名古屋のRad HallでEclipseのライブを観てきた

名古屋のRad HallでEclipseのライブを観てきた

2024年2月20日火曜日。

ど平日ですが、名古屋のRad Hallで開催されたEclipseのライブを観てきました。

これ言うと、家族や友人のみならず三年連続サマソニ2デイズ行こうとしてる同僚にまで「はぁ?」って顔されたり「元気ですね!」と感心されたりするんですけど。

自分が住んでいる地域から名古屋までは、電車で一時間ちょいかかります。

なので、普通に仕事上がりでも名古屋でのライブに行けるんですよ。行こうと思えば。

いや、しんどいですよ?一時間以上帰宅ラッシュに揉まれながら名古屋を目指すわけですから。

むちゃくちゃしんどいんですけども。素人にはおすすめできないんですけども、仕事も繁忙期で休み取れなくても、どうしても観たいとなったら定時ダッシュして行くしかないでしょう。

ただ、片道一時間ちょいというのは、電車の運行が時刻表通りで、退勤ラッシュに揉まれながらもわずか数分の猶予しかない乗り換えに成功すれば、という注釈が付きます。

したがって、自分でもびっくりするくらい上の空で定時17時に業務を終えて反対番へと引き継いだ私は、職場を飛び出し自宅には帰らずに最寄駅を目指しました。

こういう時だけは要領がいいので、前日の夜のうちに着替えは通勤車に積み込み済みです。

(もしかしたら想定の一本前に乗れるかも)と思うくらい会心の定時ダッシュでしたが、さすがにそれは無理で当初想定していた電車に乗り込んでの出発となりました。

しかし私は忘れていました。時として乗り換えには数分間しか猶予がないことを。

ParamoreかOrianthiのとき以来、約10年ぶりのど平日定時ダッシュライブにすっかり感覚が鈍っていた私は、乗り換えにミスって現着が遅れるという痛恨のミスを喫してしまったのでした。

帰宅ラッシュで通路や階段が混雑で詰まっているのにほんの数分の間に乗り換えろとか、無理がありますよねぇ。

タイミングがシビアすぎる。それでいて駆け込み乗車はやめろとか。

それならもっと乗り換えに優しいダイヤを組んでほしい。

現着19時20分。看板の写真だけささっと撮って、音漏れを聞きながら会場へと降りて行きました。

Eclipseのライブを観るのは、前回『Wired』のツアー以来、二年ぶり三度目です。

過去最高だったんじゃないでしょうか。

最初は(くそ〜間に合わなかった、何曲聞き逃したんだ?)と悔しい思いもありましたが、数曲聴いた頃にはそんなことすっかり忘れてました。

いや、でもやっぱり悔しいな。

収録曲全部ライブで聴きたい名盤『Megalomanium』の中でも特に大好きな”The Hardest Part Is Losing You”と”Got It”を聴き逃したのは痛い。痛すぎる。

痛恨の極み。

過ぎたことはしょうがないので切り替えていくしかないのですが、それにしても痛い。

不意に蘇る黒歴史の如くたまに思い出しては(ああああ!)と頭を抱えることになりそうな予感がします…。

それにしても、メンバー全員絶好調でしたね。彼ら自身でも、会心のライブができたと手応えを感じているのではないでしょうか。

Erikの声もよく出ていましたし、位置が決まらないマイクに四苦八苦しながらもMagnusのギタープレイは冴え渡っていましたし、ベースのVictorは盛り上げ役でも場を賑やかしてましたし、寡黙にドラムでバンドを支えるPhilipはいぶし銀でしたし。

SEとの呼吸もバッチリで、リハーサルも上手くいったのか、サウンドのセッテングが会場にどハマりしている感じもありました。

一曲歌い終えるたびに感謝を告げるニコニコ笑顔のErik、最高に眩しかったですね。

前回観客が声出しできなかったこともあって、初めて観た時以上に観客とのライブハウスならではのダイレクトなやり取りを楽しんでいるようでしたし、それに呼応して盛り上がっていく相乗効果も最高でした。

やっぱライブハウスはいいですね。近さとか、打てば響く感じとか、ドラムの鼓動が胸板を直撃するような重低音とか。

あまり大きくないハコでフロアも埋め尽くされているというわけではありませんでしたが、そんなこと関係ない最高のライブでした。ただそこにいれたことが嬉しくて楽しい最高の夜。

同じ名古屋の鶴舞でLast Day Before Holidayを観た夜を思い出しました。あの時もこんな夜でした。

終演後はまっすぐ帰宅。翌日も普通に仕事だったので。

Rad Hallは、道路挟んで真向かいに味噌カツで有名な矢場とんがあるわ、地下鉄出入り口までの間にファーストフード店やファミレスや居酒屋やラーメン屋がひしめいてるわで、誘惑を振り切って帰るの、拷問に必死に耐えてるみたいで大変でしたが。

家に帰り着いたら、ビールを飲みながら『Viva La VicTOURia』ライブDVDを観て、寝る前にほろ酔いで余韻に浸ったのでした。

Eclipse – Megalomanium

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ナゴヤドームでQueen + Adam Lambertのライブを観てきた

ナゴヤドームでQueen + Adam Lambertのライブを観てきた

2月4日日曜日、ナゴヤドームで開催されたQueen + Adam Lambertのライブを観てきました。

前回2020年のツアーの時も行きたかったのですが、そのすぐ後にH.E.R.O.のライブも控えていて、そんな短期間で関東に連続で遠出はちょっときついな、どっちかに絞ろうとH.E.R.O.を取って見送ったら、その後コロナ禍に突入しライブイベントそのものが開催されなくなるという絶望の数年間の日々を過ごすことになってしまったため、次にQueenを観る機会があったら絶対に行きたいと思っていました。

そしてコロナ禍が明けてついに発表された今回の来日ドームツアー、プレイガイドの先行抽選に申し込んだ結果当選したので、待ちに待って行ってきました。

これまで、所有しているQueenのライブ盤やDVD/Blu-rayを観たり聴いたりして、彼らのライブの凄さはわかっているつもりでしたが、初めてこの目で観たQueenのステージは凄まじかったです。

それはもう、想像以上に。

演出やステージセットがド派手で、まずその規模に度肝を抜かれます。

まるでクリスマス・イルミネーション・パレードのようなラブリーでマジカルでドリーミングなスクリーン投影やレーザーライト演出が豪華絢爛で、かといってそれに目を奪われて肝心のバンドの演奏に目が行かなくなってしまうようなこともなく、音と映像とバンドのパフォーマンスとの相乗効果でしっかりと盛り上げてきて。

バンドもみんな絶好調でしたね。

ドームの爆音轟音を切り裂いて突き抜けてくるAdamのパワフルで美しい歌声、まるでライブハウスのような重低音が響いてくるRogerの音数の多いドラミング、独特の音色で速弾きもトーンも自由自在のBrianのギター。

代わる代わるソロタイムを設けて適度に休憩しつつ、まったくダレずにスムーズに進行されるステージ。

グレイテスト・ヒッツなセットリストに、お馴染みの演出もあれば、感動を誘うような一幕もあったり、新機軸なアレンジを施して意表を突いてきたりもして。

とにかく最高でした。最高の二時間半でした。

何でもかんでも最高と言っているので(なにが最高なんだよ)と不信感を抱いている人もいるかもしれませんが、最高はとても数えきれない星の数ほどあるので仕方ありません。

観やすくて音も良いように感じたナゴヤドームのおかげで、より感動が大きくなった側面はあったでしょう。

終電の時間が厳しいのか、本編終了と同時に会場を後にする人たちをちらほら見かけましたが、Queenを観にきて”We Will Rock You”と”We Are The Champions”を聴かずに帰る鉄の意思に感服しました。

名曲だらけのQueenの曲の中でも二枚看板格ですよ。この二曲を聴かずに帰るという選択肢は自分の中にはなかったので。

とはいえ、翌日は月曜日で普通に仕事なので、家まで帰れなくなるのは困る。

終演時間によっては終電が厳しくなるので私もそこは心配でしたが、想定よりも早く終わったため規制退場に従い、しかし素直に最寄の地下鉄名城線を利用したのでは大混雑に巻き込まれてしまうため、地下鉄東山線今池駅まで30分歩きました。

正解かどうかわかりませんが。

どのみち、栄で合流することになるんですよね、結局。

どうするのが正解なのだろう。

最高だったライブへの大満足と同時にもやもやも抱え、イヤホンでQueenの曲のランダム再生を聴きながら余韻に浸りつつ帰路に着いたのでした。

Queen + Adam Lambert – Live Around The World

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君はABCマートで売られているGT-Hawkinsの革靴の履き心地の素晴らしさを知っているか?

君はABCマートで売られているGT-Hawkinsの革靴の履き心地の素晴らしさを知っているか?

覚えている限り、私が人生で初めて革靴を履いたのは、高校入学に際してです。

中学校までは白い運動靴を履いて登下校していたはずだと記憶しているので。

人生で初めて履いた革靴に対しての印象は、最悪、のひと言です。なんだこのひどい靴は、と思いました。

重いし硬いし歩きにくいし靴擦れも痛いしで。今思えば、サイズ合わせに失敗していたのかもしれません。まだ大きくなるのを見越して少し大きめのサイズであつらえたりして。

そんなわけで、革靴とはこういうものなのだろうと理解を示しつつも、心の中のどこかでは希望を抱いていたのです。どこかに、履き心地のいい革靴はないものか、と。

ありました。そんな革靴があったんですよ。

ABCマートに。

軽くて柔らかくてちょっとしたウォーキングシューズ並みに足に馴染んで超歩きやすくて、下手なドライビングシューズも顔負けのマニュアル車の運転もしやすい魔法でも付与されたような逸品が。

そんな夢のような革靴が、ABCマートに行けば売っているのです。一万円ちょいで。

GT-Hawkinsの走れるビジネスシューズシリーズの中の一足なんですけども。

この革靴はマジで凄いですよ。購入してから数年経ってますが、いまだに履けば履くほど感動しています。すげぇなと唸らされています。

この革靴で初めて誤って車の運転をしてしまった時には、靴底から伝わってくるペダルの踏み応えに驚愕しました。

叔父のお通夜の帰り。行きはいつものスニーカーで行って履き替えたんですけど、そのあまりに自然で軽い履き心地に革靴であることを忘れて、隣に妹を乗せて命を預かってたのに革靴のまま運転し始めてしまった迂闊さに焦りましたが、何度かシフトチェンジしただけでそんな不安は消えました。

この靴底はいったいどうなっているんだろう?

クラッチやブレーキのゴムペダルに刻まれたブロックの数すら足裏で数えられそうな気がする情報量なんですけど…。

もし。もし自分がABCマートの店員で、歩きやすい革靴を探しているというお客さんを担当したならば。

この素晴らしさを知ってほしいあまり、逆にドン引きされて逃げられそうなくらい、この革靴を猛プッシュ激推しします。

一度履いてその場で足踏み何度かしただけで感動すると思うので、ぜひお近くのABCマートで試着してみてください。

もし自分がマニュアルの社用車で走り回る営業マンだったなら、革靴はこのシリーズ一択の逸品です。

走れるビジネスシューズ | ホーキンス

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写真撮影を趣味にしている男の映画『シャイニング』評はちょっとズレている

写真撮影を趣味にしている男の映画『シャイニング』評はちょっとズレている

映画『シャイニング』といえば、巨匠スタンリー・キューブリック監督による名優ジャック・ニコルソン主演の超名作ホラー映画として名高いですよね。

自分も幼い頃に初めて観た時には恐怖に震え上がりましたし、しばらく経った後に再び観た時にも同じように恐怖しました。

あれから何十年も経った今でもそんなことを覚えているほど怖かった、『エクソシスト』と並ぶホラー映画の金字塔です。

では今『シャイニング』を観ても昔と同じように恐怖に震えるのかというと、そんなことはありません。

むしろ真逆で。恐怖とはまったく別の感情に襲われております。

感動の嵐に。

(1980年の作品でこの映像美どうなってんの!?)

(構図完璧!)

(今観ても斬新なアングルの数々!)

(まったくブレない超滑らかな映像は一体どうやって撮られているんだ?)

(ジャック・ニコルソンの多彩な顔芸おもしろ!ていうかジャック・ブラックにめっちゃ似てるなぁ。いや逆か、ジャック・ブラックがジャック・ニコルソンのことが好きで影響を受けているのか?)

一例を挙げるとこんな具合でして。映像が凄すぎて次から次へと感動が押し寄せて、恐怖を覚えている暇がないのですよ。

この視点の変化には、10年ほど前に始めた趣味のデジタル一眼カメラでの写真撮影が影響していると思われます。

何事もそうだと思うんですけど、趣味にしろ仕事にしろ、自分で実践して知っていることって、機材や手法や裏側への理解や興味が芽生えたり深まったりするじゃないですか。

それと同じで。

1980年当時のどんなカメラを使ったらこんなに美しい映像が撮れるんだろう?とか、当時のカメラはめちゃ大きそうなのにどうやってこんなアングルから撮ったんだろう?とか、感心というか好奇心というか驚愕というか信じ難いというか。

そんなわけで、私は今、映画『シャイニング』を観たら、怖がる暇もなく巨匠の手腕に舌を巻いております。

シャイニング

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Adamが好きな妹にQueen + Adam Lambert『Live Around The World』を貸したものの、まったく響かなかった…

Adamが好きな妹にQueen + Adam Lambert『Live Around The World』を貸したものの、まったく響かなかった…

私は悲しい。

己の無力さを痛感するばかりです。

2023年大晦日の紅白歌合戦にQueen + Adam Lambertが出演したことで、ソロデビュー当時からAdamが好きだった妹が興味を持ったようだったので、(これが一番手っ取り早いかな)と考えてライブCD + DVD『Live Around The World』を貸したんですよ。

先日手元に戻ってきたときに妹に「どうだった?」と感想を聞いてみたところ、返ってきた答えは以下の通り。

「いや、Queenの曲はよく知らないからあんまり…」

絶句。「あ、そう…」落胆の気持ちを絞り出すのがやっとでした。

なんでやねん。曲をよく知らないからこそ、Adamの圧倒的な歌声が壁をぶち破ってくるだろう!

てっきり「私もQueenのライブ観に行きたくなった!」と騒ぎ出すものだとばっかり思っていたのに。

これはおすすめアイテムの選択をミスったか。

まずは映画『ボヘミアン・ラプソディ』から入らせるべきであったか。

映画を通じてQueenの楽曲に親しみやすさを抱かせるべきだったのか。

好感触だったらサントラを聴かせて、そこからベスト『Jewels』シリーズを聴いてもらい、モントリオールやウェンブリーでのライブDVDを観せてと段階を踏んで、その上で『Live Around The World』に触れさせるべきであったか。

難しいですね。

人に、自分が好きなものをおすすめするのは難しい。何がその人の琴線に触れるかわからないので。

自分が好きなところにその人も惹かれるとは限らないから。

ひと口に同じ曲が好きだと言っても、人によって好きなポイントは様々ですし。

イントロが好きな人もいればサビメロが好きな人もいて、ギターソロが好きな人もいるかと思ったらアウトロが好きな人もいるし、サビに入る直前のドラムのキメが好きな人もいるし。

自分が一番好きなアルバムを聴かせてみてもピンと来なかった人に、嫌いってわけじゃないけど特別好きというわけでもないアルバム聴かせてみたら、ぶっ刺さるかもしれないし。

どのアルバムを聴かせてみても無反応だったけど、無理矢理ライブ会場に連れてってみたらついに覚醒するかもしれないし。

ライブを観た後にアルバムを聴かせてみたら、今までの印象が引っくり返るかもしれないし。

こればっかりは本当にわからないんですよね。何が引き金になるのか。どこにスイッチがあるのか。

最初に苦手意識を持たれちゃうと、それを払拭するのもまた大変ですからね。

妹と同じように、紅白でQueen + Adam Lambertを初めて見て(ライブを観に行ってみたいけどQueenのことはよく知らないからちょっと…)と二の足を踏んでいる人がいるならば、TOHOシネマズ日比谷でまだ上映している映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観てみることをおすすめしておきます。

東京まで映画を観に行くとか遠すぎるというならば、配信でもレンタルでもなんでもいいから(できればTOHOシネマズの極上音響で観てほしいけど…)とりあえず観て、それでハマりそうだったらサントラやベストやライブDVDなどからチェックして行ってみてください。

来月、2月4日からスタートする来日ドームツアー、今ならまだ間に合います。日程や残っている席種による問題もありますけども。

どうか寒波とバッティングしませんように。

Queen + Adam Lambert – Live Around The World

Queen + Adam Lambert | チケットぴあ

『ボヘミアン・ラプソディ』

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