舞洲に特設されたエルレのサマーパーティー会場に行く前に、大阪の街で食い倒れしてきた

舞洲に特設されたエルレのサマーパーティー会場に行く前に、大阪の街で食い倒れしてきた

7月にMr. Big、8月にEllegardenを観るために二ヶ月連続で来阪することになり、少しでも交通費を抑えたく青春18きっぷでの移動を選んだ私は、一日一回乗り降り自由を利用して行きや帰りに途中下車の旅を目論んでいました。

実際、7月のMr. Bigの際には、米原駅で降りて青岸寺を参拝したり、守山駅で降りて佐川美術館まで足を伸ばしたりしました。

8月のEllegardenの時には、京都で途中下車して増えていく一方の京都で行ってみたいジャズ喫茶巡りでもしようかな、などと考えていたのですが、舞洲に向かうシャトルバスに16時に乗りたかったので、そこから15時にホテルにチェックイン、14時半には大阪入り、13時半には京都駅まで戻ってきておきたい、と逆算していくとどう考えても時間ばかり気になる駆け足な京都ジャズ喫茶行脚を強いられる上に、寄れたとしてもせいぜい一〜二軒になりそうな予感しかしなかったので、色々諦めて真っ直ぐ大阪入りすることにしました。

自宅最寄り駅で6時過ぎの始発に乗り込んでから、途中米原駅でトイレ休憩したのみで11時前に大阪に着くまでお茶しか飲んでおらず腹を空かせていた私は、お昼から飲めそうな飲食店がたくさんありそうでかつホテルにも近い天神橋筋商店街を目指しました。

普段は別に昼飲みしたいなぁなどという欲求はないんですけど、大阪に行くとなると何故かたこ焼きとかお好み焼きとか食べながら昼から一杯飲みたくなるんですよね。不思議なことに。

とにかくお腹が空いていたので、まずはお好み焼きから行くかと電車内からGoogleマップと睨めっこして目星をつけていたお好み焼き屋さんに向かったら、すでに行列ができていたので諦めてすぐ近くのガラガラのお好み焼き屋さんに恐る恐る入店しました。

そしたらこれがむちゃくちゃ美味くて、驚きました。

大阪の飲食店てレベル高すぎですよね。大混雑している人気店のすぐ横のガラガラの同業店に流れると、だいたい(なんでこんなに美味いのにこんなに空いてるんだ?)とビビらされることになります。

まあそれでもちょっと不安というか怖いわけですが。だからこそ、大当たりだった時のギャップもまた大きくなって大感激することになります。

ところで、お好み焼き屋さんに入ると、あれもこれも食べたくなって困りません?

例えば自分の場合、お好み食べたい+焼きそばも食べたい+豚玉食べたい+イカ玉も食べたい=ミックスモダン一択になりがちです。

すぐ近くのわなかでもたこ焼き食べながら生ビール二杯目行きたかったところですが、狭いイートインスペースが混み合ってたのとライブ前にあんまり調子こきすぎてお腹の調子悪くなってもことだしなと思って自重しました。

その代わり、翌朝のモーニングで利用しようと思っていたお気に入りの喫茶店に入って、涼みながらコーヒーケーキセットいただきました。

ほんとは翌日ここでのんびりモーニングを食べてから帰りたかったんですけどね。午後に久しぶりに親族で集まっての食事会をぶち込まれて、なる早で帰らなくてはいけないはめになったんですよね。

だってしょうがないじゃないですか。可愛い甥っ子姪っ子から「いつ帰ってくるの?」なんて聞かれたら、「できるだけ早く帰ってくるよ」と約束するしかないじゃないですか。

チケット取れたときにすぐに「この日は出かけるから」と伝えていたのになぁ…。

Ellegarden Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加するために大阪の舞洲に初めて行ってみて感じたこと

Ellegarden Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加するために大阪の舞洲に初めて行ってみて感じたこと

舞洲(まいしま)は大阪市此花区にある人工島です。有名な大阪の観光地でいうと、USJや海遊館のそのまたさらに先にある、大阪湾に浮かんでいる島です。

夏フェスの代名詞的存在であるサマーソニック大阪の開催地だったり、その他にも毎週末のように夏フェスを開催していたり、さらにはアリーナや球場やグラウンドなどスポーツ施設も充実しているみたいなので、よくフェスに足を運ぶ人やスポーツの大会などで訪れたことのある人には、馴染みのある地かもしれません。

私は去年のサマソニで日程次第で大阪に行こうか幕張に行こうかで悩んで、そこで初めて舞洲のことを知りました。

JRや地下鉄も舞洲まで走っていないみたいなので、交通手段は一体どうなっているのかと謎に包まれていたのですが、この夏、舞洲で開催されたEllegardenのサマーパーティーに参加するために初めて足を運んだことで、なるほどこういう風になっているのかと感触を掴むことができました。

いい予行演習になりました。

いつか大阪のサマソニに行く時に、今回の経験が少しは役に立つのではないかなと感じています。

大阪万博の開催地がすぐ横の夢洲で地下鉄がそこまで伸びるみたいなので、今度行く時にはシャトルバスに乗り換えなくても、地下鉄一本で最寄りで降りたらあとは徒歩で行けるようになっているかもしれませんが。

シャトルバス乗り場に集結する大バス団

当日はキタに宿を取っていました。

18時開演だったので、20時半までには終演するだろうという見立てでしたが、帰りのシャトルバス乗り場の混み具合によっては、何時ごろに脱出できるやら予想もつかなかったので。真夏の野外ライブの疲れを、ホテルでちゃんと寝て少しでも取りたいな、と。

そのため、会場に行く前にホテルにチェックインしておく必要がありました。ライブには不要な荷物を置いていってリュックを少しでも軽くしておきたかったというのもあって。

前売りのシャトルバスチケットを前もって購入しておいたのですが、出発時間は30分単位で区切られていたので16時出発のチケットを選びました。数万人は来場するだろうに、そんな上手いこと時間通りに運べるのかなという疑問はありましたが、そこから予定を逆算しました。

15時にチェックインしてすぐに出て、15時40分ぐらいまでにシャトルバス乗り場の最寄りであるコスモスクエア駅に着くことができれば、16時前くらいにはシャトルバス乗り場に辿り着けるだろう、そんな算段です。

事はおおよそその目論見通りに進んだんですけど、最後の最後、バス乗り場を目前にして歩道の片側に寄って待機列が形成されていました。いやこれ絶対16時出発とか無理じゃんと嫌な予感的中しましたけど、どうやら出発時間は絶対ではなくてただの目安だったみたいで、チケットに記載の出発時間についての細かいチェックは特になく、列の順番通りに手際よくバスに割り振られて続々と乗り込み、満員になり次第順次送り出されていました。

シャトルバス乗り場には、関西中の観光バスがかき集められていたのではないかと思うくらい、関西各地の地名が記された数十台のバスが停まっていました。並んでいる今も循環しているバスも含めたら、相当な台数のバスが集結していたのではないでしょうか。

この翌週にはサマソニ大阪の開催も控えていたので、同じ運行スタイルで予行演習も兼ねていたんでしょうね。手際も良かったですし、手慣れている感じがありました。毎週のようにフェスを開催している事で、練度が上がっているのでしょう。

ただ、いくら手際よく次から次へとバスを送り出しても、一台に乗り込めるのはせいぜい5〜60人ほどなので、待機列は伸びるばかりです。

バスに乗り込んで会場に向かう頃には、歩道の待機列はコスモスクエア駅まで伸びていたので危ないところでした。あの快晴の炎天下でジリジリ陽に焼かれながら、牛歩でバス乗り場に向かうのはツラすぎる…。

25000人を動員した今回のエルレ単独イベントでもこの様相、桁違いの動員のサマソニでは一体どうなってしまうのか、想像するだけでちょっと恐ろしくなっちゃいますね。

エルレの会場での熱中症対策は至れり尽くせりだった

舞洲でのサマーパーティ数日前まで、私はひとつの懸念を抱いていました。

舞洲のライブ会場に着いたら、開演まで猛暑を凌げそうなところあるんだろうか…。テントを設営して日陰を作り、イスを設置してくれているくらいだろうか?

それでも、去年のサマソニでの経験を参考に、あの時よりも外で過ごす時間は短いことを踏まえると、去年と同程度以上の対策をしておけばなんとか無事に帰って来れるだろう、そう考えていました。

そしたらですよ。サマーパーティの数日前に発表されたエリアマップを見た私は驚きました。

グッズ販売がおおきにアリーナ舞洲の屋内1階だったのみならず、その2階スタンド席を冷房完備休憩室として開放してくれていたのです。

しかも会場の真横には給水所まで設けて、水だけでなく塩アメまで無料配布するという万全の体制。ひとりたりともこの会場から熱中症での退場なんてさせねーぞ、という執念を感じます。

ライブチケット6900円+シャトルバス往復1500円の単独大型野外イベントで、かつてここまでやってくれたロックバンドが他にいただろうか…。数日間開催するならともかく、これ一日限りなのに、前代未聞レベルの誂えなのでは…。

エリアマップの詳細を確認した私に、内なる悪魔が囁いてきました。「エルレがこれだけやってくれるなら、荷物減らしてめっちゃ軽くできるんじゃない?楽しちゃえば?」

いやいや。エルレの万全の体制に甘え切って、もし万が一熱中症になっちゃったらエルレの顔に泥を塗ることになるから。それだけは出来ねぇ。

この荷物を持って自宅から大阪まで約200km移動するのは気が重かったですが、仕方ありません。

リュックに500mlペットボトルのスポーツ飲料三本と、去年のサマソニ用で飲まずに済んでそのまま冷蔵庫に眠っていたポカリのゼリー飲料二本、快晴予報だけどゲリラ豪雨対策に折りたたみ傘とポンチョとタオル、塩アメとビオレの冷タオルを詰め込んだのでした。

終演後は一顧だにせずにシャトルバス乗り場へ

たしか20時ごろに終演したと記憶してるんですけど、後方のゲート近くで観ていた私は、終演したら一目散にシャトルバス乗り場を目指しました。少しでも早く帰りのバスに乗りたい、その一心で。

その狙いは功を奏しまして、なんとか本格的な乗車待機列が形成される前にバスに乗り込むことに成功しました。

本当のことをいえば、こんなあくせく帰りたくないんですよ。しばらく会場にとどまって、夢のあとの空気をしみじみ味わったり、感動に浸りながら余韻を噛み締めていたい。

しかしそれを許してくれない大問題があるのです。帰りのシャトルバス乗り場大混雑、という問題が。

これに限らずなんでもそうです。サッカー観戦だったり、総火演観覧だったり、スーパーGT観戦だったり、エアフェスタ見学だったり。シャトルバスを利用して現地に赴くと、帰りに絶対にこの乗車待機列渋滞に巻き込まれることになります。

行きはまだいいんですよ。特に、開場から開演までが長かったりすると。早くから移動する人と、余裕を持って出る人と、ギリギリでも間に合えばいいやという人と、ばらけて分散されるので。

しかし帰りはそうはいきません。ほとんどの人が終演と同時に帰り始めるからです。その結果あっという間に前が詰まり、待てど暮らせどなかなかバスに乗れない、という事態になります。

戻り先によっては列が短くてすぐに乗れるということもありますが、滅多にないのでレアケースです。

これさえなければ最高なんですけどね。

終電に乗りたいからこの問題を絶対に避けたいとなったら、涙を飲んで最後を捨ててでも早めに帰り始めるか、帰りやすさを重視して前方で観ることを諦めて後方から観るか、終演後トイレにも寄らずにバス乗り場を目指すか、バスを待ち続けるより歩いた方が早いと徒歩で最寄り駅を目指すか、私にはこれくらいしか対策が思い浮かびません。

JTBのバスツアーはどうだったのだろう。全員が揃うまで出発しないとかなると、立ちっぱなしで待たずに済むだけまだ楽かもしれませんが、それもダルいですよね。

現地への送迎サービス付きの宿を探すというのもひとつの手ですが、今回は残念ながら舞洲への送迎付きの宿は見つけられませんでした。

いつか、このシャトルバス問題が解消されたら嬉しいのですが。

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大阪・舞洲の特設会場で開催されたEllegarden Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加してきた

大阪・舞洲の特設会場で開催されたEllegarden Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加してきた

大阪は舞洲の特設会場で開催された、Ellegardenの単独野外ライブイベント、Get It Get It Go! Summer Party 2023に参加してきました。

はるばる静岡県の西の果てから。片道約190km。青春18きっぷで、在来線を乗り継いで。

第一希望は名古屋の日本ガイシホールで開催された公演でしたけど、第二希望の舞洲に行くことになって、前々から想像していた通りに真夏の野外ライブにバッチバチにエルレの新旧名曲群がハマって最高だったので、真夏の野外遠征はきつかったですし大変なこともありましたけど、これでよかった、行ってよかった、心からそんな感動に浸っております。

まず何がよかったって、開演直前のFM802のラジオパーソナリティ、大抜卓人さんによる前説ですね。

活動休止前からのファンの想いや記憶を汲み上げつつ今のこの場に繋げるような語りは感動的で、すでに目頭が熱くなっていました。まだ本人たちがステージ上に現れてもいないのに。演奏もスタートしてもいないのに。

前説でこんな感動したのは初めてでしたね。いつもなら、MCとかいいから曲にいってくれ曲に、とか思っちゃうのに(いいこと言うなぁ…)としみじみ聞き入ってしまいました。

この前説が、ライブへの感情の昂りを盛り上げてくれたのは間違いないです。爆発的な熱狂の火種を焚きつけていたかのようでした。

普段あんまりラジオ聞きたいなぁとか思わないんですけど、Beat Zoneを楽しみにしていた中学高校時代以来でラジオ聞きたくなっちゃいましたもんね。大抜さんのFM802を。

次いで、圧巻のセットリストですよ。

もし今、CD二枚組で全30曲のエルレのベストアルバムを編集するとしたら、この日演奏された25曲はすべて収録されるのではないか。冷静に考えればあの曲やこの曲は?となるのですが、そんな個人的な好みや思い入れをも凌駕する勢いの楽曲群。

この日この場所で聴いたことで、何人もの個人ランキングがひっくり返って大変動が起きていそうな。実際、自分のiTunesライブラリのエルレの楽曲レートは上方修正されました。

さらに、楽曲が放たれたタイミングも最高。

あかん。あかんて。日の入りに合わせるように”Missing”はあかんて。こんなん泣いてまうやろ。歌詞と現実の光景のシンクロニシティに…。事前に、暮れなずむ大阪の空に合わせて”Missing”演ってくれたら最高だなぁとは思ってましたけど、まさかここまで涙腺が刺激されるとは…。

この日この場所で、あのMCを聞いた後で、陽が沈んでいく空を見ながら、自分の願望に呼応するかのようなタイミングでこの曲が放たれたことで、ブワーッと込み上げてくるものがあって感情が昂ってしまったようです。

想像ですけど、これがもしライブハウスだったら、ここまで感動してなかったんじゃないかと思うんですよね。真夏の野外という状況だったからこその感動でしょう。ライブハウスにはライブハウスでしか味わえない魅力がありますが、単独野外ライブにもまた格別の魅力があります。

舞洲最高だ…。

他にも、ミスって続けられなくなって早口なMCからやり直した”サンタクロース”は周りからも笑い声が聞こえてくるくらい面白かったですし、各々が胸に小さな願い事ひとつ抱いたであろう”Make A Wish”もまた感動的でしたし、真夏の夜に演るのにこれ以上に相応しい名曲を他に知らない”スターフィッシュ”も素晴らしかったです。

ちょっと口は悪いけど頼れる兄貴みたいな細美さんのMCも響きました。

お前らとかグズどもとかブスとかブ男とか(いやいやそれはちょっとキツいのでは…)と苦笑しつつも、それがまあ強烈な存在感やリーダーシップに繋がっていることもまた確かなわけで。根底に優しさや親しみも感じるというか。

この間テレビで映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』が流れていて思ったんですけど、細美さんてちょっとバルボッサっぽいところありますよね。頼れるキャプテン。強烈なカリスマ性。それでいて根は優しい。

前言撤回したのは裏でスタッフに怒られたんだろうなと想像を膨らませてみたり。

泣いたり笑ったり喜んだり幸せを噛み締めたり。とにかく感情を揺さぶられまくった、壮観な約二時間の単独野外ライブでした。

抽選に当たってよかった。元気に健康でこのライブを観ることができてよかった。直前に台風がふたつも連続発生してハラハラさせられたけどイベントや交通機関に影響がなくてよかった。

何事もなく無事にこのライブに参加できて本当に良かった。今はただ、自分の幸運に心から感謝しております。

好きになった時には活動休止していたバンド。ライブ活動を再開し新作を発表するもチケットは取れない日々。念願の初ライブ。その初ライブがこの舞洲で本当に良かった。

今度観れるとしたら果たしていつになるのか。こんな幸せをまた噛み締めることはできるのか。不安もありますが、希望もあります。最後に希望の明かりを灯してくれました。

いつかまたやろうな。この言葉を胸に、約束の日を待ちます。

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Asueアリーナ大阪で開催されたMr. Big大阪公演を観てきた

Asueアリーナ大阪で開催されたMr. Big大阪公演を観てきた

Mr. Big大阪公演当日。15時過ぎにホテルにチェックインして、開演まで余裕があるからとベッドに寝転んでくつろいでいたらいつの間にか眠りに落ちていて気がついたら17時20分を過ぎていて、瞬時に眠気も吹き飛んで飛び起きました。

やべぇ、開演に間に合わないかも!

いやぁ、焦りましたね。

昔、長崎出身の友人とサッカーJ1の神戸対長崎を観戦するついでに竹田城址やら丹波焼の郷やら姫路城やら観光してたら、19時キックオフなのにホテルへのチェックインが18時半になっちゃって、光速で部屋に荷物を置いてスタジアムを目指した時並みに焦りました。

会場まで地下鉄一本のホテルにしておいたおかげで、ギリギリ間に合いました。あの時も、この日も。どちらも結果オーライで偶然ですが、こういうリスクを摘むためにも地下鉄一本や電車一本、徒歩圏内のホテルをまず探してみるのが吉かもしれません。

アリーナ指定席に着席したのが、開演時刻の18時ちょうど。会場の入り口に着いたのがその5分前で、欲しいグッズもあったのですが、グッズ売り場は長蛇の列だったので諦めました。

アリーナ指定席だったので薄々そうなんだろうなと想像していましたけど、ブロックごとにパイプ椅子が敷き詰められているパターンの席割りでした。チケットが取れただけでもよかった、諦めかけていただけに観れただけでも幸運だったとは思いますけど、これはちょっと残念。

まず、パイプ椅子の幅が狭すぎるんですよね。自分は細身で両隣も細身の方だったんですけど、それでも普通に座ったら肩や腕が触れ合ってしまうような狭さ。コロナ禍でスペースを開けた椅子の並びや間隔をもたせたスタンディングを経ているからこそ、余計に際立つ狭苦しさ。

こんな詰めて入れるんだったら、最初っからブロック割りのスタンディングにして欲しかったところです。そしたら、ぎゅうぎゅう詰めでも少しでも前で観たい人と、余裕のあるスペースでまったり観たい人と、棲み分けできるのに。

ちょっと気を抜いて体揺すったり腕を振り上げたりすると両隣の方に当たってしまって、終始気を遣いながら観ることになったので窮屈で仕方なかったです。

ソロの時とは別人みたいに楽しそうでノリノリのEricに、笑顔でこともなげにテクニカルでキャッチーなフレーズを繰り出すPaul、ベースとは思えないスペーシーで多彩な音色を畳み掛けてくるBilly、Pat不在を感じさせない一歩引いた黒子的なドラムでバンドを支えていたNickと、バンドのパフォーマンスは最高で大満足だっただけに、この狭すぎるパイプ椅子は残念でした。

余計なところでライブへの没入を阻害されてしまって。これさえなかったらなぁ、と。もっと最高だったのになぁ、と。

セットリストに関しては、たとえどんなセットリストになったとしても、好きな曲が多過ぎてあの曲やこの曲も聴きたかったなぁとなってしまうのが常なので、基本的にはその日その場限りの一期一会だと受け止めています。

ただ、今回は彼らの出世作『Lean Into It』の完全再現が組み込まれたことで、2ndアルバム中の滅多にライブでは聴けないレア曲が聴けるチャンスに恵まれた一方、その他の作品収録の好きな曲が聴けるチャンスが大幅に減ってしまったわけで、観た人それぞれの好みや思い入れに左右されるセットになってしまいました。

自分としてはベストヒット的なセットで聴きたかったところです。

Mr. Bigに興味を持ったきっかけである”Stay Together”とか、Paul不在時を支えたRichieの魅力迸る”Superfantastic”や”Shine”とか、PaulとBillyのタッピングの応酬が気持ち良すぎる”Next Time Around”とかも、聴きたかったなぁ…。

即完売したMr. Bigラストツアーの大阪公演追加席が取れてしまったので考えていること

即完売したMr. Bigラストツアーの大阪公演追加席が取れてしまったので考えていること

2023年6月18日日曜日午前10時前、私は自室のPCの前でiPhone片手に固唾を飲んで時計を見つめていました。

この前日に、18日の午前10時から、発売開始直後に即完売したMr. Bigラストツアーの大阪公演のみ追加席が販売されるという情報を見たので。これはラストチャンスに賭けるしかない、と。

PCもiPhoneもブラウザを開いて。チケットぴあのMr. Bigの大阪公演の追加席販売ページを開いて。いつでも更新できる状態で。

10時になった瞬間更新ボタンを押した私は、歓喜に打ち震えていました。iPhoneの方はダメでしたけど、PCの方は突破して申し込みページに進むことができていたのです。

うおお。マジか。信じられない。この手の競り合い初めて勝った。ダメ元で取れたらいいなとは思ってたけど、まさか本当に取れるとは…。

天照大神様つよっ。来年以降もお伊勢さんに初詣するしかない。

ふと冷静になると、すでに8月にはエルレのサマーパーティーでの来阪も決まっているので、二ヶ月連続で来阪することになるわけでこれも大概だなとことの大きさにビビったりもしています。

さて、どうしましょうか。

エルレの会場である舞洲にはまだ一度も行ったことがないので、敵情視察じゃないですけど一度足を運んでみてどんなところか確認しておくのもありだろうか。でも調べてみると舞洲では毎週のようにフェスを開催してて、その日もフェスがあるみたいなので、近寄らないのが吉っぽい。

あえて京都に泊まって、増えてゆく一方の京都の行ってみたいジャズ喫茶巡りでもしようか。

京都で途中下車して二〜三件ジャズ喫茶に寄ってからホテルにチェックインして大阪に移動し、ライブが終わったら京都に舞い戻って一泊。翌日また二〜三件ジャズ喫茶を訪問して帰宅。

でも、ライブ後に京都のホテルまで移動するのも(大阪と京都は近いとはいえ)なかなか大変そうだなぁ…。

それに、大阪にも気になってるお店があるんですよね。アメリカ村のミリタリーファッションショップとか、心斎橋のジャズバーとか。京都泊にすると大阪のお店には寄れなくなっちゃうので、やっぱり大阪で泊まろうか。

行きしなの京都ジャズ喫茶巡りと帰りしなの京都ジャズ喫茶巡りはそのままに。コーヒーの飲み過ぎでお腹がたっぷんたっぷんになりそうですけども。

待ち遠しいライブそのものだけじゃなくて、こういった付随するお楽しみにあれこれと考えを巡らせるのがまた、至福のひととき。

チケットが取れた夜は、お酒を飲みながら2009年のMr. Bigの日本武道館公演の模様を収めたライブDVD『Back To Budokan』を観てました。これがまた最高なんですよね。

メンバー全員絶好調。DVDの割に画質も音質も上々で、セットリストにも文句のつけようがないくらい。

あえて希望を申すならば、個人的に大好きな”Shine”とか”Superfantastic”とか演ってくれてたらなぁ、くらい。不眠不休の0泊2日で観に行ったMr. Vocalistツアーの時とは別人みたいにEric Martinがイキイキとしているのも嬉しい。

まあ、あのときはアンコールでようやく歌ったMr. Bigの曲が一番ウケていたので、面白くないのが態度に出てしまったのも無理からぬ話でしょう。