キャンプをするようになったら、おつまみや夜食を自分で作るようになった

キャンプをするようになったら、おつまみや夜食を自分で作るようになった

漫画『ゆるキャン△』にハマってキャンプ用品を買い集め始め、ついには実際にキャンプやBBQを実践するに至ったわけですが、そんな私に目を瞠るような変化が起こりました。

数年前の自分に、何年後かの自分はこんなふうになってるよとネタバレしたところで、(はあ?ボケてんのか?おれがそんなことするわけないじゃん。エイプリルフールはもうとっくに過ぎてっぞ)と冷たくあしらわれるだけで、まるで信じてもらえないでしょう。

それほどの大変化です。

それは一体どんな変化かというと、タイトルにも書いてある通り、夜食やおつまみを自分で作るようになった、ということです。

それまでは、柿ピーやポテチといったお菓子で済ませていたのが、冷凍餃子を焼いたり、春巻き風ハムチーズブリトーを焼いたり、メスティンでお米を炊いてレトルトカレー食べたり、ラーメンを作ったり、さわやか風冷凍ハンバーグを焼いたり。

この写真は春巻き風ハムチーズブリトーです。春巻の皮でスライスハムとスライスチーズを挟んで巻いて、フライパンにバターを引いて軽く焼き目がつくまで焼いただけです。春巻の皮はそのままでも食べられるものなので、軽く焼くだけで十分というのがお手軽で最高です。

下の写真は大阪王将の羽つき冷凍餃子です。フライパンに敷き詰めて中火で水気がなくなるまで焼くだけで、フタも水も油も必要なく誰でも簡単に底皮パリパリ上皮モチモチの羽つき餃子を焼けるのがお手軽で素晴らしい。

これを聞いた多くの人は(何だ、たいそうぶった割には全然大したことじゃないじゃん)と感じたでしょう。自分でもそう思います。全然大したことはしていません。大したことはしていないのですが、これがとんでもない変化なのです。

なんせ自分ときたら極度の面倒くさがりなので、家族が誰もいなくて自分で食事を用意しなくてはならないとなると、まず考えるのはコンビニか弁当屋でお弁当でも買ってこようか、その次に冷蔵庫の中にあるものでなにかササッと作るか、それともあんまり気は進まないけどカップ麺で飢えを凌ぐか、カップ麺すらもめんどくさくて結局メシを抜くか、で、実際にメシを抜いていたこともあったくらいなんですよ。一食くらい抜いたってどうってことないや、と。

そんな自分が、ちょっと小腹が空いたなと、夜中におつまみを自分で作って用意する。これが大きな変化じゃなかったら一体何が大きな変化だというのか、というほどの変わりよう。

これには、あるひとりの人物からの多大なる影響があります。その人物とはリロ氏

今は野外でハンター活動中の昼食動画を載せたりもしていますが、私が知ったときは自室でホットサンドメーカーやカセットバーナーなどのアウトドア用品を使って焼肉や手羽先を焼いたりしていて、むちゃくちゃ簡単そうでしかもめちゃくちゃ美味しそうというパンチ力抜群の動画にすっかりやられてしまいました。

アウトドア用品は野外で使う物であり、屋内で使ってはいけないと凝り固まっていた固定概念を破壊してくれた恩人です。

当時はまだ初キャンプ前で、キャンプ用品を買い集めるだけでまったく使わずに眠らせている状態だったので、実際にキャンプする前に道具を使ってみて慣れておくのも大事だな、と考えてリロ氏の真似事をするようになり、おつまみや夜食を自分で作るようになったのでした。

こんな自称世界一かっこいいロックバンドは嫌だ

こんな自称世界一かっこいいロックバンドは嫌だ

誰とは言いませんが、数年前にハマった日本のロックバンドの話なんですけど、最近では海外での活動にも力を入れていて絶好調。彼らはライブ中のMCで、世界一かっこいいロックバンドだと自称しているんですよ。

「どうも、世界一かっこいいロックバンド、〇〇です」と。

初めて観に行ったライブでは、そのパフォーマンスの素晴らしさに目が潤んじゃうくらい感動して、そのときにそのMCを聞いていたならば素直に頷いていたかもしれませんが、最近はちょっと勘違いしてるんじゃないかという言動が目に余るので、ここでネタにしちゃいます。

別に、大口を叩くなと苦々しく見ているわけではないですよ。むしろ逆で、その心意気や良しと感心しています。大好きなバンドが、自分たちは世界で一番かっこいいバンドだと信じて活動している、これほど応援のしがいのあることもないでしょう。

ただ、残念ながら、大口に行動が見合ってないんですよね。口で言うだけじゃなくて、行動でも示してほしいと、ついてこいと背中で語ってほしいと、そう願っているわけです。

それでは、どういったところで言動が一致していないと感じているのか、いってみましょう。

30公演以上の大規模全国ツアーで、全公演統一セットリストを組んじゃう

全国で30公演以上も開催するアルバムツアーで、最初から最後まで全公演まったく同じセットリストとか、世界一かっこいいバンドがこんなセット組みます?

せめて、同会場で複数回演るときくらい、数曲の日替わり曲用意しません?熱心に複数回観に行く人が可哀想でなりません。不憫。あまりにも。

歌詞やアレンジほぼ同じなのに、日本盤と国際盤をリリースしちゃう

初めて日本盤と国際盤を出したときはそうでもなかったんですけど、アルバムリリースを重ねるたびに海外志向が加速していった結果、日本盤でも歌詞がほとんど英語ばっかりになって国際盤との違いが希薄になり、3,4曲あった入れ替え曲が1,2曲になってと、差異がほとんどなくなってきています。アレンジは前々からほとんど変わりなかったですが。

律儀に両方買っているので愚痴りたくなっちゃうんですけど、もうちょっと色つけてくれてもいいんじゃないですかね。ほんとに両方とも買ってよかったと、心から満足させてほしい。

ダラダラするの嫌いだからと言いながら、MCでダラダラしちゃう

とあるツアーを観に行ったときのMCで、世界一かっこいいロックバンドのヴォーカルは言いました。

「おれ、ダラダラするの嫌いだからさ」

これを聞いたときは呆れて口が塞がらなかったですね。苦笑いしながら(それ自分が言っちゃう?まさにたった今ダラダラしてるじゃねえかよ)と心のなかで突っ込んでしまいました。

MCで「最前にいるお客さんがいつも同じ」とか言っちゃう

たしか、海外ツアー中でのMCだったと記憶しているんですけども。観客席を見渡して、世界一かっこいいロックバンドのヴォーカルは言いました。

「なんかさ、最前にいるお客さんいつも同じだね」

いやいやいや、自分たちだって毎回毎回おんなじ曲ばっかり演ってるのに、それ言っちゃう?それ言っちゃうなら、こっちだって言わせてもらうよ?日本盤も国際盤もCD買ってチケット買ってライブ会場に足を運んでグッズも買ってるんだから。ちょっとくらい言わせてもらってもいいよね?

これ聞いたときはホントがっかりしちゃいました…。

BAND-MAIDの3rdフルアルバム『CONQUEROR』は超名盤

BAND-MAIDの3rdフルアルバム『CONQUEROR』は超名盤

仮にですよ。仮定の話です。

友人や知人家族とBAND-MAIDについて熱く語り合っていたとして、そんなときにふと「どのアルバムが一番好きか?」という話題が持ち上がったとしたならば。

私は頭を痛めて唸るでしょう。うぅむ。

一番最初に聴いたアルバム『Just Bring It』には特別な思い入れがあるし、舞妓リメイクの世界観が強烈な『BAND-MAIKO』の中毒性も半端ないし、YouTubeで公式動画を見てハマるきっかけになった曲のひとつである”Daydreaming”が収録されている『WORLD DOMINATION』も素晴らしいからなぁ。

そんなふうにひとしきり考え込んだ末に導き出される結論は、「3rdアルバムの『CONQUEROR』かな」ということになるでしょう。

https://natalie.mu/music/pp/bandmaid06

BAND-MAID – CONQUEROR

このアルバムは、構成がドラマチックなんですよね。私はそこに惹かれています。

まず、幕開けを飾るのがたおやかな”PAGE”。意外性がありつつもここしかないという絶妙の位置にハマっていてる、清廉な曲。ここから、このアルバムは怒涛の展開を見せます。

アグレッシブな曲が続いたかと思えば壮大なスケールの曲が流れてきたり、ポップな曲やセンチな曲を受けてまた激しいロックナンバーが立ち上がってきたりと、山あり谷ありの起伏目まぐるしい展開。

まるで、沢から湧いた清流が小川になり滝となり河川になり、山や渓谷や野を越えてついには大海原へと至るようです。感動に打ち震えながら、この激流に身を委ねるのみ。素晴らしい。

特に、ラスト三曲が凄まじい。さんざんいい曲ばっかり聴かされてフラフラのところに、これでトドメだと言わんばかりの苛烈な曲三連発。容赦なし。

最後の”輪廻”がまた一段と激しいんですけど、この最後に来ての最高潮ともいえる激しさが、次作『Unseen World』の世界観に通じているようでもあります。アルバム一枚聴き終えて、繰り返しリピートする際にピッタリの最高の曲名というだけでなくて。

超名盤。うん、超名盤です。

BAND-MAIDの3rdアルバム『CONQUEROR』は、超名盤。

Pretty Maidsのシンガー、Ronnie Atkinsの初ソロアルバムが凄まじい

Pretty Maidsのシンガー、Ronnie Atkinsの初ソロアルバムが凄まじい

Pretty Maidsはデンマーク出身のヘヴィ・メタル・バンドです。

結成は1981年なので、Ronnie Atkinsのソロアルバムは40年に及ぶキャリアの中で初めて、ということになります。EclipseのErik Martenssonと組んだNordic Unionなどで歌ったことはありますが、純然たるソロアルバムは初めて。

ソロアルバム作成の動機のひとつには、2020年10月にステージ4の肺がんであることを告白したことが大きく関係しています。日本盤ライナーノーツにも、がんの転移の宣告はショックだったが、自分に何ができるだろう、曲を書いて歌うしかない、と切り替えたと語っていたと記されています。

この切り替えは凄いですよね。一度は完治したと思ったがんが、転移してステージ4で見つかったというのに、絶望に打ちひしがれずに創作活動に打ち込むと決心しただなんて。強いですよね。自分だったらこんなふうに切り替えられただろうか。きっと自暴自棄になっていたんじゃないかな。

曲を書いて歌うしかない。そんな精神状態で制作されたこのアルバムは、Ronnie Atkinsの魂が振り絞られています。

鬼気迫る歌声は、まるで魂の咆哮です。

肺がんとのことなので、呼吸に影響がないはずはなく、それはつまり歌唱にも多大な悪影響があるはずなのですが、そんな負の要素を微塵も感じさせない歌声です。

一体全体どうなっているんだと、あっけにとられて圧倒される勢いです。

このアルバムには、そんなRonnie Atkinsの歌唱が際立つような楽曲が多く収められています。コーラスが分厚かったり、アレンジが荘厳だったり、サウンドが豪快だったりと、手練手管でRonnieの独壇場を阻もうとしているのですが、そんなあの手この手をあっさり跳ね除けるRonnieの歌唱が素晴らしい。

曲がまたいいんですよねぇ。

今作はバンドのようなメタル性は皆無で、歌メロに重きを置いたメロディアス・ロックなので、(Pretty Maidsの攻撃性の強い曲は苦手だな、ポップな曲は最高なんだけど)と感じていた人にぜひ聴いてみて欲しいアルバムです。

本当に肺がんステージ4なんですか?嘘ですよね?じゃなきゃこんなに歌えるわけないですよね?

このアルバムを聴いていると、そんなふうに現実逃避的な懇願を重ねたくなってしまいます。

Kee MarcelloとTommy Heartの新バンドOut Of This Worldの陰にチラつく大人の事情

Kee MarcelloとTommy Heartの新バンドOut Of This Worldの陰にチラつく大人の事情

2017年に元EuropeのギタリストであるKee MarcelloとFair WarningのヴォーカルであるTommy Heartが中心となったバンド、Kee Of HeartsがイタリアのFrontiersレーベルから立ち上がったときには、期待に沸き立ったロックファンも多かったことでしょう。

私もそのひとりです。

その音はパワフルかつ勇壮なメロディアス・ハードロックで、さすがこのふたりのタッグは強力だなと感心しましたけど、その一方でしこりもありました。

というのも、楽曲がすべて外部ライターからの提供だったからです。

この点が引っかかって(なんだ、Kee Marcelloの曲じゃないのか)とがっかりしたのは自分だけではないでしょう。

いや、決して、外部ライターがだめというわけではないですよ。実際、質の高い楽曲ばかりが収められていましたからね。改めて聴き直してみても、やっぱりいいなぁとしみじみ感じ入ってしまうほどの好盤です。

しかし、人間とは贅沢なもので、それでいいのか、と思っちゃうんですよね。モヤモヤしちゃうんです。

やっぱり、ロックバンドたるもの、自分たちが歌いたい曲を自分たちで書いて自分たちで演奏してこそでしょう、と。

Kee Marcelloもそこに不満を感じていたのは間違いないでしょう。

そうでなければ、Frontiersと袂を分かってまで、バンド名をOut Of This Worldと新たに、曲を自作し、Kee Marcello自ら支援を募って自主リリース、などという行動には移らないでしょう。

今のところ唯一CDがリリースされている日本盤にはライナーノーツ未掲載で、Kee MarcelloとTommy Heartによる楽曲紹介しか載っていなかったので、Kee Of HeartsからOut Of This Worldに至った経緯は想像するしかないのですが、よっぽどのことがあったに違いないですよ。レーベルから離れる決意を固めて、それを実行に移すほどの何かが。

自主制作の割には、ミックスをRon Nevisonが担当していたり、ゲスト・キーボードでDon Aireyが参加していたりと、やけに豪華な顔ぶれで、そのおかげかサウンドプロダクションも上質。クレジットや状況から鑑みるにレーベルから離脱しての自主制作としか思えないのにおれの穿ち過ぎだったんだろうか、と自説の自信も揺らぐほどの高品質です。

今作に収められた楽曲は、キーボードのアクセントがふんだんに効いたポップで親しみやすいメロディアス・ハードです。パワフルなドラムや満を持して繰り出されるKee Marcelloのギタープレイ、衰え知らずのTommy Heartの力強いヴォーカルが素晴らしい。

今後、このバンドの活動がどうなっていくのかは不透明な要素が多い(特に欧州市場で…)ですが、今はただKee MarcelloとTommy Heartのバンド続行を喜び、ライブなどの継続的な活動とさらなる発展を信じて、次作を待つこととします。

Out Of This World – Out Of This World

https://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A026881.html

ヤング・ギター5月号のインタビューにて、今回の一件について少しだけ触れられています。要チェック!