Kアリーナ横浜でMuseの8年ぶりの来日公演を観てきた

Kアリーナ横浜でMuseの8年ぶりの来日公演を観てきた

約4ヶ月前の話なので今更感半端ないのですが、なぜかリリースから3年以上が経過した今頃になって『Will Of The People』の感想がむっちゃくちゃ読まれているので、このビッグウェーブに乗るしかなくなりました。

2025年9月25日にKアリーナ横浜で開催されたMuseの8年ぶりの来日公演を観てきた時のことを、覚えている限り書き記していきます。

その前に。実は、Museのライブには悲喜交々な思い出がありまして。

初めて観た2007年の新木場Studio Coastでは、生涯でもベストライブのひとつに数えられるぐらい圧倒されましたし圧巻で大感動でしたが、2010年の大阪城ホールでは開演が一時間かそれ以上遅れたのにあっさり終わって引き上げていったので不完全燃焼と、明暗がくっきりと分かれているんですよね。

同じバンドのライブでこの落差は珍しい。

Museのライブを観るのは三度目です。

前回は2010年の『The Resistance』ツアーだったので、実に15年ぶりということになります。開演一時間遅れあっさり終演の悪夢を払拭してくれと、祈るような気持ちでの横浜行きとなりました。

座席はレベル5の中央寄りでした。前二回のKアリーナはレベル7の隅だったので、音響的にも視野角的にもこれまでで一番の席となりました。

前二回は最上階の端っこだったということもあってか、Kアリーナは音質が素晴らしいという話だったけどそれほどでもないな…?最上階の端だとこんなもんか…?とやや残念に感じていたのですが、中段の中央寄りとなって音のこもりが解消され、抜けのいい重低音に酔いしれました。

開演予定時刻を過ぎると、後ろの人がちょいちょい「出てきた!出てきたよ!」と叫んでいたので、その度に心の中で(どこだよ?まだ出てきてねーよ)と突っ込んでました。

前回の悪夢から懸念していた、開演が極端に遅れるようなこともなく、誤差の範囲内で幕が開いてまずはほっとひと安心。

次いで、衝撃的な重低音に、一曲目から度肝抜かれました。

時季的にまだ暑かったので半袖で観ていたんですけど、重低音が一発空気を揺らすと、その余波がさわさわと腕の産毛に優しくタッチしてくるんですよ。しかもどういうわけか、轟音なのに、うるさく不快には感じないという。

この極上の重低音の上に、Matthewの変態的なギタープレイだったり、裏声を多用した特徴的な歌声だったり、シンセを活用した妙にクセになる電子音だったり、綱渡りしてるみたいに繊細な美音だったりが、埋もれることなく乗っかっていて、渾然一体となって押し寄せてくるのです。

最高。最高でしたね。

ここに、15年前の一時間遅れあっさり終演で不完全燃焼の悪夢は払拭されました。

もちろん、『Will Of The People』からもっと聴きたかったなとか、1Fフロアはやっぱりスタンディングがいいなとか、あの代表曲は今回はなしかとか、細々としたもっとこうだったら良かったのになという個人的な希望願望はありますが、それはそのアーティストが好きであればあるほどどのライブにもついて回る問題なので、ライブ自体への満足度に絡めるべきではないでしょう。

現時点での最新アルバム『Will Of The People』の発売からすでに3年以上が経過しているわけで、そうなるともうそろそろ新作が世に出てもおかしくないなという期待も膨らむわけで、なんとも気の早い話ではありますが、次のアルバムツアーでまたMuseのライブを観る機会が意外とそう遠くない未来に訪れるかもしれないなと、そんな取り止めのないことを考えたりしながらたまにセットリスト再現プレイリストを聴いたりライブDVDを観たりして日々を過ごしております。

Muse

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ナゴヤドームでB’zのLIVE-GYM 2025 -FYOP-を観てきた

ナゴヤドームでB’zのLIVE-GYM 2025 -FYOP-を観てきた

ナゴヤドームで、B’zのLIVE-GYM 2025 -FYOP-ツアー初日を観てきました。

ナゴヤドームでのLIVE-GYMは、2017年の-LIVE DINOSAUR-以来となるので、8年ぶりです。

もうそんなに経つのかと、驚きのような戸惑いのような信じられない気持ちも去来してしまいますが。

アルバムツアーなのにアルバムの発売日がツアー初日のたった三日前であまり聴き込めなかったり、キャメルの革ジャン着て稲葉さん表紙の雑誌インスパイアな格好で行こうとしたら当日の名古屋快晴でロンTでも暑くて断念したり、グッズ販売所で並ばなくて済むための整理券システムなのかと思ってたら結局並ぶし意味ないんじゃないのかと不満に感じたり、と色々ありましたが、-STARS-以来二年ぶりに観たB’zの単独公演は最高でした。

単独最高!

B’z presents UNITE#02のチケット取れなくて絶望したりもしましたが、やっぱ単独ですよ。

フェスにはフェスの、対バンには対バンの、単独には単独の、それぞれの持ち味と良さがあるのは重々承知した上で、それでもあえて言いましょう。単独最高!と。

単独しか勝たん!

アルバムツアーの皮を被ったPleasureみたいなセットリスト、これまでに観てきた数々の大掛かりなステージをさらに凌駕する勢いの超弩級のステージ、煌びやかで美しくもド派手な照明、ドームなのに野外と間違えてるんじゃないかと心配になるほどの特効演出に度肝抜かれました。

特にステージですよね。“Ain’t No Magic”での客席の真上を移動するステージにも驚きましたが、今回の函谷関みたいに聳え立つ超巨大なステージには心底驚かされました。

ステージがデカすぎて、ご本人様たちの視認は困難を極め、視線は自然と超巨大な美麗スクリーンに映し出される映像に吸い込まれていきました。

最前ど真ん中がよく当たり席として挙げられますが、今回ばっかりはステージ全体を俯瞰できる真ん中やや後方がベストポジションに当たるのではないでしょうか。

ツアー初日のためか、演奏面では違和感を覚えたところもありましたが、すぐさま何事もなかったかのようにリカバリーしていたのはさすがでしたし、こういうところこそ生演奏の醍醐味というか腕の見せ所でしょう。

ひとつ、気がかりというか心配に感じたことはあったのですが、ご本人たちが普通に楽しそうに話されていたので、自分も何も気が付かなかったふりをしてスルーします。

もう一回行きたいですね。東京か大阪。同じツアーを何回も観に行きたいとかあまり思わないタチなんですが。それだけ今回のLIVE-GYMは強烈でした。

千秋楽ライブビューイングしてくれませんか。直前ぶっ込みでもいいですから。

吉報、待ってます。

B’z

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イタリアの新星Damiano Davidのリリースラッシュが常軌を逸している

イタリアの新星Damiano Davidのリリースラッシュが常軌を逸している

ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021を制したことで一躍世界的人気ロックバンドへと登り詰めたイタリアのManeskin

フェスにツアーにと世界中を飛び回りながらアルバムもリリースしてと休む間もなく怒涛の活動を繰り広げてきましたが、そのヴォーカリストのDamiano Davidのソロプロジェクトが始動してバンドは一時休止することになりました。

まず2024年の9月に1stソロシングルがリリースされると、翌10月には早くも2ndソロシングルがリリースされ、これは1stソロアルバムも時間の問題かと楽しみにしていたら、12月にアルバムリリースの告知よりも先に2025年の世界ツアーが発表されたので面食らいました。

いくら何でも気が早すぎんか?1stソロアルバムのリリースもまだだぞ?

最初はそんなふうに怪訝に思っていたのですが、そこからが圧巻でした。

2025年5月にManeskinとは全然違った魅力の詰まった1stソロアルバムをリリースすると、その直後にいつものメンバーじゃないのにすでにバッチバチに仕上がっているライブを生配信し、度肝を抜かれました。

さらにそれだけにとどまらず、来日ソロ公演の直前の9月には新曲5曲を発表し、その5曲を追加した1stソロアルバムの新バージョンを配信リリースしてきたのです。しかもどれもいい曲ばかり。

1stソロアルバムは14曲収録だったので、私はソロの曲とManeskinの曲と半々で計20曲くらいのセットリストを組むのかなと想像していたのですが、今回の新曲5曲発表でそんな予想は吹っ飛びました。

これはあり得るぞ。ソロ曲のみでソロ公演フルセット完遂。ソロプロジェクト始動から一年しか経っていないのに。この短期間でこんなに自前の既発楽曲充実してた人他にいる?

Maneskinの活動ペースも物凄かったが、ソロもそれに勝るとも劣らないハイペースだ。

来日ソロ公演、俄然観に行きたくなってきちゃいましたよ。ど平日に東京大阪のみでちょっと無理かと諦めかけていましたが。

早上がりさせてもらって新幹線に飛び乗って、終演したら終電ダッシュでなんとかならないだろうか。

19時開演だとなぁ。終電が厳しいんですよね。

数年前に大阪でEclipseを観た時に日帰り余裕だったのは、18時開演だったからですし。

途中で抜けざるを得なくても観に行くか。う〜む。

あと1ヶ月悩みます…。

Damiano David

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名古屋クラブクアトロでValleyの来日公演を観てきた

名古屋クラブクアトロでValleyの来日公演を観てきた

名古屋のライブハウス、クラブクアトロでカナダのポップ・ロックバンドValleyの来日公演を観てきました。

昔は好きなバンドの来日公演を観るとなったらほとんどクラブクアトロだったものですが、気がつけばParamoreかOrianthiを観て以来、約10年ぶりの名古屋クアトロです。

地下鉄直結のパルコ東館8Fで超絶便利な立地は、もし当日の天気が大雨でも傘もささずに入場が可能で、感動的ですらあります。

当日は定時ダッシュ終電ダッシュするつもりだったのですが、時間休を利用すればいいじゃんということにやっと気がついて、15時に上がらせてもらって余裕を持って名古屋に向かいました。

定時ダッシュだったら晩御飯を食べる暇もなく間に合うかどうかギリギリでの会場入りですが、この日は早上がりで余裕があったのでパルコ西館7Fのレストランフロアでローストビーフ丼を食べてから入場しました。

なんとか我慢できたので結果オーライでしたが、ライブ中にあれ?やべ、トイレ行きたいかも…となったので、今度からライブ前にローストビーフ丼はやめておいた方が無難なのかもしれません。

一度同じフロアで暴力的に美味そうな匂いを撒き散らしている極味やに入ってみたいのですが、いつも行列でこの日も順番待ちになっていたので諦めました。いつか、ライブや映画など後の予定が詰まっていない時に訪れたいものです。

前売りで売り切れていなかったので7〜8割くらいの入りかな?と予想していましたが、開演30分前に入場したらほぼ満員くらいの入りで開演を今か今かと待ち焦がれる熱気に満ち溢れていて面食らいました。

ほぼ定刻で暗転し開演。

Valleyのライブはめちゃくちゃハッピーな空間で、最高でした。

やはり、ライブハウスでロックバンドと化すポップロックバンドのライブは至高ですね。The 1975やLANYやCarly Rae Jepsenなどのライブを観て知っていましたが、再確認。

セットリストもキラーチューン攻勢で凄かったですね。え?もうアンコールで演る曲ないのでは?と心配になるほどの。それでいて、まだこの曲があったか!としっかり盛り上げてくるアンコール。

ほぼ満員のクアトロの熱狂。最高でした。

なんかドラムの音がいくつもあるなと不思議だったんですが、よくよく見たらドラムセットの奥に電子ドラムが置いてあって、巧みに織り交ぜながらリズムを叩いていました。

今まで気がついていなかっただけかもしれませんが、こんなセットの生ドラムは初めて聴いたかもしれません。

ベースのポジションにも電子パッドのような機器が設置されていて、メンバーの演奏のみでスタジオの電子サウンドをライブでも再現しようと奮闘している心意気が感じられました。

数曲で担当楽器をチェンジしての演奏も披露していましたが違和感ゼロでレベル高く、自分たちでライブバンドだと言うだけはあるなと納得のパフォーマンスでした。

終演後、出口を出たところで今回の来日公演のフライヤーを配布していたのですが、もらって帰る人の多いこと多いこと。このフライヤーをもらって帰る人の多さが、今回のライブの素晴らしさの何よりの証左でしょう。

下にもリンクを貼ってあるインタビューの中で、“今新しいアルバムの制作にライブの感じを入れようとしている”とのコメントがありましたが、このライブを観た後でこれ以上に次のアルバムが待ち遠しくなる言葉が他にあるでしょうか。

セットリスト再現プレイリストを作成したので、それを聴いて余韻に浸りながら、新譜の発売を心待ちにしております。

Valley

【インタビュー】カナダのオルタナポップバンド:ヴァリー、3人体制で新章へ――これまでの歩みと新作『Water the Flowers, Pray for a Garden』を語る

「Like 1999」のその先へ——ヴァリーが語る日本での記憶と、再生を刻んだ山奥のアルバム

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ポートメッセなごやでGreen Dayのライブを観てきたら、ライブDVD『Bullet In A Bible』の楽しさが倍増した

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2025年2月23日、日曜日。ポートメッセなごやで開催された、アメリカのポップ・パンク・バンドGreen Dayのライブを観てきました。

世がコロナ禍に突入したことで中止となってしまいましたが、EvanescenceやMy Chemical RomanceやJimmy Eat Worldなどが出演予定だったダウンロードフェスとGreen Dayの単独公演が前後して天を仰いだ2020年の春から、早いもので五年が経ちました。

あの時のリベンジ公演ですね。

車か電車か迷いつつ、車で行きました。お供は彼らの約20年前のライブDVD『Bullet In A Bible』。途中SAでの休憩を挟みつつ、ちょうど一周くらいで13時半ごろに駐車場に着きました。

電車で来る人の方が多いからというのもあったんでしょうけど、ガラガラというわけでもないけどめちゃくちゃ混んでいるというわけでもない市営金城ふ頭駐車場のキャパは素晴らしいですね。

開演前にTシャツどれか一枚とトートバッグを買いたかったですが、待機列が尋常じゃないくらい伸びていたので諦めました。

入場時の案内がわかりにくくて混乱を招いていて、こんな状況でサポート演奏はかわいそうだなとおとぼけビーバーに同情を覚えつつ、割り当てブロックの隅っこの方に程よくひらけたスペースを見つけて落ち着きました。

それにしても、腰を落ち着けてしばらくすると前方にスッとでかい人が滑り込んできがちなのはなんなんでしょう。まあ自分も後ろの人にそう思われているかもしれないわけで、ここはぐっと飲み込んで自分なりにベターなポジションをなんとか探すしかないわけですが。

開演直前にQueenの”Bohemian Rhapsody”とRamonesの”Blitzkrieg Bop”がライブ音響で流れて、みんなで合唱したり盛り上がったりも楽しかったです。

Ramonesの”Blitzkrieg Bop”は後日Apple TVで映画を観ていたら登場人物がレコードで流し出して、(あの時の曲だ!)と驚きました。こんなタイムリーなこともあるものですね。

サポートアクトの追加があったぶん、当初の予定よりやや押してスタートしたGreen Dayのライブは、ヒット曲のオンパレードでもう最高のライブでした。

『Bullet In A Bible』を観ていると、まるでアフレコのような高音質録音と歓声や演出の臨場感に驚くのですが、まさにそのまんまのライブでした。

歌も演奏も上手くて安定してるのにエネルギッシュでパワフルではち切れんばかりで、ほとんど休憩することなくノンストップで進行するステージに大感激。一度マイクにトラブルがあったのですが、何事もなかったかのように繋いでいる間に一瞬で交換していて、歴戦の呼吸とお手並みでした。

また、スクリーンが上下左右に四面あったり、火柱が何本も昇ったり大砲のような炸裂音が何発も弾けたりと、野外スタジアムライブのようなド派手な演出にも度肝を抜かれました。

物販の待機列が長すぎて諦めたり、入場時の案内がわかりにくくてゴタゴタしたり、混雑緩和のための規制退場っていうけどこの先で詰まるじゃん結局とモヤモヤしたものを抱えつつ愛車に戻ったり、駐車場の出口も混んでて終演から高速に乗るまでに一時間近くかかったりと、いくつか納得いかないというか腑に落ちないこともありましたが、Green Dayのライブは最高でした。

帰りながら観た『Bullet In A Bible』のまた楽しいこと楽しいこと。

惜しむらくは、ところどころでインタビューやリハーサル風景を挟んでドキュメンタリー映画風な作りになっているためにライブ映像への没入が損なわれることですが、それらが挟まれていることで二十年経ってもまったく脇目も振らずにブレずにGreen Dayが突っ走っていることが伝わってきて、嬉しくて嬉しくてたまらなくなるのです。

ライブ映像を観ているだけではきっとわからなかったことがわかったような気がします。

Music is the air that I breathe.

『Bullet In A Bible』より
Billie Joe Armstrongの言葉

Green Day

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