Bon JoviのライブDVD『Live At Madison Square Garden』を買った

Bon JoviのライブDVD『Live At Madison Square Garden』を買った

買っちゃいました。タイトルのとおり、Bon JoviのライブDVD『Live At Madison Square Garden』を。しかも輸入盤。約1800円の安さに負けて。

格安輸入DVDは、去年Bon Joviのベストヒットビデオ集『Greatest Hits The Ultimate Video Collection』を買ったら盤面傷だらけ(再生、スキップ、チャプター選択などに影響なかったのでそのまま所持しています)のものが届いて懲りたはずが、また冒険したくなってしまいました。

というのも、そのBon Joviのベストヒットビデオ集ですが、メガヒット曲17曲のMVとそのライブ版の計34曲という冗談みたいな特大ボリュームなんですけど、ライブ集は様々な公演からの寄せ集めだったからです。

寄せ集めの何が悪いって、シームレスに繋がっていないので、一曲終わるごとにブルーレイ再生機から読み込み動作音が鳴り、ぶつ切り感が大きい。これに想像以上に興を削がれてしまうのです。

小さな会場でのしっとりとしたアットホームなアコースティックセットや、巨大なスタジアムやアリーナでのエネルギッシュなフルセットがぶつ切りで混在していて、継ぎ接ぎ感甚だしくて没入感に欠けるため、ライブ版は寄せ集めよりも一夜の公演通しのほうがいいな、としみじみと感じ入ってしまいました。

そこで、ベストヒットライブ集の中でも一際輝いているマディソン・スクエア・ガーデンでのライブDVDを買ってみることにしました。輸入盤しかありませんでしたが、安かったので。

リージョンコードについて明記されていなかったのが不安ではありましたが、無事に再生できました。盤面にも擦り傷は皆無だったのでひと安心。当たり外れがあるのかもしれないですね。

この『Live At Madison Square Garden』には、アルバム『Lost Highway』のリリースに伴う2008年のワールドツアーの模様が収められています。

会場はアメリカ、ニューヨークにあるアリーナ、マディソン・スクエア・ガーデン。NBAファンにはニューヨーク・ニックスの本拠地としてもおなじみのあのアリーナです。

360度客席に囲まれた臨場感満点のステージで、Bon Joviが客席からの熱気にも負けない、白熱のステージを繰り広げています。

アルバム『Lost Highway』のツアーであるにも関わらず、アルバムからの曲は少なめでベストヒット的なセットリストになっているところが、嬉しくもあり微妙でもある、ちょっと複雑な点ですね。

往年のメガヒット曲がたくさん聴けるのは嬉しいですが、その反面アルバムの曲があまり聴けないのは残念です。

劇場で『Encore Night』を観たときにも同じことを感じたのですが、”Keep The Faith”はスタジオ版をCDで聴くと正直それほどでもないのが、ライブだとシャッフルビートとベースラインが際立って、途端にノリノリで楽しい曲に変貌するのが面白いですね。いわゆる、ライブ映えする曲だということなのでしょう。

“Always”や”I’ll Be There For You”といったバラード曲では、アドリブジャムセッションのような熱気を帯びたアウトロで、RichieのギターとBryanのキーボードのソロバトルのような競演が聴けて、最高です。

公演まるごと収録ではないというのは残念ですが、映像も音質もクオリティ高く、Bon Joviのパフォーマンスも絶好調なので、1800円はバーゲンプライスです。お買い得にもほどがある。

やっぱり、Bon Joviはかっこいいですね。かっこいい。知ってましたが再確認しました。

ベスト盤『Cross Road』で洋楽ハードロックの世界へと誘い、劇場版ライブ『Encore Night』で最近のアルバムへの再評価を促し、『Greatest Hits The Ultimate Video Collection』でライブDVDへの興味を引き、そのライブDVD『Live At Madison Square Garden』でライブバンドとしてのBon Joviの魅力を見せつける。

私の音楽愛好家歴に楔を打ち続ける。いくつになっても、いつまでもBon Joviはかっこいい。永遠に特別なバンドのひと組です。

Queenの二枚組ライブDVD『Live At Wembley Stadium』を買った

Queenの二枚組ライブDVD『Live At Wembley Stadium』を買った

2021年の末、NHKでこの1986年7月に行われたウェンブリー・スタジアムでのQueenのライブがテレビ放送されまして、当初放送を観るつもりだったんですけども(あれ?なんか時間が短くないか?)と気になって調べてみたら、案の定ばっさりカットされてたのでがっかりしまして、それならばとライブDVDを買いました。

ホントはどうせ買うならBlu-rayが欲しかったのですが、DVDしかなかったので妥協しました。1986年7月12日のライブの模様が収録された一枚目と、その前夜のライブの模様に加えてインタビューやリハーサルなどが収められた二枚目の、二枚組。25周年記念完全盤。

映像は正直イマイチですね。

ライブ撮影は、暗かったり照明の明滅が激しかったり演者の動きを追い続けなくてはならなかったりと、難しい条件がそろっているのでそもそもが厳しい、という面もあるんですけど、照明のにじみやノイズによるザラつき、カメラのパンに伴う残像感、輪郭のぼやけや色飛びが気になります。

4KリマスターされたBlu-rayがもし発売されたら、買い直すかもしれません。

ただ、音質は抜群に素晴らしいです。録音状態が良かったのか、ギリギリを攻めたミックスバランスが絶妙なのか。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観たときに抱いた印象ですが、Queenはアルバム制作において音響に並々ならぬこだわりがあったようなので、それがライブ映像作品の制作にも反映されたのかもしれません。

各パートの音がそれぞれしっかり主張しながらも、ぶつかって喧嘩していないので聞きやすく、生々しい迫力があります。

太く重い低音の上で、ピアノやギターや歌声の中高域が、ライブエナジーはち切れんばかりに生き生きと躍動しています。Freddieの歌声も、楽器隊の演奏も絶好調。伝説の名演との呼び声が高いのも納得のパフォーマンスです。

ウェンブリーを埋め尽くす大観衆を前に、この前年のLive Aidよりもやりたい放題の自由奔放なコール&レスポンスも楽しい。これぞライブの醍醐味ですね。

この『Live At Wembley Stadium』はCD版も持っているのですが、その差異としてはFreddieのソロとクレジットされている”Impromptu”という曲が引っかかりました。

ソロといってもアカペラで歌を歌っているわけではなく、裏声やシャウトで楽器隊とジャムセッションを繰り広げている異色曲です。CDではなぜか流して聴いてしまっていたのが、DVDで映像付きで観るとその特異性が際立ちます。

サービス精神旺盛に、一夜の単独公演で28曲も演ってるのもすごい。

会場の規制や周辺住民からの抗議が今ほどうるさくなかったとか、時代も関係しているのかもしれませんが。

20曲ちょいで二時間ほどにまとめておけば充分でしょ、というおざなりな興行姿勢が透けて見える今どきの人気バンドに「それでいいのか?」と問いかけたくなります。

https://youtu.be/c2_xWTSyCuU
https://youtu.be/5xXny7VDjpY

Eric MartinのMr. Vocalistツアー大阪公演を観に行ったときの思い出

Eric MartinのMr. Vocalistツアー大阪公演を観に行ったときの思い出

13年ほど前のことですが、転職がきっかけで、旅行が趣味の友人と出会いました。

出会ったばかりの頃は当然そんなことは知らずに、休憩時間に話すようになって少しずつ趣味や人となりを知っていくことになるんですが、中でも特に印象深かったのが、結婚していて子供もいるのに、奥さんや子供は家で留守番、ひとりで京都や奈良に観光旅行している、という話でした。

強えな、というのが率直な印象です。さすが九州男児。強い。

その頃の友人の旅行スタイルは、夜行バスで京都に向かい、自転車屋が開くまで暇をつぶし、自転車を借りたら前もって決めていたエリアを集中的に見て回る、というものでした。泊まる場合は、夜は漫画喫茶かゲストハウスで越していたそうです。

出会ってしばらくしてその友人がデジタル一眼レフを購入し、以前に行ったことがある名所にも再訪するようになったために、旅行趣味がさらに加速していくことになるのですが、そんな頃にその友人からお誘いがありました。

「Eric MartinのMr. Vocalistツアー、大阪に観に行かない?」

大阪公演が土曜日だったんですよ。さすがにチケット厳しいんじゃないか、と思いながらも、取れたらいいですよと了承したのですが、まさかすんなりチケット取れて0泊2日ドライブ旅行することになるとは、誘われた時点では夢にも思っていませんでした。

今なら、ついでにどこに寄っていこうか、と考えますけど、カメラを買う前は旅行に興味がなかったので、ついでにどこかに寄るという発想がなかったんですよね。

実際、それ以前はライブを観に大阪や東京に行っても、観光らしい観光はほとんどしたことがありませんでした。

Harem ScaremとSilent Forceを大阪に観に行ったときは、心斎橋のホテルに泊まったものの、晩飯は適当に済ませて朝飯も食べずに午前中には新幹線に乗り込んでとっとと帰ってしまいました。

The Rasmusを大阪で観たときも、どこにも寄らずにライブハウスに直行し、終演後は漫画喫茶で夜を越し、始発の新幹線で帰りました。飯は吉野家か松屋で適当に済ませたはずです。

Museを大阪城ホールで観たときは、次の日仕事だったので車で行って、終演後は一目散に車に戻って帰りました。飯はサービスエリアの食堂で済ませた覚えがあります。

ご当地グルメを食べようという考えもなかったので、クラブクアトロが心斎橋にあった頃に、アメリカ村の甲賀流に一度行ったかどうか…。ハードロックカフェに行こうという頭すらありませんでした。

色々と思い出してたら、ちょっと悲しくなってきました。自分はなんてもったいないことをしていたのだろう、と。

こんな調子だったので、最初、チケット取れてEric Martinを観に行くと決まったとき、自分は(昼前くらいに出て夕方までに会場の近くに着いてたらいいだろう)と考えていました。

だから、友人に「何時頃に出ますか?」と聞いたら「仕事終わったらすぐに出ようや」と返ってきたときには、目が点になりました。はい?マジですか?「ついでに京都を観光しようや」

仕事終わりに寝ずに出発して京都観光の合間にライブ観覧?正気ですか?「眠くなったら寝たらええやん」

今思うと、狂気でしたね。あれは狂気の沙汰でした。

夜中の2時に仕事を終えると一旦帰宅して、入浴と着替えを済ませたら友人と合流し即出発。仮眠しながら8時前に京都着。早朝でまだ人もまばらな南禅寺、永観堂と参拝し、さすがに眠くなって昼間は仮眠。夕方にライブ会場の大阪に移動して、ライブが終わると余韻に浸る間もなく京都に舞い戻り、日帰り温泉で入浴し道の駅で車中泊。二日目は大原三千院を観光。

このとき、友人がデジタル一眼レフで撮影しているのを手持ち無沙汰に横目に見ていてカメラへの興味が芽生え、カメラを買ったら撮影旅行に行くようになり、ライブのついでに観光も楽しむようになり、B’zのライブに誘われ”Ain’t No Magic”でLIVE-GYMを初めて観て、確実にチケット手に入れたさにファンクラブに入会し、となっていくのですから、この友人からの影響は甚大です。私の余暇の過ごし方を一変させた超重要人物といえるでしょう。

それにしても、ハチャメチャなドライブ旅でした。今みたいにスマホもグーグルマップもなかったので、赤信号で止まったスキにジェイソン・ボーンみたいに地図帳をパパッと見て、瞬時に道を確認しながら移動して。

行き当りばったりで限界まで詰め込むドライブ旅は、今思うと無茶苦茶でしたけど、あれはあれでいい思い出というか、楽しかったですよね。渇いていたというか、飽くなき探究心がありましたよ。

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輸入盤DVDが安いからって、安易に飛びつくのは止めたほうがいいのかもしれない

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大好きなBon Joviのライブ映画『Bon Jovi From Encore Nights』を観に行くことになって、テンションが沸騰した私は、Amazonで輸入DVDを買いました。

Bon Joviの『Greatest Hits – The Ultimate Video Collection』です。

17曲のMVと、そのライブパフォーマンスが収められていて、約1500円。安すぎですよね。思わず飛びついてしまいました。これが落とし穴とも知らずに。

ライブ映画の観劇前日に届いたので、(よしよし、これで行き帰りにカーオーディオでMVとライブ映像を再生しながら余韻に浸れるぞ)と笑顔になったのも束の間、開封した途端にぬか喜びに変わりました。

というのも、ディスクの盤面が傷だらけだったのです。レンタル落ちの中古品ですら見たことないレベルの傷まみれです。ディスクホルダーが緩かったので、輸送中に動いて盤面に傷をつけてしまったようです。

マジかよ…。

さすがに凹みましたね。

すぐさまプレーヤーに投入して、映像や音声の再生に問題ないことを確認して、不幸中の幸いというかホッとしたというか、でも気分が悪いのはどうしても残ってしまって。

調べてみたら、どうやら輸入DVDあるあるのようですね。ホルダーからディスクが外れていて傷だらけだった、というのは。中には再生できなかった人もいるみたいなので、自分はまだラッキーだったと納得するしかありません。

返品して他の新品を送ってもらったとしても、また開封してみたら傷だらけ、今度は再生もできないかもしれない、と下手したら結果が現状よりも悪化する可能性が高いですからね。

輸入盤CDでもたまにホルダーが割れていたことはありましたけど、CDの場合は盤面傷だらけなんてことはなかったので、完全に油断してました。

盤面傷だらけでも映像と音声の再生には問題ありませんでしたけど、どちらも正直、高品質とは言い難いです。

おそらくですけど、DVD一枚にMVとライブ映像を17曲ずつ、計34曲分のデータを詰め込むためにレートを下げた結果、バランス調整をミスったのではないかと。

そんなことになるくらいだったら、多少値段が高くなったとしても、画質と音質をリマスターして、MVで一枚、ライブ映像で一枚、素直に計二枚組にしてくれたらよかったのに…。

ディスクチェンジの手間が省けるのは助かりますけど、逆に言えばメリットはそれくらいですよね。

劇場で『Bon Jovi From Encore Nights』を観てきた

劇場で『Bon Jovi From Encore Nights』を観てきた

当初は、観に行くの無理だな、と諦めムードでした。Bon Joviのライブ映画『Bon Jovi From Encore Nights』のことです。

というのも、上映される映画館が限られている上に、基本的に上映は6月10日木曜日の一日のみで、しかも上映時間も18時50分からという、定時ダッシュ決められたとしても最寄りでも無理ゲーじゃん、という絶望の状況だったのです。

それでも観に行くのであれば、全国でも数ヶ所しかない一週間上映している映画館まで行くしかない状況でした。名古屋か、富士宮まで。

ライブ映画を観るために、片道2〜3時間かけて映画館まで行くだなんて、ちょっと現実的ではないというか、普通じゃないですよね。

Bon Joviは洋楽ハードロックが好きになったきっかけのバンドで、特別な思い入れのあるバンドのひとつですが、それにしたってこのハードルは高い。それで、まあ見送るしかないかな、と諦めムードだったのです。

それが、岡崎でも一週間上映している、という書き込みを見て(あれ?おかしいな、一週間上映している映画館は、一番近くで名古屋か富士宮だったはずだけど…)と首を傾げながら再度公式サイトで上映期間をチェックしてみたら、日程がいつの間にか変更されていたのか、最寄りの映画館でも一週間上映になっていたので、これなら行ける!とテンション上がって劇場に突撃してきました。

日曜日の夜だからというのもあったのか、劇場は人影もまばらで閑散としていました。

券売機でチケットを買い求めると、上映30分前に一番乗り。ど真ん中よりやや後方のベストポジションをキープし、ひょっとしたら貸し切りかとドキドキしながら時間を待ちました。

さすがに貸し切りではありませんでしたが、自分を入れても観客は四人だったので、ほぼ貸し切りのようなものでしょう。日曜の夜だからガラガラだったのだと、土曜の夜は盛況だったのだと信じたい。

観劇に際して、私にはひとつ懸念事項がありました。

Jonの相棒ともいうべきギタリストRichie Samboraの脱退の影響です。抜群に上手い歌によるコーラスとギタープレイでバンドに華を添えていた存在があまりに大きすぎて、Phil Xを代役に迎えて果たしてその穴を埋められているのだろうか、という心配です。

結論から言えば、その心配は杞憂でありました。正式メンバーとして迎え入れているだけあって、コーラスにギターソロにと想像以上の大活躍。ひと安心するとともに一抹の寂しさもあって、複雑な胸の内もありますけど、懸命にこなしている姿には胸を打つものがありました。

ライブで聴くと、家や車でCD音源を聴いているのとはガラリと受ける印象が変わる曲があるんですけど、今回もありました。最近の曲と、あんまり好きじゃなかった曲です。

観劇前にセットリストをうっかり見てしまったので、最近の曲わりと多めかぁ、と落胆してたんですけど、その最近の曲もけっこう良かったんですよね。『Have A Nice Day』の頃までは好きでアルバム毎回買ってたけどなぁ、という人も、目からウロコ間違いなしの、最近のBon Joviのかっこよさが溢れてます。

特に、”Story Of Love”。もはやプロデューサーというよりも、Bon Joviのシックスマン的な存在感でこのライブにギターで参加していたJohn Shanksが渋いトーンでギターを泣かせていて、沁みました。もともと、『2020』収録曲の中では好きな曲上位でしたけど、さらに好きな曲になりました。

ついで、”Keep The Faith”。正直、この曲はあまり好きではなかったんですけど、何ならこの曲の代わりに”I Believe”か”I Want You”をベストに入れてくれればいいのにとか思ってましたけど、ライブで聴くとベースラインとシャッフルビートが際立って、雰囲気が一変します。実はライブ映えする曲だったのですね。こんなかっこいい曲だったっけ?と驚きました。

Jonの声もよく出ていて調子良さそうで、銀髪になり、シワが目立ち、老いが隠し切れなくとも、Bon JoviはBon Joviで相変わらず途方もなくかっこいいバンドなのだ、ということがこのライブ映画を観てよくわかりました。

生ではなくスクリーン越しというのが悲しかったですが、コロナ禍のせいで来日ライブ開催は壊滅的で新作映画の上映も寂しい現状に、イベントへの参加に飢えていたので、久々に心躍りましたし楽しかったです。

願わくば、Mr. BigやAerosmithといった人気ハードロック・バンドでもこのEncore Nightsが開催されてシーンが盛り上がると嬉しいですね。