映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を観たら、劇中歌がどれもこれも素晴らしくてサントラを大人買いすることになった

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を観たら、劇中歌がどれもこれも素晴らしくてサントラを大人買いすることになった

最初、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol. 3』を観るつもり、なかったんですよ。スルーするつもりでした。

前二作を観ていないですし、アベンジャーズも通っていないですし。

そしたらですよ。いざ映画が公開されたら、Twitterのタイムラインが絶賛の声で溢れかえっているじゃないですか。

調子だけはいいものですから、それで俄然(え!?そんなに面白いの!?こりゃ下手にネタバレを踏む前に観てみるしかないか…)とその気になって、前二作をツタヤで借りて観たあとで劇場に足を運びました。

映画は評判に違わぬ面白さでした。アベンジャーズを観ていないので、『スパイダーマン』のホームシリーズを観た時と同じように(Vol. 2とVol. 3との間に一体何があったんだ…)とモヤモヤしつつも、それでもむちゃくちゃ面白かったです。

映画の物語も面白かったですが、それ以上に私が心惹かれたのは劇中歌でした。三作とも、採用されている劇中歌がどれもこれもとっても良くて、すっかり心奪われてしまったのです。

特にオープニングですね。三作とも、オープニング曲の破壊力が凄まじい。

Vol. 1ではRedboneの”Come And Get Your Love”に合わせてスター・ロードが軽やかにステップを踏みながら目障りな害獣を蹴飛ばしまくり、Vol. 2では仲間たちの死闘を歯牙にもかけずElectric Light Orchestraの”Mr. Blue Sky”に合わせて可愛らしいベイビー・グルートが踊り狂い、Vol. 3ではRadioheadの”Creep”のアコースティック・バージョンをロケットが漢の渋い哀愁を撒き散らしながら口ずさむという、常軌を逸した強烈な掴みを放ってくるのです。

うわ〜なんだこれ、最高すぎる…。

今まで、ライブを観に行って特に好きというわけでもなかった曲の真の魅力に気付かされて評価がひっくり返ったことはありましたけど、映画を観て特に印象に残っていなかった曲の真価を突きつけられて目を覚ますことになったのは初めてかもしれません。

中でも特にRadioheadの”Creep”ですね。こんなにいい曲だったっけか?と。いや参りました。

すっかりやられた私は、三作品のサントラをまとめて大人買いすることになったのでした…。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

https://rockinon.com/interview/detail/206315

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無策で『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のIMAX版を公開初日に劇場で観たら、めちゃ混んでて隣席ガチャに大外れした

無策で『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のIMAX版を公開初日に劇場で観たら、めちゃ混んでて隣席ガチャに大外れした

すっかり油断していました。

忘れてました。

たまにはこういうこともあるのだということを。

5月19日、大人気映画『ワイルド・スピード』シリーズの最新作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』のIMAX版を公開初日にレイトショーで観てきました。

チケット購入時は(さすがワイスピ、人気あるだけあって混んでるなぁ)とまだ呑気に構えていました。

IMAXを観るときにいつも選んでいるF列がその時点ではまだまだ余裕があったので、間に三つ開けとけば隣り合うことはあるまいと思ってたら、まさかそこに周囲への迷惑などまるで顧みない三人組が入ってくるとは、完全に想定外でした。こういう三人組は後方の席から観るのを好んでいるという思い込みのようなものもあったので…。

今まで、隣席ガチャで外れたといえば、同じ上映回にビニール袋の音がガサガサとうるさかったり、咳払いやくしゃみの激しい人がいたことがあったくらいで、ほぼほぼ平和的な観劇を楽しめていたので、すっかり油断して危機感が欠如していました。

結果、混んでたら隣席ガチャに外れる可能性が跳ね上がるというリスクにまったく思い至らず、無策で座席を選んだ私は生まれてこのかた記憶にないくらい隣席ガチャで大外れを引きました。

いや、百も承知ですよ。そもそもが、ワイスピがじっと黙って行儀よく座って観るようなタイプの映画ではないということくらいは。

友人と来たなら楽しく会話しながら観たくなり、いかにも美味しいアクションシーン以外のどうでもいい場面はスマホでも眺めてやり過ごしたくもなるでしょう。

気持ちはわからないでもない。

しかしですよ。あるでしょう、世の中には。最低限の仁義、礼節というものが。ほんの二時間程度くらい、鑑賞マナーを守りましょうよ…。

本編の上映が開始されても堂々とスマホ見てるわ、注意したらしまったけど時々こっそり見てるわ、ちょっと静かになった場面でいきなり話し出すわ、急にゴソゴソ動き出したからどうしたのかと思えば上着脱ぎ出すわ、レティ対サイファーの真っ最中に離席するわ、チラチラこちらの様子を覗き込んでくるわ、今こうして思い返しながら列挙しているだけでもイライラしてくるほどムカついていたので、辛抱たまりませんでした。

おれなんて(雨降ってるけどシャカシャカした撥水ジャケットなんて着てって衣擦れの音で周りの人に迷惑かけたらいけないな)と思って衣服の素材にまで気を配ってたのに、とんだピエロじゃないかよ。アホくさ。

たぶん、ワイスピが好きなのは三人のうちひとりだけで、他ふたりはあんま興味なくて気乗りしてなかったけど友人に付き合ったんでしょうね。そうじゃなかったら、通常料金より高いIMAXを選んでおいてこれはないでしょう。

彼らの振る舞いが忌々しすぎて、劇中歌にManeskinが流れたことすら気がついてなかったですからね。せっかくIMAXサウンドでManeskinの曲を聴くチャンスだったのに。

あ〜ムカつく〜。重ね重ねめがっさムカつく〜。

私は一体どうするべきだったのか。

こうなった以上、今後、同じ轍を踏まないためにも対策を練るしかありません。

(なんか混んでるな)と感じた時点でIMAXを諦めて空いているであろうイオンシネマに行くべきだったのか、気を抜いたら座席から振り落とされそうでスマホなんてチェックする余裕もなさそうな4DXで観るべきだったのか、レイトショーより不埒な輩が少なそうな朝イチの上映回に行くべきだったのか、公開初日は諦めて二週目以降に行くべきだったのか、これらの条件をいくつか重ね合わせてさらにリスクの軽減を試みるべきだったのか。

6月は楽しみにしている新作映画が多いので、この失敗を繰り返さないように今一度気を引き締めなければ。

あ、映画は面白かったですよ。隣人にイライラしすぎて没入を阻害されまくったのに二時間半あっちゅう間だったので。それだけにまた胸のムカムカが蘇ってきてしまうわけですが。あいつらさえ隣に来なかったらと。もっとこの娯楽大作を心から楽しめていたはずだったのにと。

所々首を捻る展開はありながらも『スカイ・ミッション』をピークに下降し続けていたテンションを一気に引き上げている快作でした。シリーズのファンのみならず、劇場の大画面ど迫力音声で観ておくべき一本かと。

危惧すべきは客層の悪さだけですね。Twitterで他にも隣席に恵まれなかった報告をたくさん目にするので。『スカイ・ミッション』から劇場で観るようになったんですけど、『ジェットブレイク』まではこんなことはなかったんですけどね…。

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有給取って平日の朝イチに『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観て童心に浸ってきた

有給取って平日の朝イチに『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を観て童心に浸ってきた

観てきました。

予告を見た時から面白そうだなと楽しみにしていた映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を。

当方「洋画を観るなら字幕に限る。ただし『シング』だけは別」というめんどくさいおじさんゆえに、4DX3DもIMAX3Dも吹き替えしかなかったので(なんだよ〜)とガッカリしていたんですけど、吹き替え版の予告をみてもま〜ったく違和感がなかったので(もしかするとマリオも例外のひとつになるかもしれないな)という予感を抱きつつIMAX3D版のチケットを購入しました。

4DX3Dもめちゃくちゃ楽しそうだなと思ったんですけどね。

音質面ではIMAXに及ばないだろうと予想した(実際『トップガン マーヴェリック』の4DX Screen版で音質面に物足りなさを感じた)ので、まずはIMAX3Dを選択しました。

TOHOシネマズ赤池のMX4Dなら通常上映でも素晴らしいTOHOシネマズの高音質が期待できるんですけど、なんせ遠いですからね。行くとなるとそれなりの理由が欲しくなってきます。たとえばついでにWILD-1にキャンプ用品買いに行くとか、ジャズ喫茶青猫に行くとか、オートプラネット名古屋に気になる輸入車を見に行くとか。

上映開始前はメガネの上から3Dメガネ装着するの邪魔くさいなぁとげんなりしていたのですが、いざ上映が開始されたらそんなネガは吹っ飛びました。通常IMAXでも充分立体的に見えていたカウントダウンがマジもんの立体になってる!なんじゃこれ!すげぇぇぇ!!

しかしこれ本当に90分で終わるのか?

そんな疑問が頭をよぎるほど導入がちょっと長いようにも感じましたけど、いざ物語が走り始めたら90分なんて一瞬の超傑作でした。

子供の頃に熱中していたゲームの世界がそのまま現実の世界になったかのような映像が凄すぎる!

(飛んでる!空を!!)とか(ワープしてる!空間を!!)といちいち感動します。

キノコ王国の美しさに目頭が熱くなり、健気で誇り高く強くも優しいピーチ姫に心酔し、極悪非道の大王なのにどこか憎めない愛嬌もあるクッパに笑い、マッドマックスとかワイルドスピードみたいなマリオカートに手に汗握ります。

いや、凄いですよこれ、本当に。

スーパー素晴らしい映像に魅了されてすっかり忘れてましたけど、BGMも素晴らしいです。

8bit風だったりジャズ風だったりと多彩な慣れ親しんだテーマや効果音はいうまでもなく、”ヒーロー”や”Take On Me”や”Thunderstruck”などが流れてきて心が奮い立ちますし、ジャイアンのリサイタルみたいなクッパのピアノ弾き語りも破壊力抜群です。

ファミコンでもスーファミでも64でもSwitchでも、たとえ一時でもマリオのゲームに時間を忘れるほど夢中になったことがあるのなら、絶対に映画館で観るべき作品です。

超おすすめです。

子供の将来を変えてもおかしくないくらいのインパクトがあります。

妹家族にもおすすめしましたけど、それでもDVDレンタルを待つというなら、甥っ子姪っ子全員奢りで映画館に引っ張って行きたいくらいの超傑作です。

マンマミーア!

私の映画館選びにおける優先順位

私の映画館選びにおける優先順位

新作映画の予告編を見て(これ面白そうだな、映画館で観たいな)となったら、私がまず最初にすることは上映スケジュールの確認です。

お隣の豊橋市の映画館ユナイテッド・シネマでの上映があるかどうか、ですね。映画を6回観れば1回ぶん無料になるカード会員になっているので、まずはそこを見ます。

豊橋のユナイテッド・シネマにはIMAXと4DXのプレミアムスクリーンがあるので、その仕様での上映もあるのか、あるとしたら金曜のレイトショーなどの行きやすい時間帯での上映もあるのかも合わせてチェックします。

アクションやSF超大作であれば、大画面とど迫力サウンドで没入感マシマシのIMAXは外せませんからね。上映回数や時間帯によっては諦めることもありますが、ここを狙います。

IMAXや4DXがないとなったら、ユナイテッド・シネマの通常上映で我慢するか、いつ行ってもガラガラに空いているイオンシネマで観るか、自宅から一番近いTOHOシネマズで観るか、という三択になります。

イオンシネマはたまにどちらでも上映していない作品を上映してくれるなど、痒くて手の届かないところに触れてくれたりするので、チェックは欠かせません。

TOHOシネマズは通常上映でも音質が素晴らしいので、ドラマやホラーやミュージシャンの伝記映画など、音質が重要になる作品の場合には第一候補としています。

自宅から通いやすい映画館三館それぞれ微妙に特徴が異なるので、うまいこと棲み分けというか使い分けができています。

先日、大好きな漫画の『BLUE GIANT』がアニメ映画化されて、原作が好きすぎるとアニメ化とか映画化には興味がないのでスルーするつもりでいたのですが、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の前に予告が流れてそこで音を聞いたら凄かったので、映画館で観てみたくなりました。

音のいい映画館で観たい!

まずは豊橋のユナイテッド・シネマのIMAX上映があるかをチェックしてみたらなかったので、それならTOHOシネマズの通常上映かなぁと考えたのですが、せっかくなら特別な音響設備を売りにした劇場で観てみたいなという気持ちもむくむくと頭をもたげてきまして、悩みました。

自宅から遠いっちゃ遠いけど行けないこともないプレミアムな音質のスクリーンというと、TOHOシネマズ赤池のドルビーアトモスか、ミッドランドスクエアシネマのドルビーシネマか、川崎市のチネチッタのLIVE ZOUNDか、だいたいこの辺りが有名どころになってくると思うんですけど、まあ遠いですよね、やっぱり。

お隣の市でも上映している映画を、ちょっと音が良さそうだからって、片道100kmや200kmとなると、さすがに気軽に観に行くかという距離ではないですからね。

去年、『トップガン マーヴェリック』の4DX Screenを観るために沼津まで行ったことを友人に話したら(正気か…?)って顔されちゃいましたし。

沼津がまた遠いんですよね。同じ県内なのに、名古屋市に行くより遠いですからね…。車で片道約三時間かかるという…。

TOHOシネマズ赤池のドルビーアトモスは一日一回しかない上に時間帯も微妙、ミッドランドスクエアシネマは迷路のような名古屋駅を通り抜けることを考えるだけで気が滅入る、川崎市のチネチッタまでは車で片道四時間近くかかる、とこういった次第で結局最寄りのTOHOシネマズの通常上映で公開初日に観ることを選びました。

TOHOシネマズの通常上映もめっちゃ音よかったので、それはそれで間違ってなかったとも思っているんですけど、近くの劇場で手っ取り早く映画『BLUE GIANT』を観た人たちの何割かは観劇後に(近くに特別な音響を売りにした劇場はないかな?)と考えていることとお察しします。

映画の公式Twitterでも特別な音響を売りにした劇場を紹介していたんですけど、その中のひとつに沼津市のシネプラザ・サントムーンがありまして。サントムーンでも臨場感体感上映なんてやってたのかと驚きました。

まあ、先述した通り沼津市まで三時間近くかかるので、ちょっくら良い音で映画観てくるか、っていう距離ではないのですが。

サントムーンっていう施設名が『BLUE GIANT』と縁を感じられて良いですよね。

『BLUE GIANT SUPREME』8巻にフランスのナンバーワンのジャズクラブが出てくるのですが、その店名がサン・ムーンという。こじつけというかたまたまというか偶然の一致というか、こういうところから劇場を選ぶのも面白いですね。

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音楽担当・上原ひろみに惹かれて映画『BLUE GIANT』を観てきた

音楽担当・上原ひろみに惹かれて映画『BLUE GIANT』を観てきた

前、原作が好きだと映画化とか興味がなくなるとか言ってなかったっけ?

そんな疑問の心の声がどこからともなく聞こえてきそうですけど、大好きな漫画『BLUE GIANT』のアニメ映画を公開初日のレイトショーで観てきました。

だって、音楽担当・上原ひろみですよ。日本のトップ・ジャズピアニストが映画のために書き下ろした新曲満載ですよ。それだけでも行くでしょう。映画館に。

『THE FIRST SLAM DUNK』の前に流れた予告で音を聞いたら、これは映画館で観たいなと思っちゃったんですよね。

予告でほんの少し音を聞いただけでも並々ならぬこだわりが感じられたので、最初、特別な音響を売りにした施設で観たいなと考えていました。

我が家から近いプレミアムシアターというと、ユナイテッド・シネマ豊橋のIMAXか、ミッドランドスクエアシネマのドルビーシネマか、TOHOシネマズ赤池のドルビーアトモスか、川崎市のチネチッタのLIVE ZOUNDか。

中でもチネチッタのLIVE ZOUNDは上映回数が多い上に、同じ上映形態の『THE FIRST SLAM DUNK』をハシゴできる上映スケジュールだったのでこれはいいなと前向きに検討していたのですが、ひとつ問題がありまして。

遠いんですよね。自宅からチネチッタまで。

車で片道四時間近くかかるんですよ。

破格のライブを二本川崎で観て日帰りすると思えば…なんとか自分なりに納得させる方便を模索しますが、やっぱり遠い。せめて片道二時間であったなら。うだうだ悩まずに行っちゃえるのになぁ。

やはり川崎市まで映画を観に行くというのは現実的ではないか…。

『トップガン マーヴェリック』の4DX Screenを沼津市まで観に行ったときですら、友人にそのことを話したら(正気か…?)って顔されましたからね。

TOHOシネマズ赤池のドルビーアトモス上映は一日一回しかない上に時間帯もビミョー…。

ミッドランドスクエアシネマは迷路みたいな名古屋駅を通り抜けることを考えるだけで気が滅入る。

IMAXでの上映はナシ。

ああでもないこうでもないと考えを巡らせた結果、結局公開初日に見ることを重視して最寄りのTOHOシネマズに行きました。TOHOシネマズの通常上映の音もめっちゃいいですからね。

天上の音さえ知らなければ普通はこれで大満足です。

まあ、それだけにドルビーアトモスとかLIVE ZOUNDはどんだけ凄いんだろうと期待と想像が膨らんでしまうのですが。

上原ひろみが映画のために書き下ろした新曲の数々は熱くソウルフルで、ほんと素晴らしかったです。

主人公たちのバンドの演奏も凄くいいですが、バンド結成前の出会いの場面での川喜田のバンドとピアニスト沢辺の掛け合いも素晴らしかったです。

ただ、ドローン撮影みたいにぐるぐる飛び回るようなカメラワークは、落ち着きがなさすぎてしんどかったですね。

これこそソー・ブルーの平氏のいうところの小手先の技術というやつなのではと思ったり。音楽が素晴らしいだけに演奏シーンのCGの違和感が大きかったのは残念でした。

実写っぽさやアニメらしさや漫画っぽさが混在していた作画は時として芸術的でもあり、音と演奏がシンクロしていないように感じることもあれば、演奏と溶け合って高みに上り詰めてゆく高揚感が味わえるシーンもありました。

『BLUE GIANT』は客席模様が面白い漫画ですけど映画でもそこは変わらず、モブをモブと思わずに客席の顔ぶれを注意深く観察していると、それぞれの音楽観や人生観の変化が見てとれて泣けてきます。

二時間の映画に収めるために色々すっ飛ばして駆け足の展開なので、淡白というか薄味になってしまっているのが物足りなかったですね。それでも二時間が一瞬で溶けるくらい感動的で面白いのですが。

激アツなライブを一本堪能したかのような満足感です。

観終わってそのまままっすぐ家に帰りましたけど、できることなら店内が明るすぎず物静かな喫茶店で美味しいコーヒーでも飲みながらポケ〜っと余韻に浸ってから帰りたかったですね。

自室に帰っちゃうと、あれやこれ片付けとかなくちゃとかお風呂入ろうかとか、雑事がチラついちゃうのが難。

二軒ほど余韻に浸るのにぴったりな喫茶店の心当たりはあるのですが、レイトショーを観たあとだと閉店間際だったり、ついでに寄るという立地ではなかったりで、ちょっと厳しいのが残念。