Bon Joviのベストアルバムでの”Lay Your Hands On Me”の編集、雑すぎでは?

Bon Joviのベストアルバムでの”Lay Your Hands On Me”の編集、雑すぎでは?

ライブ映画『Bon Jovi From Encore Nights』を観るために最寄りの劇場に向かう道すがら、愛車の中でiPhoneに入れたBon Joviのベストアルバム『Greatest Hits – The Ultimate Collection』を聴いて気分を盛り上げていたんですけど、前々から腑に落ちなかったことがついに消化されました。

まあ、タイトルを見てのとおりです。

Bon Joviのベストアルバムでの”Lay Your Hands On Me”の編集、雑すぎやしませんか?という話です。

10周年ベスト『Cross Road』でも同様の編集がされています。

上に貼り付けた公式MVを観てのとおり、フルバージョンだとイントロも長ければアウトロも長いので、アルバム一枚の中にギリギリまで収めたいベストアルバムに収録となると、ある程度のカットも致し方ないのかもしれません。

イントロはまだわかるんですよ。あまりにも長すぎるので、ばっさりカットもしょうがないでしょう。

しかし、アウトロのフェードアウトはないですよ。ライブエナジーが迸っているあの白熱のアウトロをフェードアウトさせます?アウトロこそがこの曲で一番美味しいところなんじゃないかと思うんですけど。この扱いはちょっとあんまりじゃないですかね。

あのアウトロをフェードアウトさせるんだったら、他に一曲外して…そうですね…例えば、日本に忖度した”Tokyo Road”とか、Jonのソロの”Blaze Of Glory”とかを外してもらって、その代わりに”Lay Your Hands On Me”をフルで入れてくださいよ、といいたくなってしまいます。

CDからiTunesライブラリに音源を取り込む際のビットレートをMP3の192kbpsに決めた理由

CDからiTunesライブラリに音源を取り込む際のビットレートをMP3の192kbpsに決めた理由

あれは何年前でしたかね。二十年は経ってないですよね。十五年前くらいでしょうか。

iPhoneが登場する少し前。

AppleのiPodがWindowsにもついに対応した!と騒然となり、それまでWindows機しか触ったことのなかった自分にも、Appleという何やらすごいコンピューター会社があるらしい、と認知されるようになりました。

たしか、どなたかがiPodを買って使い始めたということをブログかHPで報告していて、それで更に気になって調べてみたら、デザインは可愛らしくて素敵だわ今まででは考えられなかったほど大量の楽曲をコンパクトに持ち歩けるわ、物欲のツボを刺激しまくるとても魅力的な製品で、欲しくて欲しくてしょうがなくなり、ついにiPodを買ってしまったのでした。

iPodで音楽を聴くためには、iTunesという音楽管理ソフトを使用する必要があって、iPodで音楽を聴きたいがために、iTunesを介して手持ちのCD音源をせっせとパソコンに取り込んでいくことになります。

そこで突き当たるのが、CD音源をパソコンに取り込む際のビットレートをどうするのか、という問題です。

ビットレートとは、音質の善し悪しを左右する数値で、数字が小さければ小さいほどデータ量が少なく音質も悪く、大きければ大きいほどデータ量も多くなるが音質も良くなる、その指標となる数値です。

これは、写真や動画の画質データにも関連する悩みです。PC内に保存する画質や音質が良ければそれに越したことはありませんが、かといって画質や音質が良すぎるとデータ量が膨大になることを意味し、HDDやメモリの残量を逼迫しますし、ひとつひとつのデータが重くなるため転送のやり取りや編集にも時間がかかります。スペック次第では、そこにストレスを感じるようになることもあるでしょう。

したがって、CD音源をパソコンに取り込む前に、自分が満足(もしくは我慢)できる音質と、HDDの容量と、パソコンのスペックとを天秤にかけて、ベストバランスを探る必要があります。

iTunes標準だと、iTunes Plusの256kbpsがCD音源取り込みの基準になっています。これだとファイルが特殊で再生機器を選ぶかもしれないことと、データ量も大きいと考えられたため、汎用性の高いMP3での取り込みがベストだろうと考えました。

MP3では128kbpsが標準音質となっていましたが、いくらなんでも128kbpsではCDからの音質劣化が大きすぎて物足りませんでした。

案の定、良音質の160kbpsと高音質の192kbpsと聴き比べてみたら、128kbpsは明らかにスカスカ。160kbpsと192kbpsは若干192kbpsのほうが音の密度というか鮮度が高いように聞こえる。一応もうひとつ上の224kbpsも聴き比べてみましたが192kbpsとの差がよくわからず。で、MP3の192kbpsで取り込んでいくことに決めました。

当時はまだまだHDDの容量も少ない上に高価で、パソコンのスペックも低かったですし。容量を圧迫せず、再生機種も選ばない納得の音質は、MP3の192kbpsだという判断です。

もし今から取り込み始めるとすれば、HDDも大容量化してだいぶ安くなってますし、パソコンのスペックも申し分ないので、MP3の320kbpsか256kbpsに設定していたかもしれません。あの当時は、まさか家でもパソコンからのAirPlayでMP3メインで音楽を聴くようになるとは思っていませんでしたから。

どこを落としどころとするか、これは人によって様々でしょう。MP3の128kbpsでも充分だと感じる人もいれば、ハイレゾでも物足りなく感じる人もいます。有線接続ならまだしもBluetooth接続なんてまっぴらごめんだ、なんて人もいます。

ハイレゾでも物足りない、なんてなっちゃうと大変ですよ。音源の音質そのものの追求はもちろんですが、再生機器へのこだわりも天井知らずになってしまいます。再生機器にお金をかければかけるほど高音質化は見込めますが、果たしてそれが自分の好きな音かというと、決してそうとは限らないのがオーディオの恐ろしいところです。

予算内で、とりあえず満足、納得のいく、自分が好きな音に辿り着けるかどうか。

その意味では、MP3の192kbpsで、家ではパソコンからAirPlayでコンポに音を飛ばし、愛車ではiPhoneからBluetoothでカーオーディオに音を飛ばし、JBLのスピーカーから流れてくる音に満足できている自分は、幸せ者なのかもしれません。

2018年に解散したThe Poodlesのヴォーカリスト、Jakob Samuelのソロアルバム『CoExist』が素晴らしい

2018年に解散したThe Poodlesのヴォーカリスト、Jakob Samuelのソロアルバム『CoExist』が素晴らしい

ドラマーとしてミュージシャンのキャリアをスタートし、様々なバンドを渡り歩く過程でヴォーカリストに転向し、The Poodlesに加入したことでついに安住の地を得た(そのThe Poodlesも2018年に解散してしまったのですが)苦労人、Jakob Samuelの2ndソロアルバム『CoExist』がめちゃくちゃ素晴らしい。

収録内容はとにかくコンパクトです。11曲収録で約37分。短い曲は2分台後半、長い曲でも3分台後半と、4分を超える曲がありません。

バンド用の楽曲ではないため、ステージ進行で各パートのソロや見せ場の差し込みやすさを考えない曲作りをした結果、アレンジが極限まで研ぎ澄まされた楽曲が揃ったのかもしれません。

かといって、楽曲の展開がシンプルすぎたり、アレンジがそっけなかったりなんてことは一切ありません。様々な楽器サウンドのアクセントは随所に効いていますし、重めのAメロBメロから開放的に弾けるようなサビメロにつながったりと、展開にも捻りが効いています。

重く骨太なギターが唸りを上げる曲もあれば、控えめなアコースティックが背後で軽やかに鳴る曲もあり、ファンキーなリズムが跳ねる曲が飛び出してきたかと思えば、ホーン・サウンドがゴージャスで気分がぶち上がる曲が流れてきたりと、一曲一曲の短さからは想像もつかないバラエティ豊かな高品質楽曲群がひしめいています。

Jakob Samuelの歌声がまた魅力的なんですよね。渋さもあれば色気もあり、爽快さもあればときに豪快でもあったりして。

バンド用に楽曲アレンジをすり合わせる必要がなくなり、自分の欲望に忠実な楽曲を練り上げた結果、Jakob Samuelの才能が炸裂し、超キャッチーな歌メロが満載のメロディック・ロック・アルバムに仕上がっています。

映画『ヒート』は紛うことなき名作

映画『ヒート』は紛うことなき名作

昔ほど読めていませんが、私は小説や漫画が好きで読んでいます。

そのせいか、偏愛が酷いのです。特に好きな作品の場合が顕著で、小説や漫画の実写映画化やドラマ化となると(ま〜た原作人気に安易に乗っかっただけの原作改悪実写化映像作品が生まれるのか)とげんなりしてしまいます。

映像化作品制作側から、原作への愛が感じられないんですよね。意味不明な改変や改悪はまじで勘弁してほしいです。

まったく、なんで余計な手を加えたがるかな。下手なことは考えずに、そのまま忠実に再現してくれればいいものを。まあ、それはそれでなんの捻りも面白みもない映像化、と叩かれるでしょうし、そこだけは可愛そうだなと同情しますけど。

私は基本的には原作小説や漫画の映像化作品は観ません。何度か惨状をこの目にしたことで、ついに学習したのです。期待してはならないと。

ただし、何事にも例外はあります。何でもかんでも、小説や漫画の映像化を毛嫌いしているわけではありません。

その例外とは、原作作品を読むより先に映像化作品を観た場合です。

特に小説を原作とした映像化作品ですね。

私は小説を読むとき、頭の中にその場面を想像しながら読んでいるんですけど、先に映像化作品を観ると読書中の頭の中での映像化がイメージしやすくて助かる、という面があります。

逆に、先に原作を読んでしまうと、頭の中で自分の解釈なりのその作品の世界観が構築されて、しかもそれが必要以上に美化される傾向があるものですから、好きな作品であればあるほど、自分なりの世界観と映像化作品とのギャップに憤慨することになります。

先に映像化作品を観ると、頭の中での小説の映像化の基準が映画やドラマになるため、ギャップが生じにくくなり受け入れやすくなるのです。

それなら先にドラマや映画を観てから原作を読めばいいのでは、という意見もあると思うんですけど、ほぼほぼ原作を超えてくる映像化はないので、どちらが先にしろ原作のほうが面白いという事実は揺るぎません。

映画化やドラマ化で話題となって原作小説の存在を知って、面白そうだなと思ったら、映像作品は観ずに原作小説を読みます。

ただ、稀にですが、原作超えを果たす映像作品もあります。

そのひとつが、映画『ヒート』です。

敏腕刑事アル・パチーノ対怪盗紳士ロバート・デ・ニーロ。このふたりの対比、対決がめちゃくちゃかっこよくて痺れるのです。

用意周到で緻密な強盗プランを企て、手際よく計画を実行し速やかに消えるデ・ニーロ率いる強盗団。ある日、厄介者をチームに引き込んでしまったことから計画に綻びが生じ、その綻びを嗅ぎつけたアル・パチーノが執念深く追い詰めていく、という手に汗握るストーリー。

ただ刑事対強盗団というスリリングなアクションが描かれているだけでなくて、その背後の複雑な家庭環境とか、ひょんなことから己の信条に反する恋に落ちてしまったりだとか、息苦しくも必死にもがいていたり、空虚な生活に温もりが訪れたり、丁寧で重厚な背景に思わず引き込まれます。

ロバート・デ・ニーロがまた渋くてかっこいいんですよねぇ。強盗役なので本来であれば悪役なんでしょうけど、妙に感情移入してしまいます。

頼む、逃げ切ってくれ。強盗役にそんな祈るように見入ってしまう犯罪映画も珍しいでしょう。

映画がめちゃくちゃ面白かったのであとから原作小説を購入し、映画のキャストをそのまま思い浮かべながら読みました。原作も面白かったですけど、こればっかりは映画の勝ちですね。

さすがマイケル・マン監督。人気に乗っかっただけの映像化製作委員会とはわけが違いますよ。

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もう二度とパラディウムの防水ブーツは買わない

もう二度とパラディウムの防水ブーツは買わない

靴を買うとき、何を重視してますか?

人によって優先順位は前後するでしょうけど、デザインが好みか、予算内か、サイズが有るか、試着してしっくりくるか、必要なスペックを満たしているか、だいたいこんなところでしょう。

私の場合は、それらに加えて、もうひとつ重要視している項目があります。靴底の形状です。

たとえ、デザインがモロ好みで、予算内で、サイズも有って、試着してしっくりきて、必要なスペックを満たしていたとしても、靴底の形状が意にそぐわなかったら買いません。靴底さえこの形じゃなかったらなぁと泣きながら見送ります。

私が靴底の形状を重要視しているのには、理由があります。

何年か前、パラディウムというブランドの防水ブーツがかっこいいと話題になり、注目を集めたことがありました。

私もその話題に食いついたひとりで、こんなかっこいい防水ブーツがあったのか、これなら欲しいなと物欲を募らせていたのですが、この近辺じゃ試着できるお店もないだろうしノーチャンスだろうなぁ、と半ば諦めていたのです。

そしたらですよ、お隣の浜松市のイオンのテナントの一軒に、パラディウムの防水ブーツが置いてあったのです。

実物を見てもやっぱりかっこいい。試着しても特に問題なし。ハイカットなのが脱ぎ履きがめんどくさそうで気になるが…まあいいや、いっちゃえ、と勢いで買った私は愚か者でした。

パラディウムの防水ブーツを買ってしばらくして、奈良に旅行する機会があったんですけど、ちょうど天気予報が雨だったので、私はここぞとばかりにパラディウムの防水ブーツを履いて出かけました。

友人からもそのブーツかっこいいねなんて褒められて、新しい靴ですっかり気分良く古都を散策していたんですけど、程なく違和感を覚えます。

なんか歩くたびにカツカツ音が響いてくる。

なんだこれ?

膝から下を上に折り曲げ、靴底を見た私は驚きました。パラディウムの防水ブーツは靴底が大きなブロックみたいな形状だったんですけど、その隙間に小石が挟まりまくっていたのです。

音の正体はこれか!

悪夢でしたね、あれは。取り除いても取り除いても、少し歩いたらすぐに小石が挟まって。奈良や京都に限らず、寺社って参道に砂利道が多かったりするじゃないですか。どうにも避けようがなくて。

ちょっと想像してみてくださいよ。物静かで厳かな参道を歩いていたら、どこからともなく響いてくるカツカツという足音を…。雰囲気台無しですよ。

いやもう、恥ずかしかったですね、あのときは。友人たちからは何も言われませんでしたが、内心(誰じゃこの耳障りな足音は…)と穏やかではなかったでしょう。すいません、犯人は私です。

しかもハイカットなものだから、本堂を参拝するたびに面倒な脱ぎ履きに迫られ、下駄箱に入れずにビニール袋に手持ちして上がるところでは微妙に小さなビニール袋に苦労させられ、と、これは完全にしくじっちまったなぁ、という印象しか残っていません。

この一件が尾を引いてまったく履く気が起きなくなったので、古着屋に売りました。

ワークマンからパラディウム風の防水ブーツが発売されているのを見て、この悪夢を思い出しました。

レビューで「ソールの溝が大きくて深いので小石が挟まることもありますがやむを得ません」と書いている人もいましたが、ガッツリ使い込んでないんでしょうね。一泊二日の奈良旅行で履きっぱなしだった自分には、やむを得ないのひと言では済まされない大問題でした。

これ以降、ふたつの項目が、私の靴購入前チェックリストに追加されることになります。ハイカットの場合はサイドゴアかサイドジップで脱ぎ履きが容易であること、靴底の形状が小石が挟まりまくりそうな形状になっていないか、このふたつです。

もう二度とパラディウムの防水ブーツは買わない、なんてタイトルにしちゃいましたけど、このふたつの追加項目をクリアさえすれば、買う可能性はあります。

まあ、サイドジップやサイドゴアはあるかもしれませんけど、製品ラインナップを見る限りあの靴底形状はブランドのアイデンティティになっているっぽいので、残念ながら一度限りの縁になりそうです。

梅雨入りして、かつての私のようにかっこいい防水ブーツを探している人も多いかも知れませんが、見た目のかっこよさに目が眩んで安易に飛びつくと、思わぬ落とし穴が待っているかもしれません。

物欲しさにチェックが甘くなっていないか?

今ある手持ちのスニーカーに防水スプレーをかけるだけではダメなのか?

最後の一歩手前で、今一度冷静に自問自答する心の余裕を持ちたいものです。

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