カーナビのHDDに音楽をため込むのはおすすめできない

カーナビのHDDに音楽をため込むのはおすすめできない

今や、ほとんどの車に装着されているのではないかというほど普及した、カーナビゲーション。

地図や道案内だけでなく、オーディオ機能やDVD再生機能に加え、車両インフォメーションとの連携まで付与されて、車移動には欠かせない総合情報ユニットとしての地位を築きました。

そのカーナビには、あまり大容量ではありませんが、HDDが内蔵されていることが多くて、いちいちCDを車内に持ち込まなくても、一度取り込みさえすれば、お気に入りの音楽をいつでも聴けるようになっています。

手頃で便利な機能ですし、利用したくなる気持ちはわかりますが、私はおすすめしません。なぜなら、後々、絶対にめんどくさいことになると断言できるからです。

あと、地味に手間なのが、カーナビ内臓のCDDBが更新されずに、新しいCD音源の書き込みにアルバムタイトルや曲名がついていけないってことですね。

聴きたい音楽を探すときに、どれがどれだかわからなくなってしまいます。それが気になるならCDDBを更新するか、自分で手打ちする必要があります。

画像はPixabayより

ちょっと、想像してみてください。

カーナビが壊れたので新しいカーナビに買い替えることになった。もしくは。車を乗り換えることになったけど、今まで使っていたカーナビはもう古いからカーナビも一新する。

同じ車を二十年三十年乗り続けるごくわずかな人たちを除いて、ほとんどの人たちは五年から十年で車を乗り換えますよね。

そうなると、そのたびにカーナビも入れ替えることになるわけで、その都度、先述しためんどくさい問題が持ち上がってくることになるのです。

新しいカーナビに、お気に入りの音楽を一から入れ直さなくてはならない、という問題が。

私の友人が、十年乗った車を乗り替えることになってこの問題に直面し、どうしようと頭を抱えていました。

だから、口を酸っぱくして、カーナビのHDDにあまり音楽をため込まないほうがいいよと忠告したのに。

カーナビのHDDを使わないほうがいいのならどうするべきなのかといいますと、今なら四つほど選択肢があります。

  • SpotifyやApple Music、Amazon Musicなどのサブスクに加入して、スマホとカーナビをBluetoothでペアリングする
  • PCからスマホに音楽を取り込んで、スマホとカーナビをBluetoothでペアリングする
  • 家のCDラックから、都度そのときに聴きたい音楽アルバムを持ち出す
  • USBメモリかSDカードに音楽データをコピーし、カーナビのメディアリーダーに挿し込む

友人の次の車のカーナビにはHDDが付いていないみたいで、おまけにPCも持っていなくて、さらにはサブスクに加入する気もないというわがまま放題。

PCを買うしかないんじゃないのとアドバイスしたあとで、CDからスマホに直接音源を取り込める製品の存在を知ったので、メールして知らせておきました。

ただ、これも機種変のときにどうなるのか、という不安がありますね。機種変のたびに音楽を一から取り込み直しじゃ、大変ですからね。

そういう私はどうしているのかといいますと、1DINのカーオーディオに、USBメモリを挿して音楽を聴いています。

以前はiPhoneを有線でつなげていたんですけど、それだとつなげている間は常に充電中になってしまって、iPhoneの過充電によるバッテリーへの悪影響が心配でやめました。

カーナビは嫌いなので要りません。

道案内は自分で地図を見たほうが早いくらいおバカだし、こちとら大好きな音楽を堪能してるっていうのに合流注意だの追突多発地点だのうるさいですし。

余計なお世話ですよ。おれの大好きな曲を遮りまくるんじゃねぇよ、って話ですよ。まったく。

カーナビ内臓の地図も古くて、更新するとなるとけっこうな金額が必要になる、というのも困りもの。

あと、タッチパネルの反応もトロ臭いですしね。中にはちょっとはマシな機種もあるようですが、10万も20万もする高級機材が、反応が悪くて触っていてストレスしか感じないというのは、問題外ですね。

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Eclipseにハマったきっかけ

Eclipseにハマったきっかけ

Eclipseは、スウェーデン出身のメロディアス・ハードロック・バンドです。2001年に1stアルバム『The Truth And A Little More』でデビューしているので、約20年のキャリアがあるバンドです。

2019年の10月に、現時点で最新の7thアルバム『Paradigm』をリリースし、翌年春には来日公演も決まりと、デビュー以来順調な活動を続けていたのですが、コロナ禍により来日公演は延期と、水を差されてしまいました。

私も、土曜日に予定されていた大阪公演を観に行くつもりで楽しみにしていたんですけど、延期された日程では厳しかったので、残念ながら今回は見送ることになりました。

アルバムの出来も、硬派でメタリックな曲から、キャッチーな哀愁ナンバー、カントリーテイストの雄大な曲と、バラエティ豊かに粒も揃っていまして、出来も良かったので楽しみだったんですが。

私は、Eclipseの1stアルバム『The Truth And A Little More』をAOR Heavenで買って彼らのことを知り、こりゃいいバンドが出てきたな、と注目するようになりました。

2ndアルバム『Second To None』で更に成長した姿を見せてくれまして、ますます注視することになるんですけど、3rdアルバムの『Are You Ready To Rock』がハード&ヘヴィ路線になってしまったことから、好みの路線から外れたと感じて、追いかけるのをやめました。

それがなんでまた彼らの音楽を聴くようになったのか、って話なんですけど、前作6thアルバム『Monumentum』での来日公演ですね。

東京公演が金曜日だったので、有給消化がてら観に行くことにして、でも彼らの最近の音楽全然聴いてないぞ、と焦って4thから6thまで買い揃えて、聴き込みました。

その結果、”Wide Open”や”SOS”、”Bleed And Scream”といったキラーチューンに心を撃ち抜かれまして、すっかり虜となった次第です。まあ、分かってますよ。我ながら、自分でも調子のいいこと書いてるな、という自覚はあります。

解説を読んで知ったんですけど、バンドはさっぱり売れなかった最初の二枚を黒歴史視しているみたいですね。カタログから抹消したとか。道理で、初期の曲をライブで演らないわけだ。

“Body And Soul”とか、”Seasons Of Life”、”Masterpiece Girl”、”I Believe In You”あたりは、今の彼らに至る礎になっているような曲だと思いますし、個人的にも大好きな曲なんで、ライブで聴いてみたいんですけどね。

さて、そんな彼らの来日公演が、約二ヶ月後、2020年10月に東京と大阪で予定されています。再延期が濃厚な情勢ですが、良質な作品を発表しては来日公演、というサイクルが出来上がりつつあるので、この流れが途切れませんようにと、祈るばかりです。

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Bloody Heelsの2ndアルバム『Ignite The Sky』を聴いた感想

Bloody Heelsの2ndアルバム『Ignite The Sky』を聴いた感想

ラトビア出身のハードロック・バンド、Bloody Heelsの2ndアルバム『Ignite The Sky』を聴いたので、その感想です。

前作は、ラトビアとはまた珍しい国からハードロック・バンドがデビューするんだな、という物珍しさが先行してしまったのがバンドの不運でした。

メンバーのルックスが長髪で、古き良きハードロック・スタイルを体現していたものですから、余計に物珍しさが先行する要因になってしまったのかもしれません。

ラトビアで暮らしていて、一体どこでこのスタイルに触発されるきっかけがあったのか、そもそもからして謎ですが、一番可能性が高そうなのはユーロビジョンで席巻したWig Wamでしょうかね。Wig Wamをきっかけに80年代アメリカン・ハードロックに憧れた、そうであったら嬉しいです。

デビュー時ですでに、自主制作とは思えないほどしっかりとしたプロダクションに加えて、楽曲の出来自体も良かったのですが、珍しい国から将来が楽しみな80年代ヘアメタルの意志を継ぐバンドが誕生した、それ以上のインパクトは残せませんでした。

曲は良かったのに、話題先行の評価に歯痒い思いをしたハードロック・ファンも多かったのではないでしょうか。

しかし、見る人は見ているもので、1stアルバムのリリースを機にイタリアのFrontiers Recordsとの契約を締結するに至り、今回の2ndアルバムで世界に打って出る機会を得ました。

前作の時点でも、自主制作とは思えないほどのプロダクションでしたが、一段とクオリティが上がっています。楽曲もパワーアップしていて、バンド活動の充実を感じます。

ときにブルージーであったり、かと思えばカントリー風なサウンドが響いてきたり、洗練されたサウンドでありながら程よくラフでスリージーな味わいもあったりと、古き良きアメリカン・ハードロックの魅力をこれでもかと詰め込んだ音は最高ですね。

アレンジや構成も凝っていて、バンドのこだわりやアイデアの豊富さが伺えます。

荒々しく猛るヴォーカル、甲高く印象的な音色を紡ぎながら疾駆するギター、アグレッシブなリズムが、バンドの音楽指向に一致していて、聴いていてめちゃくちゃ心地良いです。

今後の活躍が益々楽しみになりましたね。古き良きアメリカン・ハードロックを体現するバンドの覚醒です。

One Desireの2ndアルバム『Midnight Empire』を聴いた感想

One Desireの2ndアルバム『Midnight Empire』を聴いた感想

フィンランド出身のメロディアス・ハードロック・バンド、One Desireの2ndアルバム『Midnight Empire』を聴きました。

One Desireというバンドに関しては、アルバムデビューしたときに、まずはフィンランド出身のバンドであるというところから、興味を持ちました。というのも、フィンランドからは、たまにとてつもない才気に溢れたバンドが出現することがあるからで、フィンランド出身と聞くとまずはその音を聞いてみるところから始まります。

で、もうデビューの時点で高い完成度を誇るメロディアス・ハードを聴かせてくれるバンドで、やっぱりフィンランド出身というだけでチェックしてみたかいはあったと大いに納得した出来だったんですけど、彼らは今回の2ndアルバムでそんなデビュー当時の衝撃を自ら打ち破るほどの成長を果たしました。

驚きましたね。まだまだ上があったのか、と。デビューアルバムで見せたその才能は、まだ序の口であったか。

メタル性も感じる手数の多いリズム、リッチなサウンドを切り裂くような美しくも力強いハイトーンヴォーカル、粒立った美しいトーンの余韻を響かせながら流れるギター、それらが渾然一体となって生み出す強力なメロディが素晴らしい。

ドラマ性すら漂うアレンジは楽曲を鮮やかに彩り、聴き応えは抜群ですし、まとまりと分離の良さを両立しているサウンドも見事。

素晴らしいですね。スキなく、彼らの音楽的魅力が、ギュッと詰まっています。ほれぼれと聴き入ってしまう名盤です。

このコロナ禍さえなければ、と頭をよぎってしまいますね。もしかしたら初の来日公演も決まって、彼らの活動にさらなる追い風が吹いていたかもしれなかったのに。

まあ、あったかもしれなかったこと、起こらなかったことを嘆いていてもしょうがないですし、今後彼らが、自分たちはまだまだこんなもんじゃないと、さらなる力作の発表を重ねて、実力を証明してくれることを期待するばかりです。

Stoneflowerの曲を聴くと、何故かめっちゃ懐かしく感じる

Stoneflowerの曲を聴くと覚える懐かしさは、一体どこから来ているのだろう

ノルウェー出身のハードポップ・バンド、Stoneflowerが3rdアルバム『Finally』を発売するということで、レーベルがYouTubeにアップしていたMVを見たときに、何故か得も言われぬ懐かしさを覚えたのでした。

私の記憶が確かならば、彼らの音楽は初めて聴いたはずなのに、ギターの音色とかコーラスワークに、めっちゃ懐かしさを感じるのです。

例えるなら、級友のいつもの昔話を聞いているかのよう。その話何回目だよ。耳にタコができるわ。毎度毎度、初めて聞いたかのようなリアクションを取るこっちのことも考えてほしい。でも楽しい。心地いいひととき。嬉しくて笑顔になってしまう。

なぜだろう。Stoneflowerの曲を聴くと感じるこの懐かしさは、一体どこから来ているのだろうか。首をひねりながら、Stoneflowerのアルバムを三枚、Amazonでダウンロード購入したのでした。

画像はPixabayより

十年ぶりに地元の駅に降り立って空気を大きく吸い込んで、「そうそう、これこれ、この匂い」とひとりで納得しているときみたいな、晴れやかで清々しいメロディが懐かしい。初めて聴くのに。

特に1stアルバム。昔に聴いたことある感が半端なくて、いやこれ絶対CD持ってるだろ自分、とCDラックを捜索するもやっぱりなくて、これは一体どういうことだと首をひねるばかりです。

摩訶不思議。

自宅の建て替えのときに、CDをまとめてこんぱく堂に売却したことがあったので、もしかしたらその中の一枚にStoneflowerの1stがあったのやもしれぬ。

そうやって記憶を改ざんしてでも、無理やり理由を見つけないと、この懐かしさは説明できそうもありません。

それにしても懐かしい。この懐かしさはただごとではないですよ。常にどこかで聴いたことがあるような気がつきまとう。この懐かしさは一体どこから来ているのでしょうか。

プロデューサーか、編曲者か、作曲者か、メンバーか、ゲストプレーヤーか、はたまたサウンドエンジニアか。ヴォーカルもどこかで聴いたことがあるような気がするんですよねぇ。

全部気のせいだったら、それはそれですごいことですが。幻。