豊橋出身のロックバンド、CrowsAliveがかっこいい!

豊橋出身のロックバンド、CrowsAliveがかっこいい!

去年か一昨年か、ちょっとはっきり覚えてないんですけど、Twitterのタイムラインにライブを観た方の感想が流れてきて、それで彼らのことを知りました。

豊橋出身の、CrowsAliveというかっこいいバンドがいるらしい、と。

YouTubeの公式チャンネル上にアップされていた音源を試聴してみて、驚きました。

当時、まだシングル二枚とEPを一枚発表しただけなのに、たったそれだけでどうやってこの音像に辿り着いたのだろうと頭の中が疑問で一杯になってしまうほど、洗練された完成度の高いロックを奏でていたのです。

スペイシーで壮大なサウンド。映像もおしゃれでかっこいい。明らかに只者ではないセンスを感じます。

今でこそ配信音源をダウンロード購入することの抵抗は低くなってきましたが、その頃はまだまだ現物主義が根強かったので、このぶんならすぐにビッグディール勝ち取ってCDをリリースするだろう、とバンドの公式Twitter(@CworsA_official)をフォローしてCDデビュー待ちに徹しました。

そう、CDデビューまで待ち続けるはずだったのです。新曲を聴くまでは。

2月25日に配信リリースされた三枚目のシングル曲”An Empty Sky Where Our Souls Meet”を聴いて、度肝を抜かれました。今までも新人離れした規格外の高品質ロックを鳴らしていましたけど、更にスケールアップしていました。音も映像も、途方も無いスケールです。

一体どうすれば、シングル三枚、EP一枚でこの音に辿り着けるのでしょうか。まさか人生二周目とか?

だめだ、もう待てない。負けました。ついにダウンロード購入しました。こんな音を聞かされたら、買って応援しないわけにはいきません。

若手バンドの初期作って大体、勢い先行でやりたいことに技術が追いついていないとか、技術があったとしてもその技術のアピールばっかりに固執しちゃったりとか、色々と逸りがちじゃないですか。でも、CrowsAliveの音楽には、そういった拙さ、未熟さが感じられないんですよね。

まだ若いのに泰然としていて、すでに完成されている。

地に足がついていて、自分たちのやりたい音楽の明確なビジョンがあって、更にそれをバンドの音として緻密で洗練された高度な水準で表現できる。

まだフルアルバムを一枚も出していないのに、映画のサウンドトラックのような世界観。凄すぎますね。

海外だと、たまに初っ端から(こいつらバケモンか?)と驚愕するしかない音を鳴らしてくるバンドがいますけど、日本国内のバンドでデビュー当初からこの高水準は本当に珍しい。

スタジオ収録音源がこれだけ高レベルだと、果たしてライブで再現できるのか?という不安が生じるのですが、実際にライブを観た人からの評価は高いですし、自分たちでもライブには自信があると公言している。

どうやら要らぬ心配、余計なお世話らしい。

ライブを観てみたいですね。隣市のライブハウスで気軽に観れる今のうちに。このバンド、将来絶対ビッグになりますよ。要チェック!

近々、3rdシングルリリース記念ライブも予定されているようです。

CrowsAliveの音楽性が好きな人は、きっと高確率でHolding Absenceという洋楽ロックバンドのサウンドも気に入ると思うので、よかったらチェックしてみてください。

BAND-MAIDの公式ライバル、BAND-MAIKOが本家を食う勢い

エイプリルフールネタから派生したBAND-MAIKOが最高

元々はといえば、エイプリルフールネタのための渾身の一発でした。

BAND-MAIDにはつい二週間前にハマったばっかりのホヤホヤのにわかなので、ネットで調べたことをさもこの目で見てきたことであるかのようにしれっと書きますが、2018年4月1日、BAND-MAIDはBAND-MAIKOに改名して活動していくことをいきなり宣言し、超名曲”secret My lips”を和楽器XハードロックX舞妓リメイクした”secret MAIKO lips”を配信リリースしたのです。

https://natalie.mu/music/pp/bandmaiko

同日正午に、その改名宣言はエイプリルフールネタであることが明かされ撤回されるわけですが、”secret MAIKO lips”が大好評だったことを受けて、その翌年のエイプリルフールの二日後に、BAND-MAIKO名義で4thミニアルバム『BAND-MAIKO』が世に出ることになったのです。

自身のハードロック・サウンドに和楽器のテイストと京風の言葉遊びを盛り込んで舞妓リメイクしているのですが、この世界観の作り込みが半端じゃなくて、同じ曲に聞こえなくてどっちがオリジナルなのかわからなくなるほどです。

デビュー当時から彼女たちはアレンジを手掛けていたので、その頃からの試行錯誤や四苦八苦の積み重ねが、この舞妓リメイクの驚愕の完成度へと結実したのでしょう。

このEP『BAND-MAIKO』にはオリジナル一曲、リメイク六曲の計七曲が収録されているのですが、オリジナルが好きな曲ばっかりな上にリメイクセンスも抜群で、どの曲も素晴らしいです。

サウンドがまた、たまらないんですよ。全編でソロバトルを繰り広げているかのようなスリリングなサウンドが、大空を飛び交うレーザービームのように立体的に交差してて、耳にグイグイと飛び込んできます。

ああもう、幸せ。

大好きな曲ばっかり、極上のサウンドで酔いしれるミニアルバムです。中毒性なら一番かもしれません。舞妓リメイク継続希望。

もし今後お給仕を観に行く機会に恵まれたら、BAND-MAIKOの曲ワンチャン聴きたさに京都公演を狙いたい。

2019年の秋に嵐山を観光した際、その当時は彼女たちのことを知らなかったので無理もないのですが、”祇園町”のPVロケ地である法輪寺のすぐそばに泊まっておきながら参拝せずにスルーした愚か者に、リベンジのチャンスを。ぜひとも。

BAND-MAIDにハマった話

BAND-MAIDにハマったきっかけ

あれは、冬の日曜日の昼下がりのことでした。

私は、その前日初めて冬のソロキャンプを経験した疲れもあってか、自室でゴロゴロしていました。端的にいえば、今日はもう何もしたくない、そんな心境でありました。

そんなとき、ふと一本のネット記事が目に止まったのです。

あ、最近友人がTwitterでRTしていたバンドだ。

このBAND-MAIDがどのようなバンドなのか、ざっくり説明しますと、メイドの格好をした日本人女性五人組のハードロック・バンドです。

このとき、自宅でひとりでゴロゴロしていた、というのがまさに運命でしたね。

これがもし出先や職場の休憩時間で、周りに他にも人がいたら、YouTubeでMVでも見てみるか、と気軽に試聴できないですからね。ただ記事を読んで、へぇ、と感心するだけで、なんの進展もなく終わっていた可能性もあったわけです。

最初に”Warning!”や”After Life”といった最近の曲から試聴してみたら、想像以上にヘヴィで(うわぁ、結構ゴリゴリだなぁ)と若干引いてしまったんですけど、数曲だけで判断するのも尚早すぎるよなと気を取り直して次から次へと公式MVをチェックしていった結果、”Daydreaming”や”Choose me”、”alone”といった楽曲にすっかりやられちゃいまして、あっという間にその魅力の虜となりました。

いてもたってもいられなくなった私は、その日はもうずっと家でゴロゴロしていようと決めていたにもかかわらず、陽が傾き始めて夕暮れに差し掛かりつつある時間帯に、家を飛び出して愛車に乗り込みました。

目指すは最寄りのツタヤ。そこでBAND-MAIDのCDをありったけ借りてこよう、という腹づもりで。

いや、そんなに気に入ったんなら買えよ、という指摘もごもっともですけどね、アルバム4枚とミニアルバム4枚を一気に買うのはさすがにきつい。レンタルできるのなら、とりあえずレンタルでお試ししたい。

それにしても、一日ゴロゴロしていようという決心を翻意させられ、そろそろ夕方という時間帯に東奔西走するはめになるとは、ハードロックの魔力恐るべし。

最寄りのツタヤのCDレンタルコーナーには、以下の五枚が在庫しておりました。

  • 『Just Bring It』(1stフルアルバム)
  • 『WORLD DOMINATION』(2ndフルアルバム)
  • 『CONQUEROR』(3rdフルアルバム)
  • 『BAND-MAIKO』(4thミニアルバム)
  • 『MAID IN JAPAN』(1stミニアルバム再発盤)

とりあえずこの五枚を借り占めて、iTunesライブラリに取り込んで繰り返し聴き込むことで、最新作『Unseen World』を購入し、アルバム未収録曲聴きたさにシングルをダウンロード購入し、結局現物が欲しくなってレンタル済みのCDも買って、と彼女たちの音楽に更にのめり込んでいくことになるわけですが、その話はまた別の機会に。

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第5期ってなんだよ、と眉をひそめた人にこそ聴いてほしい、Wands再始動を彩る傑作『Burn The Secret』

第5期ってなんだよ、と眉をひそめた人にこそ聴いてほしい、Wands再始動を彩る傑作『Burn The Secret』

上杉昇という強力なヴォーカリストを擁し、ダイナミックなハードロック・サウンドをキャッチーなJ-Popに落とし込むことに成功したことで、人気バンドとして一時代を築いたWandsでしたが、度重なるメンバーチェンジが響いてその勢いを持続できず、いつしかシーンから消えていってしまいました。

そんなWandsが、21年ぶりのシングルをリリースして第5期として再始動することが、昨年末に発表されました。

ここで、第5期ってなんだよ、と引っかかる人も多いと思うんですけど、1991年に結成されてから2000年に解散するまでの9年間で目まぐるしいメンバーチェンジを繰り返したことで、その時々の構成メンバーによって、第1期から第4期と整理されています。その流れで、再始動にあたって第5期とナンバリングされたのです。

メンバーが入れ替わろうが、Wandsとして活動している以上Wandsなわけで、第○期とか要らないと思いますけどね。逆に話をややこしくしているだけのような気がします。

最初は興味なかったんですよ。

ツイッターなどで、再始動シングルリリースなどのニュースは目にしていたのですが、青春時代によく聴いていた初期のWandsは大好きだったんですけど、どうしても斜に構えてしまって。

好きだったのは初期のWandsであって、まあ”錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう”とか、”明日もし君が壊れても”とかもめっちゃいい曲で好きでしたけど、それでもやっぱり心にあるのは”時の扉”や”もっと強く抱きしめたなら”や”世界が終わるまでは…”なわけで、どうしても(今さら第5期再始動とか言われてもな…)とこんな調子で、冷え切った心はまったくワクワクしていませんでした。

ところがですよ、妹宅で姪っ子たちが『名探偵コナン』のアニメを見ているところに居合わせるという、ひょんなことからWandsの再始動シングル”真っ赤なLip”を聴く機会を得まして、(あれ、なんかいいぞ…いや、めちゃくちゃいいじゃん!)とやっとテンションが上り、俄然興味が出てきたところに聴いた”抱き寄せ高まる君の体温とともに”や”David Bowieのように”などの新曲も素晴らしくて、これはもう買うっきゃないと相成りました。

全10曲、新曲6曲に過去曲のリメイク4曲という構成なんですけども、新曲はもうどれも素晴らしいです。ストレートなロックナンバーはもちろん、ファンキーなリズムが面白い曲、心温まるメロディがたまらないバラードなど、新ヴォーカリスト上原大史の超絶歌唱力のおかげもあって最高。

それだけに、全曲新曲で勝負してほしかったな、というのが正直なところですね。リメイク曲もどれも大好きな曲ですから、買ってよかったと大満足しているアルバムなんですけども、それでも心の片隅に(全曲新曲だったらなぁ)という引っかかりが残ってしまいます。

気になったのはそこだけですね。次作こそ、全曲新曲の傑作アルバム、楽しみに待っています。どうか、この第5期の活動が少しでも長く続きますように。

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B’zのBlu-ray『LIVE-GYM 2019 Whole Lotta NEW LOVE』を観た感想

B’zのBlu-ray『LIVE-GYM 2019 Whole Lotta NEW LOVE』を観た感想

2020年2月26日、B’zの日に、2019年に開催されたアルバムツアー、『LIVE-GYM 2019 Whole Lotta NEW LOVE』のライブ映像ディスクが発売されたので、地元のCD屋さんで買ってきました。

このディスクには、2019年7月31日のさいたまスーパーアリーナでの公演の模様を完全収録に加え、ボーナスとして、その前日に披露された三曲の日替わり曲と、ツアーダイジェスト映像があてられた”兵、走る”の計四曲が追加収録されています。

今回のツアーでの最大のトピックは、なんといっても長年の付き合いの阿吽の呼吸のサポートメンバーの一新、これに尽きるでしょう。

まず最初にTwitterのタイムラインでその情報を見たんですけど、公式で確認するまで、絶対ガセネタだと思ってましたからね。信じられなかったですし、衝撃でした。

自分は『MAGIC』のツアーからLIVE-GYMに行くようになったんで、30周年ツアーのHINOTORIまでずっとあのサポートメンバーでしたから、もはやサポートというよりも準メンバーという感覚を抱いていましたし。

おふたりも、そういったところに危機感を覚えたのかもしれません。

馴れ合いやなあなあのつもりはなくとも、気心の知れたいつものメンバーに、知らず知らず甘えてしまっている自分たちに気が付がついて、なんとかしなければならない、と思い至ったのでしょう。

マンネリを打破し、新しい刺激でもってB’zをアップデートする、そんな覚悟での、サポートメンバー一新だったに違いありません。

LIVE-GYM 2019は、6月8日からスタートして9月10日に終わっているので、今回収録されたさいたまスーパーアリーナ公演は、ツアーのちょうど中盤になります。

新メンバーの暗中模索の手探り状態から始まったツアーが、回数を重ねるたびにお互いの理解が深まり、バンドがどんどん出来上がっていっている様子が収められています。

恐るべき仕上がりの早さですよ。メンバー一新して一本目のツアーの中盤とは、にわかには信じがたいステージ進行です。ツアー開始前のリハーサルの段階から、相当追い込んでいたんでしょうね。

あと、メンバーの変化が音に現れているのを直に感じられて、奏者が変われば音も変わるって本当だったんだな、と興味深かったですね。

特に顕著だったのがベースですね。Mohini Dey。タッピングやスラップなどの派手な技巧もさることながら、5弦ベースだからなのか、階調と表情の多彩な、この目で見てもベースとは信じがたい音色には驚かされました。まるで、キーボードやオルガンのソロのような音色に聴こえる瞬間があるんですよね。

私は7月上旬に大阪城ホールで開催された1000回記念公演を観に行ったんですけど、その時と今回収録されたさいたま公演での大きな違いといえば、新曲”きみとなら”の追加でしょう。

これがまた、良い曲なんですよねぇ。ドラマ主題歌採用も納得の仕上がりです。心が温かくなるような、ピュアで前向きなメロディがたまりません。

次のアルバムの目玉曲でしょうかね。アルバム収録を見送るのであれば、配信限定でもいいのでリリースをお願いしたいところ。

今回のツアーは、B’zにしては比較的小さな会場での公演が多かったためか、代名詞ともいえるド派手なステージ演出は控え目だったんですけど、それがまた楽曲を全身で浴びることに集中できて、良かったです。

ドームや野外スタジアムの迫力もいいんですけど、アリーナ公演には、それとはまたひと味違った魅力があります。

それにつけても、近年のB’zの楽曲の充実は目を瞠るものがありますね。

個人的には、青春時代に聴きまくっていた、『RISKY』から『SURVIVE』の頃の、いわゆる黄金期のデビュー10周年までが、思い入れもあって一番好きな時代なんですけど、その頃の名曲、名作ともタメを張れる充実の楽曲群は圧巻です。

前作『DINOSAUR』も粒ぞろいでしたけど、今作『NEW LOVE』もそれに負けず劣らずの力作。

30周年を過ぎて、普通ならこれでひと区切りと落ち着くところを、周囲の予想を良い方向に裏切って前を向いて突き進む、その姿勢には頭が下がります。

正直なところ、ずっと聴き続けていたわけではなくて、一時心が離れていた時期もあったんですけど、B’zが好きで良かった、戻ってこれて良かった、心からそう思うばかりであります。