ShanlingのCDプレーヤーEC Smartを買ってみたら望外にいい音で、想像していた以上に楽しくなった


ShanlingのCDプレーヤーEC Smartを買ってみたら望外にいい音で、想像していた以上に楽しくなった

いつからか、気がついたらCDは買うもののPCのミュージックライブラリにインポートするだけで、再生はもっぱらPCでUSBケーブルをオーディオに繋いで音楽を聴くのみ。

便利さにすっかりかまけてそんな流れが当たり前になっていました。

せっかくCDを買ってるのにこれじゃいかんなもったいないとは思いつつ、便利さにはどうにも抗えずにいたのですが、そんなある日、音楽ファイルをしこたま貯め込んでいた外付けHDDがご臨終しました。

こまめにバックアップを取ってさえいればそれも大した問題にはならなかったのですが、約三年間バックアップをサボっていたのでそのツケが一気に来ました。

三年ぶん、またインポートし直すのか?

買っただけじゃなくてレンタルで済ませたアルバムもあるのに?

いやいや、どう考えてもめんどくさすぎるぞ、さすがに…。

これを機にすっかりPCオーディオ熱が冷めてしまったので、家のオーディオではCDを再生するようになりました。

そこで、これまで目を背けていたというか先送りにしていたというか、考えないようにしていたある問題と向き合わざるを得なくなります。

うちに、CD再生専用機がない、という問題に。

では今までどうやってCDで聴いていたのかというと、ソニーの安いBlu-ray再生機で代用していました。

たまにしかCDは聴かないし、DVDもBlu-rayもまとめてこれ一台で再生できるし、ラックのネットワークプレーヤーの上にギリギリ収まるしで、何かと重宝していました。

しかし問題というか懸念している点もありました。

Blu-rayプレーヤーはHDMIケーブルでテレビと接続しているので、Blu-rayプレーヤーにディスクを挿入するとテレビの電源も入ってしまう。Blu-rayプレーヤーの音は光アウトからネットワークプレーヤーの光インに繋いでいるので、ネットワークプレーヤーも起動する必要がある。Blu-rayプレーヤーのトレイ開閉機構の耐久性は大丈夫なのか。

以上の三点です。

これを解決する手段はひとつしかありません。CD再生専用機の導入です。しかし現在のラックにオーディオ単品コンポを追加設置できるような贅沢なスペースはありません。

ではどうするか?

そこで考えたのが、どこかにコンパクトで置き場所に困らないCDプレーヤーはないものか?できれば盤面が回転している様子が眺められればより楽しいかもしれない、といったことでした。

あったんですよ、そんなCD専用再生機が。

下に紹介記事へのリンクも貼ってありますが、ShanlingというメーカーのEC SmartというCDプレーヤーです。

縦置きで省スペースで盤面が回転している様子も見られる。完璧。約27000円という値段が少々高く感じましたが、単品コンポ入門機でも買うかという気持ちで注文しました。

注文から数日後には届いたので早速設置してCDを再生してみたところ、驚きました。

望外に音が良かったからです。

音が良いというか、鳴り方の傾向が自分の好みドンピシャというべきか。

めちゃくちゃ軽くてコンパクトなのに、不思議とパワフルでライブっぽい鳴り方をするんですよ。音が生々しいというか、活き活きとしているというか。

音楽を聴いているこちらの気分がどんどん上がって楽しくなっていくような、そんな音です。

で、盤面が回転している様子が眺められるのが、これがまた楽しい。レコードみたいに盤面が回転しているところが眺められたら楽しいんじゃないか、とは思ってましたけど、想像以上に楽しい。

盤面って何かと軽視されがちじゃないですか。ジャケットや歌詞カードは丹念に眺める人はいても、盤面をじっくり見る人はそんなにいないような気がします。そこを注視して再発見するきっかけにもなるんですよ。

このアルバム大好きで何回も聴いてるけど、盤面のデザインもこんなに凝ってたんだ、とか。このアルバムに収録されている楽曲のメロディは美しいものばかりだけど、盤面が回転している様子まで美しいんだな、とか。

さらに、ヘッドホンで聴いてみるとこれまたびっくり。

Boseのサブウーハー内蔵ヘッドホンアンプでもこのコンパクトボディに積んでるんか?というくらい低音がご機嫌に鳴り響くんですよ。コンポのAUXに繋げて聴くのとはまたひと味違った鳴りっぷりには感動しました。

2024年ベストバイはどれ?と聞かれたならこれ一択。それくらい気に入っています。

ただ、気になっているところもいくつかあります。

電源を入れ直すたびに初期値にリセットされる音量。デジタルアウトがない。ラインアウトからコンポに繋いでいたとして、ヘッドホンアウトにヘッドホンを挿してもヘッドホン優位にならない。ホコリに弱そうで頑丈さが心許ない作り。

こんなところかな…。

あと数年したら、音はいいけどちょっと脆かったな、と言っているかもしれない。逆に、なんか脆そうだなと思ってたけど意外と頑丈だったな、と言っているかもしれない。そこは経過観察ですね。

ヨドバシで試聴できる店舗もあるみたいなので、行ける人は愛用のヘッドホンや愛聴盤を持って聴きに行ってみて欲しいところ。価格からしたら信じられないくらい、鳴りがご機嫌すぎます。

Shanling EC Smart

可愛すぎる、でも本格派のCDプレーヤー。Shanling「EC Smart」で始めるデスクトップCDオーディオのススメ

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予兆のようなものは何もありませんでした。

年が明けてしばらくしたある日、自室のオーディオが突然不調になりました。

私はMacBook AirとUSB DAC付きネットワークオーディオをUSBケーブルで接続して、主にというかほとんどiTunesライブラリ内の楽曲をオーディオで再生しているのですが、その音が突如として雑音混じりで途切れ途切れになったのです。

これを私は、USBケーブルの断線か何かの不具合であろうと推測しました。

所有しているMacBook AirにはUSB Cポートしかないので、私は(他のほとんどの人もそうしているだろうと思いますが)USBハブをかませてUSB AポートやSDカードスロットを増設しています。

そのUSBハブにPCオーディオ用のUSBケーブルと共にPC用の電源や外付けHDDを接続しているのですが、PCへの電源の供給や外付けHDDの認識やその内部のファイルの書き出し、iPhoneの同期にも問題なく、オーディオでのテレビやBlu-rayプレーヤーの音声再生にも支障なかったのが、USBケーブルの不具合を疑った根拠です。

USBケーブルを買ったとき、目算で5mもあれば足りるだろうと適当に買ったらギリギリで、それが良くなくて一年使っていた間にケーブルに悪影響が出てきてしまったのだろうと考えたのです。

そこで、まずUSBケーブルを注文しました。6m。5mでギリだったので、少し余裕を持たせて6m。

プリンター用USBケーブル

届いたら早速挿し替えてみたら、そしたら今度はまったく音が鳴らなくなったのです。無音。

USBハブの電源が落ちているように思える。電源は供給されているようだしLEDランプも光っているのだが、その他のことに使う電力が不足している状態のような。

しかも、外付けHDDやiPhoneの同期に反応しなくなっている。

なんだ?USBハブの故障だったのか?

USBハブ

頭の中は疑問だらけながら今度はUSBハブを注文して取り替えてみたところ、直る兆しはまったくなし。症状は変わらず。

5mのUSBケーブルだと音は途切れ途切れで外付けHDDやiPhoneの同期は問題なし、6mのUSBケーブルにすると無音で外付けHDDやiPhoneの同期もできない。

なんだこれ。どういうこと?

考えられる可能性はすべて試してみたが改善されず、手詰まり。

MacBook強制終了して立ち上げても変化なし。

どうしよう…?

困り果てた私は、最後の手段に出ました。OSアップデート。これでもし何もなかったらもう本当にどうしようもない。

そしたら、直りました。OSアップデートで。

なんでOSアップデートで直るのか、意味不明ですが。

原因不明のトラブルに追い詰められて困ったら、ダメ元でOSアップデートを試してみてください。もしかしたら、直るかもしれません。

直らないかもしれませんが。