗っていこうと考えていたんですが、考えることは皆同じなのか路面電車は立錐の余地もないほど混んでいたので歩きました。片道2〜3キロ。まだ暑かったのでしんどかったですね。

会場に着いたらまず飲み物を確保しようとするもそこかしこの自販機で売り切ればっかりで、おいマジかシャレにならんぞサマソニ以上の地獄になりかねん…と屋台を眺めながらさまよっていたところ、売り切れ寸前のペットボトルのお茶と551のアイスキャンディーを見つけたので速攻で捕獲して難を逃れました。

油断大敵でしたね。もう秋だし近場だしと余裕かましてなんの備えもなしに会場に乗り込んだら危うく詰むところでした。ただより怖いものはないという忠言を身を以て痛感しました。

さて、お茶とアイスで火照った身体をクールダウンして豊橋球場野外特設ステージに臨んだ私は、困惑しました。離れたところにふたつのステージが設けられているものと思っていたら、隣接していたからです。各組50分ほどが持ち時間で10分程度でステージ転換するのかなと予想していたので、面食らいました。

どうやら各組30分が持ち時間で、隣のステージで演奏している間に機材のセットを済ませておいて、隣が終わるや音合わせからのリハで本番スタートという、半ばやけくそじみたタイムテーブルになっているようです。

音合わせとリハを5分で終わらせたとしても、持ち時間25分ですよ。4〜5曲聴けるかどうか。ただで観れるのに文句を言うのもぜいたくな話ですが、いくらなんでも慌ただしすぎる。

最初に観たバンドは本人たちでやけっぱちで音合わせしてて、「もういいやこれでスタートします!」と見切り発車したもののやっぱり演りにくかったようで、途中で止めて音合わせを追い込み仕切り直してました。これはこれで面白かったですけど。

時間がごくわずかだからなのか本人たちで本番みたいなテンションで音合わせしてリハ、即本番スタートの手際は観てて気持ちよかったですね。全然ダレずに一秒を惜しんでちゃっちゃと進むので。

ただ、自分たちでステージに出て音合わせからリハまでやるので、今か今かと本番開始を待って焦れての「よっ!待ってました!」感はゼロです。しょうがないことですが。

前のグループが押しても隣のステージで身じろぎせずに出番を待つTRiDENTはシュールだったなとか、ノリノリでキレッキレのステップを踏んで全力で楽しむ中学生がいるかと思えば、普段の日課のウォーキング中ですよっていう体でステージには見向きもせずに歩き去るご婦人がいたり、木陰に座ってステージから流れてくる音を聴いて楽しんでいる人もいたりと、これぞフェスっていうフリーダムな空間はなんとも不思議な魅力に満ちていました。

ときに忌々しくときに微笑ましくときに愉快でときに痛快。それぞれが思い思いに衝突せずに好きなように過ごしていて、たまらなく愛おしくなる。

やっぱり、単独には単独の、フェスにはフェスの良さがありますね。再確認。

Måneskinの最新配信シングルは王道のロック・バラード!

Måneskinの最新配信シングルは王道のロック・バラード!

2022年10月7日、日本時間午前9時。

Eurovision 2021を制してからというもの、あっという間に世界的ロックバンドへと登り詰めたイタリアの雄、Måneskinの最新配信シングル”The Loneliest”が公開されました。

早速聴いてみたところ、これがまた奇をてらわないストレートな王道ロック・バラードだったので驚きました。

Måneskinはこれまでにも何曲かバラードを歌っていますが、いずれもイタリア語詩だったり、発声が巻き舌で圧が強かったりして、彼らならではの強烈な個性を前面に押し出してきていたので、落ち着いてじっくり聴き入るようなサウンドやメロディとはまたひと味違っていたんですよね。

それがここへ来ての王道ロック・バラードですよ。外部ライターとしてDiane Warrenが共作で参加してたりするのか?と一瞬思っちゃうような。

Aerosmithでいう”I Don’t Want To Miss A Thing”みたいな。

これは素晴らしい。

シンプルなメロディが二度三度と繰り返されるうちに次第に熱を帯び、いつもより個性を抑えた歌唱なのに不思議と切々と胸に迫り、ここぞというタイミングで放たれる豪快な音で鳴くギターソロも圧巻。

トーマスのギターはいつものストラトだろうと思いますが、ストラトでもこのような音が鳴るのかと目を見張るような轟音です。このギターソロをスキップする人はいないでしょう。

ダミアーノの歌声がいつもより個性控えめなのは、そうすることで自分としてはいつも通りのつもりだけど傍からみたら何かが違うどこかがおかしいという、大事な人の死を悼んで悲しみに打ちひしがれているさまを表現しているのだろうと想像していますが、誰にいわれるでもなく自分で考えてそうしているのだとしたら、ハタチそこそこの若さにして恐るべき自己プロデュース能力の高さと表現力の豊かさです。

私、僭越ながら彼らの将来を心配していたんですよね。

いきなり世界中で爆売れしたことで、イケイケだったインディーズ・ロックバンドがメジャーデビューした途端小綺麗に小さくまとまってつまらない音になっちゃった状態に陥ってしまうのではないかと。

まったくもって余計なお世話でした。

だって、ブレイク後の配信シングル曲、どれも素晴らしいですから。

この調子なら次のアルバムも傑作に決まってますから。

楽曲がいいだけでなく、パフォーマンスの凄さもサマソニでZOZOマリンスタジアムを熱狂させたことで証明されていますからね。

サマソニやフジロックのヘッドライナーに登り詰めるのも時間の問題でしょう。

Måneskin – The Loneliest

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/38511/1/1/1

One OK Rockの新譜『Luxury Disease』の国内盤と国際盤を聴き比べると、なるほど贅沢病とは言い得て妙だなと腑に落ちる

One OK Rockの新譜『Luxury Disease』の国内盤と国際盤を聴き比べると、なるほど贅沢病とは言い得て妙だなと腑に落ちる

自覚はなかったのですが、どうやら知らず知らずのうちに病にかかっていたようです。

贅沢病という病に。

先日、One OK Rockの新譜『Luxury Disease』の国内盤と国際盤が発売されたので両方ともCDを買いました。

町のCD屋さんの売り場面積がガンガン縮小し、名古屋の有名中古CD屋さんが閉店を発表し、CDの買取停止を宣言する有名チェーン店が出てきたこのご時世に、同じアルバムのちょい仕様違いを両方とも買いました。

薄々、両方ともほとんど同じ内容なんだろうな、と想像しながらも。

ええ、想像ついてましたよ。もちろん、想像ついてましたとも。

前作も前々作もその前のアルバムも国内盤も国際盤も買ったので、リリースを重ねるにつれて加速していくとある傾向から、今回もその方向だろうなと予想していながらも、いい意味で裏切ってくれていたら嬉しいなと一縷の望みを抱きながら買いました。

残念ながら予想通りだったわけですけども。世界一かっこいいロックバンドを自称するならば、いちファンの予想なんて軽くぶっ千切ってほしいところなんですけども。

ワンオクが国内盤と国際盤の両方を発売するようになったのは、2015年のアルバム『35xxxv』からです。海外での活動にも力を入れはじめた時期ですね。

その頃はまだ良かったんですよ。国際盤が後発だったこともあってか、国内盤では日本語の歌詞が多かったり、新曲が追加されていたりと、はっきりと区別化がされていたので。

海外での活動に際しメロディック・パンクやエモに強いFueled By Ramenと契約し、より海外指向が強まっていくのですが、皮肉なことにその結果として国内盤と国際盤の差異も小さくなっていってしまいました。

すぐに分かる差異といえば、日本語詩があるかどうか、ゲストが参加しているかいないか、収録曲が数曲異なる、ジャケットのデザイン違い、これくらいでしょうか。

もっと細かくチェックしていけば、もしかしたら参加ミュージシャンが違うかもしれませんし、アレンジも若干違うかもしれませんし、関わっている編曲者やプロデューサーも違うのかもしれませんが、目を皿のようにして探さないとわからないレベルの違いとなると、もはや意地悪な間違い探しみたいですよね。

ついつい(これ、国内盤と国際盤、二枚出す意味ある?)と不満をこぼしたくなってしまうのも無理からぬ話でしょう。

それなら、どっちか一方だけ買うか、もう買うのやめれば?と思う人もいるかも知れませんけど、違うんですよね。そういうことじゃないんですよ。

好きなんですよ。彼らの音楽が大好きだから、ほとんど同じ内容のアルバムを二枚も買ってるんですよ。ほとんど同じだろうけど予想と違ってたら嬉しいなと思いながら。

わかりませんかね。この複雑な胸の内。

しかし、このことについて不満げな人が、他に全然見当たらないんですよね。

もしかして、両方とも買うのって圧倒的少数派?みんなどっちかしか買わないとか?

そんなことないと思うんだけど。ワンオク目当てにサマソニ行った同僚の奥さんも両方買ったって聞いたし。

っかしいな〜。私だけなのか?みんな本当になんとも思ってないの?心広すぎじゃない?

私が贅沢すぎるんだろうか。せっかく国内盤と国際盤とリリースするなら、もっと差別化してほしいと願うだなんて。

感謝の心が足りないんでしょうか。欠けてるんでしょうか。

そうか。感謝を忘れて、贅沢に溺れてしまっていたのか。

まるで自覚はなかったけど、知らず知らず贅沢病にかかってしまい、彼らへの要求水準が跳ね上がっていたのか…。