Bon Joviのベストアルバムでの”Lay Your Hands On Me”の編集、雑すぎでは?

Bon Joviのベストアルバムでの”Lay Your Hands On Me”の編集、雑すぎでは?

ライブ映画『Bon Jovi From Encore Nights』を観るために最寄りの劇場に向かう道すがら、愛車の中でiPhoneに入れたBon Joviのベストアルバム『Greatest Hits – The Ultimate Collection』を聴いて気分を盛り上げていたんですけど、前々から腑に落ちなかったことがついに消化されました。

まあ、タイトルを見てのとおりです。

Bon Joviのベストアルバムでの”Lay Your Hands On Me”の編集、雑すぎやしませんか?という話です。

10周年ベスト『Cross Road』でも同様の編集がされています。

上に貼り付けた公式MVを観てのとおり、フルバージョンだとイントロも長ければアウトロも長いので、アルバム一枚の中にギリギリまで収めたいベストアルバムに収録となると、ある程度のカットも致し方ないのかもしれません。

イントロはまだわかるんですよ。あまりにも長すぎるので、ばっさりカットもしょうがないでしょう。

しかし、アウトロのフェードアウトはないですよ。ライブエナジーが迸っているあの白熱のアウトロをフェードアウトさせます?アウトロこそがこの曲で一番美味しいところなんじゃないかと思うんですけど。この扱いはちょっとあんまりじゃないですかね。

あのアウトロをフェードアウトさせるんだったら、他に一曲外して…そうですね…例えば、日本に忖度した”Tokyo Road”とか、Jonのソロの”Blaze Of Glory”とかを外してもらって、その代わりに”Lay Your Hands On Me”をフルで入れてくださいよ、といいたくなってしまいます。

Night Travelerが紡ぐ穏やかで優しいメロディが素晴らしい

Night Travelerが紡ぐ穏やかで優しいメロディが素晴らしい

かつて、これほど夜に似合う音楽があっただろうか。

思わずそんな感傷的なことをひとりつぶやいて遠くを見てしまうほど、Night Travelerの音楽は夜にハマります。

これはもう、彼ら自身が確信的に狙っている戦略でしょう。そのことは、バンド名だけでなく、YouTubeでの彼らのアイコンが夜の街を背景にしていたり、EPのアートカバーが夜の路地裏っぽかったり、MVが夜や暗い落ち着いたトーンの中で撮られていることからも、明らかです。

心にそっと優しく寄り添ってくるような、見え透いていないさりげない気遣いに嬉しさを感じるというか、派手さはないんですけどただそこにあるだけでありがたさを覚えるような、生活に疲れた身体に染みてくる音楽です。

YouTubeの概要欄には歌詞が載っているだけで、奏者などのクレジットがないので詳細がわからないんですけど、MVの映像から判断するに、ヴォーカル兼ギターの二人組ユニットにリズム隊がサポートしているか、四人組のバンド形態かのどちらだと思われます。アイコンはふたりのシルエットになっているので、二人組の可能性のほうが高いでしょうね。

そんな彼らの音楽には、わかりやすい派手さこそありませんが、かといってメロディラインが平坦でつまらないなんてことは一切なく、あっさりしつつも芯のあるリズムが、穏やかに語りかけてくるような歌声と、粒立ちが美しいギターのトーンを引き立てています。絶妙。

ヴォーカルはふたりで交互に歌っているようで、どちらも声量や技巧で圧倒するタイプではないですが、音楽性とのマッチングにおいて唯一無二の歌声です。Night Travelerの音楽性が不変である限り、シンガーは彼らにしか務まらないでしょう。

ギターも、ふたりとも実は超絶テクニックを持ち合わせながら、あえて抑えて丁寧に美しいトーンを響かせているプレイなのかな、という印象ですが、極上の余韻に酔いしれます。徹した仕事が心憎すぎる。

彼らの音楽を聴いていると、無性に夜のドライブに繰り出したくなります。遅すぎず早すぎず、ちょうどいい速度で愛車を流しながら彼らの音楽を聴けば、ここではないどこかにワープできるんじゃないか、そんな期待すら抱いてしまいます。

郷愁を誘うリズムが切々と刻まれていて、心に訴えかけてくるんですよね。

人肌恋しくて寂しくて切なくてたまんない深夜にうっかり聴いちゃったら、涙が止まらなくなっちゃうんじゃないでしょうか。

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CDを買ったり、配信音源をダウンロード購入すると、iTunesライブラリに追加すると同時に、その音源についての情報を書き込んでいます。

出身国に始まり、ソロなのかバンドなのかはたまたグループなのか、ヴォーカルは男性か女性か、音楽ジャンルは。暫定評価で星いくつにするのか。日替わりスマートプレイリストを運用、管理することでなるべく万遍なく手持ちの音楽を聴いていくための、自分なりの工夫です。

完全にiTunes任せのランダムだと、同じアーティストの曲ばっかり流れたり、ついこの間聴いたばっかりの曲がまた流れてきたりと、偏りが酷いですからね。

Lilith Czarのアルバム『Created From Filth And Dust』を買った私は、彼女は一体何者なのか調べました。予備知識ゼロで買ったので、音楽データに書き込む情報を見つけるために。日本盤であれば、ライナーノーツに目を通せば一発なんですけどね。

ううむ、新人さんなのか、ほとんど情報がヒットしないなぁ。できれば日本語で書かれたページが見つかると助かるのだけど…。と、ここで、TwitterやInstagramのプロフィールに目がいきます。そこには次のように書かれていました。

Juliet Simms is gone, Lilith Czar has risen.

かつてはJuliet Simmsという名前で活動していた、ということかな?Juliet Simmsって誰だろう?と興味本位で検索した私を待っていたのは、暫定2021年上半期最大の衝撃でした。

ジュリエットニコールシムズは、アメリカのロックシンガー、ソングライター、詩人、作曲家、ミュージシャン、プロデューサー、起業家です。 彼女はバンドAutomaticLoveletterのフロントウーマンとしてファンベースを確立しました。 

Juliet Simms – Wikipediaより

いやぁ、驚きましたね。YouTubeで“King”という曲のMVを見て、豊かな声量に恵まれた迫力の歌声に惚れて購入を決めたんですけど、その時は概要とか目を通してなかったので、歌声を聞いただけではまったく気が付いてませんでした。バンド時代から迫力の歌声を轟かせていましたけど、一段と凄みを増している印象です。

見た目の変貌も激しかったので、ハナから別人と決め込んでいたというのもあったでしょう。まさか、Lilith Czarが元Automatic LoveletterのJuliet Simmsだったとは。

健康的ぴちぴち美人だった彼女に一体何があったのか、どうしてしまったのか。頬もこけちゃって激やせしていて、病気や体調不良を心配してしまうほどの変貌ぶりです。

困惑と混乱がうずまき上手く整理がつきませんが、今では結婚してパートナーもいるようなので、良妻とロックシンガーの両立というセカンドキャリアを成功させて幸せになってほしいな、と切に願っています。

それにしても驚きました。

B’zの”SLAVE TO THE NIGHT”が”ハートも濡れるナンバー 〜stay tonight〜”の英語詩化リメイクだったと、収録アルバム『The 7th Blues』の購入から二十年以上経ってから知ったときもたまげましたが、今回の衝撃はその時に勝るとも劣らないかもしれません…。

こんな自称世界一かっこいいロックバンドは嫌だ

こんな自称世界一かっこいいロックバンドは嫌だ

誰とは言いませんが、数年前にハマった日本のロックバンドの話なんですけど、最近では海外での活動にも力を入れていて絶好調。彼らはライブ中のMCで、世界一かっこいいロックバンドだと自称しているんですよ。

「どうも、世界一かっこいいロックバンド、〇〇です」と。

初めて観に行ったライブでは、そのパフォーマンスの素晴らしさに目が潤んじゃうくらい感動して、そのときにそのMCを聞いていたならば素直に頷いていたかもしれませんが、最近はちょっと勘違いしてるんじゃないかという言動が目に余るので、ここでネタにしちゃいます。

別に、大口を叩くなと苦々しく見ているわけではないですよ。むしろ逆で、その心意気や良しと感心しています。大好きなバンドが、自分たちは世界で一番かっこいいバンドだと信じて活動している、これほど応援のしがいのあることもないでしょう。

ただ、残念ながら、大口に行動が見合ってないんですよね。口で言うだけじゃなくて、行動でも示してほしいと、ついてこいと背中で語ってほしいと、そう願っているわけです。

それでは、どういったところで言動が一致していないと感じているのか、いってみましょう。

30公演以上の大規模全国ツアーで、全公演統一セットリストを組んじゃう

全国で30公演以上も開催するアルバムツアーで、最初から最後まで全公演まったく同じセットリストとか、世界一かっこいいバンドがこんなセット組みます?

せめて、同会場で複数回演るときくらい、数曲の日替わり曲用意しません?熱心に複数回観に行く人が可哀想でなりません。不憫。あまりにも。

歌詞やアレンジほぼ同じなのに、日本盤と国際盤をリリースしちゃう

初めて日本盤と国際盤を出したときはそうでもなかったんですけど、アルバムリリースを重ねるたびに海外志向が加速していった結果、日本盤でも歌詞がほとんど英語ばっかりになって国際盤との違いが希薄になり、3,4曲あった入れ替え曲が1,2曲になってと、差異がほとんどなくなってきています。アレンジは前々からほとんど変わりなかったですが。

律儀に両方買っているので愚痴りたくなっちゃうんですけど、もうちょっと色つけてくれてもいいんじゃないですかね。ほんとに両方とも買ってよかったと、心から満足させてほしい。

ダラダラするの嫌いだからと言いながら、MCでダラダラしちゃう

とあるツアーを観に行ったときのMCで、世界一かっこいいロックバンドのヴォーカルは言いました。

「おれ、ダラダラするの嫌いだからさ」

これを聞いたときは呆れて口が塞がらなかったですね。苦笑いしながら(それ自分が言っちゃう?まさにたった今ダラダラしてるじゃねえかよ)と心のなかで突っ込んでしまいました。

MCで「最前にいるお客さんがいつも同じ」とか言っちゃう

たしか、海外ツアー中でのMCだったと記憶しているんですけども。観客席を見渡して、世界一かっこいいロックバンドのヴォーカルは言いました。

「なんかさ、最前にいるお客さんいつも同じだね」

いやいやいや、自分たちだって毎回毎回おんなじ曲ばっかり演ってるのに、それ言っちゃう?それ言っちゃうなら、こっちだって言わせてもらうよ?日本盤も国際盤もCD買ってチケット買ってライブ会場に足を運んでグッズも買ってるんだから。ちょっとくらい言わせてもらってもいいよね?

これ聞いたときはホントがっかりしちゃいました…。

BAND-MAIDの3rdフルアルバム『CONQUEROR』は超名盤

BAND-MAIDの3rdフルアルバム『CONQUEROR』は超名盤

仮にですよ。仮定の話です。

友人や知人家族とBAND-MAIDについて熱く語り合っていたとして、そんなときにふと「どのアルバムが一番好きか?」という話題が持ち上がったとしたならば。

私は頭を痛めて唸るでしょう。うぅむ。

一番最初に聴いたアルバム『Just Bring It』には特別な思い入れがあるし、舞妓リメイクの世界観が強烈な『BAND-MAIKO』の中毒性も半端ないし、YouTubeで公式動画を見てハマるきっかけになった曲のひとつである”Daydreaming”が収録されている『WORLD DOMINATION』も素晴らしいからなぁ。

そんなふうにひとしきり考え込んだ末に導き出される結論は、「3rdアルバムの『CONQUEROR』かな」ということになるでしょう。

https://natalie.mu/music/pp/bandmaid06

BAND-MAID – CONQUEROR

このアルバムは、構成がドラマチックなんですよね。私はそこに惹かれています。

まず、幕開けを飾るのがたおやかな”PAGE”。意外性がありつつもここしかないという絶妙の位置にハマっていてる、清廉な曲。ここから、このアルバムは怒涛の展開を見せます。

アグレッシブな曲が続いたかと思えば壮大なスケールの曲が流れてきたり、ポップな曲やセンチな曲を受けてまた激しいロックナンバーが立ち上がってきたりと、山あり谷ありの起伏目まぐるしい展開。

まるで、沢から湧いた清流が小川になり滝となり河川になり、山や渓谷や野を越えてついには大海原へと至るようです。感動に打ち震えながら、この激流に身を委ねるのみ。素晴らしい。

特に、ラスト三曲が凄まじい。さんざんいい曲ばっかり聴かされてフラフラのところに、これでトドメだと言わんばかりの苛烈な曲三連発。容赦なし。

最後の”輪廻”がまた一段と激しいんですけど、この最後に来ての最高潮ともいえる激しさが、次作『Unseen World』の世界観に通じているようでもあります。アルバム一枚聴き終えて、繰り返しリピートする際にピッタリの最高の曲名というだけでなくて。

超名盤。うん、超名盤です。

BAND-MAIDの3rdアルバム『CONQUEROR』は、超名盤。