静岡市のライブハウスRoxyでBand-Maidのライブを観てきた

静岡市のライブハウスRoxyでBand-Maidのライブを観てきた

静岡市のライブハウスRoxyでのBand-Maidのライブチケットを発券したとき、私はある懸念を抱いていました。

整理番号が400近かったからです。ローチケの先行抽選で当選したチケットなのに。

バンドの人気の割りに、キャパ5〜600ほどと予想される小さめの箱で観られることになり喜んでいましたが、これで一転、逆に心配になってきました。

ファンクラブ先行とプレイガイド先行で設定をミスって数を出しすぎただけなのか、小さめの箱を予想してたけど想像以上に広い会場なのか、コロナ禍の制約から解き放たれて想像通りの会場にギッチギチに詰め込むつもりなのか、どれだろう…。

初めて観るバンド、初めて足を踏み入れる会場に期待と不安が半々でしたが、いざ入場してフロアに足を踏み入れた瞬間、あまりにも異様な光景に絶句しました。

なんだこの天井の低さと柱の数は…。渋谷か心斎橋か忘れましたが、柱が邪魔だなと思ったのはいつかのクラブクアトロ以来です。

高架下の会場ということもあってか、天井がめちゃくちゃ低くて柱だらけで、圧迫感というか閉塞感というか、窮屈な感じが凄かったです。

「うわ〜なんだこれ」とか「見えねぇ」とか、そこかしこから悲痛な叫びがこだまする開演前でした。

天井と人垣の合間からたまにメンバーの表情がちらちらと見えるのみ。せめて天井が高ければ、ステージの高さや見晴らしも変わってまた少し印象が違ったかもしれませんが。

高架下の宿命、電車通過の音や振動はまあご愛嬌として。

柱のところには32〜40型くらいのモニターが設置されてましたけど、ドームやスタジアムなどの大規模会場ならともかく、小規模なライブハウスでモニター越しだなんてそんな殺生な。しかも暗所にあまり強くないライブカメラなのか、露出上げすぎで飛び気味だしノイズで画質もザラザラ…。

初めてのお給仕だったので、なるほどこういうノリなのかとか、事前に特にアナウンスはなかったけど見える範囲では誰ひとりとしてライブの様子を撮影してないなとか、ちょっと当たりがキツくないかとハラハラしつつも微笑ましく楽しいMCとか、これまでの活動で築き上げられてきた暗黙のルールややりとりを確認したり感心したりしながら観覧していました。

熱いライブパフォーマンスと呼応するように盛り上がる観衆の一体感、素晴らしかったです。

セットリストも新旧織り交ぜて好きな曲だらけで最高でした。もちろん他にもこの曲も聴きたかったなとかありますが、そもそもが好きな曲が多すぎてどんなセットリストになったとしても同じ問題にぶち当たってしまうわけで、これはもうその日その場所での一期一会だと受け入れるほかありません。

視界は限られてましたけどやっぱりライブハウスはいいですね。ドームやスタジアムなどの広大な会場とはまたひと味違った熱狂が味わえます。

今度はBand-Maikoの曲を聴きたさに京都会場を狙ってみたいですね。

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静岡市でBand-Maidのライブを観る前に朝活してきた

静岡市でBand-Maidのライブを観る前に朝活してきた

Band-Maidのライブを静岡市で観るその日に日付が変わった直後、私は静岡市に向けて愛車を走らせていました。自宅から静岡市までは車で下道で二時間半かかるかどうか。

ライブは18時開演なのになぜそんな夜中のうちから行動を開始していたかというと、せっかく静岡市に行くならばついでに夜明けの富士山の写真を撮りたいな、と考えていたので。まずはいつもの日本平の富士山眺望スポットを目指しました。

当日は曇り予報だったので、果たして富士山は見えるのか不安も大きかったんですけど、こればっかりは行ってみないとわからないんですよね。静岡市上空は雲ひとつない快晴でも富士山は雲に隠れてたり、今にも雨が降り出しそうな曇天でも富士山が見えてたり。

ほんとにわからないんですよ。通えば通うほど。どうやら、雨が降った翌日に晴れると抜けるような青空や雲海に恵まれる可能性が高いらしい、という予測は立つようになりましたけど、これもあくまで予測であって絶対ではありません。

現に、土曜の朝は曇天でしたが富士山は見えてましたし、日曜は快晴だったのですが富士山はほとんど雲に隠れてました。

ますますわからないですよね。女性がなぜか怒っててその理由が皆目見当もつかないときみたいに意味不明でわかりません。なんで怒ってるの?別に怒ってないよ。いや、言葉の端々の棘がチクチク痛いんですけど…みたいな。

なので、富士山が見たいとなったら、とりあえず行ってみるしかありません。そのときその場所に。見えるかどうかは運次第。見えたらラッキー。

日本平からは見えてたけど三保の松原に移動している間に雲に隠れちゃったとか、午前中はよく見えてたけど午後になったら霞んでしまったり雲に覆われてしまったなどもザラで。日の出直後の早朝が一番の狙い目のボーナスタイムです。

三保の松原で撮影を切り上げて車に戻ったらポツポツと小雨が落ちてきたので、お腹もぺこぺこだし朝食でも食べに行くかと移動しました。用宗へ。朝7時から営業しているラーメン屋さん、ヌードルキッチンテラコスタで朝ラーメン。

朝にぴったりな、さっぱり爽やかな塩ラーメン。600円。これは素晴らしい。もし近所にあったら、早朝の散歩がてら毎週末食べに通っちゃうかもしれない。

ラーメン食べたら眠くなってきたので、近くの公園の駐車場の片隅で仮眠。ちょっとのつもりが武里戦に寝坊した花道みたいに寝過ぎてしまいましたが、友人と合流するまではひとり気ままなふらり旅なのでなんでもあり。

焼津まで移動してお昼を食べることに。朝食を食べてからまだ間もないですが、晩御飯はライブ後になるであろうことを考えると、食べられるうちに食べておかないと後々ツラくなっちゃうんですよね。

焼津さかなセンターのすぐ横にある、まぐろ食堂の中トロ丼1000円。これで中トロ?という色合いからして見るからに美味しそうですが、間違い無いです。接客も清々しくて気持ちいいので、何度でもリピートしたくなる食堂です。朝9時からと開店が早いのも助かります。

すぐ近くのブルズランチステーキも『スラムダンク』からブルズ黄金期スリーピート目撃世代としては寄ってみたかったですが、開店直後でもお店の外まで並んで待っていたので断念しました。

この後はホテルまで移動して、友人との待ち合わせの時間までロビーにたくさん置いてある漫画を読みながら時間を潰したり、開場間際まで数年振りに会う友人とお茶したりして過ごしてました。

日本平から撮った富士山の写真

三保の松原で撮った富士山の写真

センチュリーホールでCarly Rae Jepsenの名古屋公演を観てきた

センチュリーホールでCarly Rae Jepsenの名古屋公演を観てきた

去年のサマソニで観たかったですけど、別日に割り振られて観れなかったCarly Rae Jepsenが今年も来日ツアーをしてくれるということで、単独来日公演を観に行ってきました。

名古屋のセンチュリーホールまで。金曜日で半休が取りやすかったというのもあって。

最初は迷ってたんですけどね。今年、気になるライブが多すぎるので。全部行ってたら破産しちまうぞって。

チケット発売当日や数日経過後にプレイガイドのチケット販売状況確認してみたら、どうやらぼやぼやしてたら売り切れるということもなさそうだったので、前売り期限ギリギリまで悩むことにしました。

当日の二週間前になったら、どうやら半休取れそうとか、翌土曜日に予定していたJ2サッカー観戦が悪天候で消滅しそうだとか、ある程度目処が立ったので行くことに決めました。

ついでに一泊して、前々から名古屋で行きたかったところにも立ち寄ろう、と。

当日は雨が降ったり止んだりで落ち着きのない天候だったので、長傘を持って、傘を忘れた時のためにボディバッグの中に一応折り畳み傘をしのばせていました。

会場センチュリーホールの最寄駅は地下鉄名港線の日比野駅。金山駅からも歩いて来れないこともなさそうでしたが、移動中に雨足が強まったら面倒なので素直に最寄駅まで乗りました。名古屋の地下鉄はホームからホームが感動的に近くて乗り換えが楽で助かります。

センチュリーホール方面はこちらという駅構内の案内に従って外に出ると、歩道にはほとんど屋根があったので、小雨だったので傘をささなくても全然濡れずに快適に移動できました。屋根のない区間もありましたけどありがたかったです。

会場に着いた時には開演まで30分を切っていたので、そのまま席に移動して待ちました。映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にも採用された10ccの”I’m Not In Love”が流れたりして最高だなとうっとりしながら。

事前にYouTubeでCarly Rae Jepsenのライブ映像を見てみたら、バンドを召集して生演奏をバックに歌っていたので、スタジオで作り込んだ高品質ポップスサウンドにロックのエッセンスが加わることでどういった化学反応が起こるのだろう?とスタジオとライブとの音の違いを楽しみにしていました。

では実際ライブの音はどうだったかというと、スタジオで作り込んだ音をロックステージ仕様で再構築していて、最高でした。

Carly Rae Jepsenというポップスシンガーのコンサートを観にきたつもりでいたらCarly Rae Jepsenというロックバンドのライブだった、それくらいの変貌ぶりでした。まさかこれほど変わっているとは、想像以上でした。

海賊船の女船長みたいでしたね。野郎ども行くぞ!みたいな威勢のいいリーダーシップでみんなを牽引していて。最後のほうでファンからおもちゃの剣を受け取って振り回し出して、女船長っぽさに磨きがかかって最高でした。

スタジオ音源の楽しげでハッピーな雰囲気はそのままに、元気いっぱいでパワフルで茶目っ気たっぷりでサービス精神旺盛なステージ進行に大感激。予想を遥かに上回る素晴らしいパフォーマンスでした。

名古屋の観客の反応が熱烈で、それに気をよくしたCarlyがさらに熱演したりサービスしたり、それを受けて観客がまた沸いて、好循環で興奮の坩堝と化していました。

シャッフルビートの曲が多かったのがまた最高でしたね。ライブだとリズム隊の音が強調されるので。

ドラムの音がやや大人しかったような気もしますが、二階席だったせいかもしれません。ロックライブでの、床から足を伝って心臓まで響いてくるドラムの鼓動が好きなのでそこはちょっと残念でした。

キーボードのお兄さんが大活躍でしたね。サックスやトランペットも吹いていたり、なんだこの詳らかなクリーントーンは!?こんな音色今までなかったぞ、誰が弾いてるんだ!?と思ったらギターまで弾いてたり。芸達者すぎるでしょ。

どうやら複数のポジションを高レベルでこなすマルチプレーヤーが重宝されるのは、サッカーW杯メンバーもバンドメンバーも変わらないようです。

ほとんど休憩せず水も飲まず、全23曲で約90分。あっという間の夢のようなひと時でした…。

今まで何がなんでも最前とかベストポジション死守とかそんなに興味なかったんですけど、最前で観てた人たちがめっちゃ羨ましかったライブは今回が初めてです。やっぱりライブを観てみないとわからないことってありますね。

今回は前売りギリギリまで悩んでましたけど、今度はもう迷いません。日程と開催地と先約次第で即決します。

次は数年後かな、なんて思ってましたけど、早くも新作のリリースが告知されたのでもしかしたら来年にもまた来日公演、なんてことがあるのかもしれませんね。楽しみがまたひとつ増えました。

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即完売したMr. Bigラストツアーの大阪公演追加席が取れてしまったので考えていること

即完売したMr. Bigラストツアーの大阪公演追加席が取れてしまったので考えていること

2023年6月18日日曜日午前10時前、私は自室のPCの前でiPhone片手に固唾を飲んで時計を見つめていました。

この前日に、18日の午前10時から、発売開始直後に即完売したMr. Bigラストツアーの大阪公演のみ追加席が販売されるという情報を見たので。これはラストチャンスに賭けるしかない、と。

PCもiPhoneもブラウザを開いて。チケットぴあのMr. Bigの大阪公演の追加席販売ページを開いて。いつでも更新できる状態で。

10時になった瞬間更新ボタンを押した私は、歓喜に打ち震えていました。iPhoneの方はダメでしたけど、PCの方は突破して申し込みページに進むことができていたのです。

うおお。マジか。信じられない。この手の競り合い初めて勝った。ダメ元で取れたらいいなとは思ってたけど、まさか本当に取れるとは…。

天照大神様つよっ。来年以降もお伊勢さんに初詣するしかない。

ふと冷静になると、すでに8月にはエルレのサマーパーティーでの来阪も決まっているので、二ヶ月連続で来阪することになるわけでこれも大概だなとことの大きさにビビったりもしています。

さて、どうしましょうか。

エルレの会場である舞洲にはまだ一度も行ったことがないので、敵情視察じゃないですけど一度足を運んでみてどんなところか確認しておくのもありだろうか。でも調べてみると舞洲では毎週のようにフェスを開催してて、その日もフェスがあるみたいなので、近寄らないのが吉っぽい。

あえて京都に泊まって、増えてゆく一方の京都の行ってみたいジャズ喫茶巡りでもしようか。

京都で途中下車して二〜三件ジャズ喫茶に寄ってからホテルにチェックインして大阪に移動し、ライブが終わったら京都に舞い戻って一泊。翌日また二〜三件ジャズ喫茶を訪問して帰宅。

でも、ライブ後に京都のホテルまで移動するのも(大阪と京都は近いとはいえ)なかなか大変そうだなぁ…。

それに、大阪にも気になってるお店があるんですよね。アメリカ村のミリタリーファッションショップとか、心斎橋のジャズバーとか。京都泊にすると大阪のお店には寄れなくなっちゃうので、やっぱり大阪で泊まろうか。

行きしなの京都ジャズ喫茶巡りと帰りしなの京都ジャズ喫茶巡りはそのままに。コーヒーの飲み過ぎでお腹がたっぷんたっぷんになりそうですけども。

待ち遠しいライブそのものだけじゃなくて、こういった付随するお楽しみにあれこれと考えを巡らせるのがまた、至福のひととき。

チケットが取れた夜は、お酒を飲みながら2009年のMr. Bigの日本武道館公演の模様を収めたライブDVD『Back To Budokan』を観てました。これがまた最高なんですよね。

メンバー全員絶好調。DVDの割に画質も音質も上々で、セットリストにも文句のつけようがないくらい。

あえて希望を申すならば、個人的に大好きな”Shine”とか”Superfantastic”とか演ってくれてたらなぁ、くらい。不眠不休の0泊2日で観に行ったMr. Vocalistツアーの時とは別人みたいにEric Martinがイキイキとしているのも嬉しい。

まあ、あのときはアンコールでようやく歌ったMr. Bigの曲が一番ウケていたので、面白くないのが態度に出てしまったのも無理からぬ話でしょう。

CDを買って聴いてみたけどピンとこなかったバンドほど、ライブを観に行ってみるべきなのではないか

CDを買って聴いてみたけどピンとこなかったバンドほど、ライブを観に行ってみるべきなのではないか

ライブを観に行くのって、特別感があるじゃないですか。

都会に住んでいるわけじゃなかったら地元で開催されることもほとんどなくて、時には激しい競争率を勝ち抜いてどうにかして高いチケットを手に入れたら、東京や大阪や名古屋に地味に痛い交通費を支払って遠征して。

定時ダッシュに終電ダッシュで日帰りしたり、途中までしか帰ってこれなくて始発が動き出すまで漫画喫茶で過ごしたり、観光がてらホテルに泊まってゆっくりしたり、東京の妹宅に転がり込んで一宿一飯の恩にあずかったりしながら。

それゆえに、多くの人にとって、ライブを観に行くとなると、昔からずっと好きなバンドだったり、CDを買って聴いてみたらすっかり気に入ったバンドを優先することがほとんどになるじゃないですか。

その結果、好きか嫌いかでいったら好きだけどそれほど思い入れがないバンドとか、CDを買って聴いてみたけどあまりピンとこなかったバンドなどは、ライブを観に行くという特別な行為の対象外になりがちになると思うんですけど、それなりに人生経験を積んできた結果、ここにひとつの落とし穴があるような気がしてきました。

というのも、いくら特別に好きなバンドでも好きな曲もあればそうでもない曲もあって、家でCDを聴いた時点ですでに好きだったけどライブで聴いてさらに好きになる曲もあれば、家でCDを聴いただけだとあまりピンときてなかったけどライブで聴いてみたら印象が一変して評価がひっくり返る曲もあって、後者の方が印象が鮮烈だったり感動が大きかったりすることも多いからです。

曲単位でそういうことがあるということは、当然バンド単位でも同じようなことが起こる可能性もあるわけで、その時の驚天動地感たるや相当なものがあるのではないかと想像しています。

予想だにしていなかったミステリーやサスペンスのどんでん返しにたまげた時みたいな。死角からアッパーカット顎に直撃みたいな。

そう考えると(お、このバンド来日公演するのか。でもベスト聴いたことあるけどイマイチよく分からなかったからパスだな)といきなり切り捨てる初手は、大悪手なのではないかと思えてくるのです。

むしろ逆で(ライブを観てみたらCDを聴いただけじゃ分からなかったこのバンドの本当の魅力や新たな一面が発見できるかも)と、どうにか観に行く方向で前向きに考えてみるべきではないのかと。

予算や日程や開催地なども絡んでくるので、難しい問題ではありますが。

セカンドチャンスというか、CDを聴いただけですべてわかったような気になってるんじゃないぞ、という自戒を込めてというか。

自分にとってそういう可能性を秘めたバンドにあたるのが、9月に来日公演を予定しているExtremeやDizzy Mizz Lizzyで、ふた組とも日程が密集していてタイトではあるものの観に行けないこともなくて、行きたいなと思いつつもでもハードな日程だからなとこの期に及んでまだ悩んでいたりします。

特にExtremeですね。新譜発売前にYouTubeでMVを視聴した時点で、ライブを観たら好きの段階がひとつふたつどころか三つくらい跳ね上がりそうだな、という予感を抱いていますし、実際に発売された新譜を聴いてみてその予感は間違ってなさそうだなとも感じていますし。

ただ、最寄り会場の名古屋公演は残りわずかで売り切れそうで、東京追加公演は大好きなOrianthiと被っててどちらを観るべきか悩ましすぎるという問題。はぁ。頭が痛いですよ。

私は今、天に試されています。

口だけの男になるか、有言実行の男になるか。

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