物々しかった永観堂

物々しかった永観堂

永観堂は、南禅寺のすぐ横にある寺社で、紅葉の名所として有名なので参拝客も多いです。駐車場はないので、車の場合は南禅寺の近くに停めて歩いていくか、真如堂の近くに停めて歩いていくか、岡崎神社の近くに停めて歩いていくか、という三択になるでしょう。

永観堂は物々しかったですね。参拝受付の前にバリケードのようなものが建てられていまして、ひとりひとり検温装置をパスして中に入っていくようになっていました。

永観堂は、七、八年前のライトアップ以来ですかね。その時は行列がものすごかったので、並ぶのも諦めて退散した苦い思い出があります。

客がウジャウジャのところに、次から次へと満員の大型バスが通行人を轢き殺しちゃいそうな勢いで突っ込んで来るというカオスっぷりでした。あれにはドン引き。

あれで正直、永観堂の印象があまり良くなくて、南禅寺に行ったなら本来ならセットで回るべきところ、スルーすることもありました。

検温を通常体温でパスすると、構内や境内を一方通行でグルッと一周するようになってまして、見物中にごちゃごちゃに行き違ったりすることがないように配慮されていました。

真如堂でもそうでしたけど、ここ永観堂でも落葉の激しい木もあればまだ色づき始めたばっかりの木もあったりと、まだらで難しい状況でしたね。遅かったのか早かったのかいまいち掴めないといいますか。気難しいですね。

そういえば、永観堂を参拝する直前に、すぐ近くの岡崎コーヒーショップという喫茶店の前を通りかかりまして、入口のドアにBoseサウンドというシールが貼られていたので(ロックかジャズをBGMで流しているのかな?)とめちゃくちゃ気になったんですけど、朝が早すぎた弊害でまだ営業時間前だったので、後ろ髪惹かれながらスルー。

朝活って、まだほとんど人が出歩いていない時間に静謐な空気と絶景を独占できるという強大なメリットがある反面、気になったお店がまだほとんど営業時間前で立ち寄りが楽しめないというデメリットもあるんですよねぇ。

そんなわけで、真如堂を後にしてからというもの、永観堂の本堂、境内を一周するまで歩きづめだった私達は、その終着地に待ち構えるかのように設けられていたお団子屋さんに、吸い込まれるように入店したのでした。美味しそうな匂いが立ち上っているんですよ、これがまた。

今回の撮影機材

カメラはキヤノンのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズはシグマの単焦点30mm F1.4 DC HSM。いつもの組み合わせでのマニュアル撮影です。

真如堂で散り紅葉を堪能してきた

真如堂の散り紅葉は圧巻

朝イチに南禅寺の天授庵を予定していたんですけど、予想外に早く着きすぎて時間を持て余してしまったため、予定を変更しました。

三門や水路閣周辺の散策だけではとても時間を潰しきれなかったため、真如堂を目指しました。困ったときの真如堂。どうしよう、となったときに行き先候補に挙がることの多いお寺です。

南禅寺の境内を抜けて歩いていきました。歩くにはちょっとダルいけど、かといって車で移動するほど遠くはないという、微妙な立地関係なんですよね…。

ただし、小高い山の上にあるので、歩くとなると登り降りで足腰への負担がデカイという落とし穴も。

南禅寺や真如堂に行くとなると、ついでに哲学の道を組み込んで、法然院や銀閣寺もコースに組み込もうという考えに至りやすいので、もし実際にそういったコースを組むのであれば、足によく馴染んで歩き慣れたスニーカーを履いていくことをおすすめします。

おろしたての靴とか、靴底がペラペラな靴とか、クッション性皆無の革靴は、いくらお気に入りでも軽ハイキング並みに歩くことになる京都観光には向いてないので、封印しましょう。

真如堂の門から中を見た感じ、これは期待できるんじゃないかとテンション上がったんですけど、やっぱり落葉が多かったですね。

真如堂に来ると、何故か写真に撮ってしまうこの灯籠。来るたびに微妙に構図を変えて何枚か撮っているので、我ながら何枚これを撮るんだろうと不思議に思いつつも撮るのをやめられません。

落葉も圧巻でしたけど、散りはじめ直前の枝々が真っ赤に染まった真如堂こそが見たかった姿ですね、やっぱり。真如堂の真紅の紅葉、本当にきれいなんですよ。

もうすっかり散ってしまった巨木もあれば、まだこれから色づき始める木もあったりと、紅葉の見頃を狙うことの難しさを痛感させられますね。見頃情報サイトも盛ってることが多いんで、鵜呑みにして期待していくと肩透かし食らったりしますし。

真如堂の境内の裏から川端通りに通じる参道を抜けて、次なる目的地、永観堂に向かいました。豪邸に挟まれたこの裏参道が雰囲気抜群なんですよね。なんとかその空気感を再現できないか、設定をいじりながら何枚か撮ってみましたがなかなか思うように撮れず。

今回の撮影機材

カメラはキヤノンのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズはシグマの単焦点30mm F1.4 DC HSM。いつもの組み合わせでのマニュアル撮影です。

朝8時前ならば、週末の南禅寺もガラガラ

古都で朝活してきた

11月の最終週の週末、家族で出かけて、京都で紅葉狩りを楽しんできました。

そうです。恒例のあれです。普段まったく歩かない母を連れ回して歩かせるという、親孝行なのか親不孝なのか、自分でもよくわからなくなってくる小旅行です。

一泊二日で合計約三万歩も歩いたら、ついに母からクレームが入ってしまいました。「あんたの歩いてすぐそこは信用できない」と。

いつもは見頃を調べながら吟味を重ねた末に行き先を決めているんですけど、今回は祇園に宿を取ったので、見頃は度外視して、ベタベタなコースに決めました。

夜中の2時起き。3時に出発。7時半頃には南禅寺すぐ近くの駐車場に愛車を停めまして、散策を開始しました。行きに渋滞に巻き込まれるのを防ぐためと、可能な限り人混みを避けるための方策です。

今回の撮影機材

今回のカメラはキヤノンのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズはシグマの単焦点30mm F1.4 DC HSM。通称ダカフェレンズ。いつものこの組み合わせでのマニュアル撮影です。

朝8時前なら、週末の南禅寺でもさすがにガラガラ

朝イチに天授庵に行こうと考えてたんですけど、9時開門とのことだったので、一時間半近くあるのでそれまで見れる範囲で散策しようということになり、三門や水路閣の周辺をまずは見て回りました。

人影のひとつもない三門。実際には向こう側には、地元の方が体操していました。紅葉は結構散っていて、残っている木も中にはありましたけどちょっと残念でしたね。

いつも人だらけの水路閣にも誰もいなかったので、気兼ねすることなく好き放題写真を撮りまくりました。

凛と冷えた晩秋の空気。清々しさよりは厳しさが先に来てしまいますが、静かな空間を贅沢に占拠して散策。

無造作に水路閣を背景にしても映り込む人影なし。人がまったくいないのも寂しいですけど、かといってうじゃうじゃだと気楽にシャッターを切れなくなってしまうのが痛し痒し。

当然、これくらいではまだまだ9時までには時間が有り余ってしまうので、静寂の南禅寺を堪能して、次の目的地を目指しました。

関連記事

第5期ってなんだよ、と眉をひそめた人にこそ聴いてほしい、Wands再始動を彩る傑作『Burn The Secret』

第5期ってなんだよ、と眉をひそめた人にこそ聴いてほしい、Wands再始動を彩る傑作『Burn The Secret』

上杉昇という強力なヴォーカリストを擁し、ダイナミックなハードロック・サウンドをキャッチーなJ-Popに落とし込むことに成功したことで、人気バンドとして一時代を築いたWandsでしたが、度重なるメンバーチェンジが響いてその勢いを持続できず、いつしかシーンから消えていってしまいました。

そんなWandsが、21年ぶりのシングルをリリースして第5期として再始動することが、昨年末に発表されました。

ここで、第5期ってなんだよ、と引っかかる人も多いと思うんですけど、1991年に結成されてから2000年に解散するまでの9年間で目まぐるしいメンバーチェンジを繰り返したことで、その時々の構成メンバーによって、第1期から第4期と整理されています。その流れで、再始動にあたって第5期とナンバリングされたのです。

メンバーが入れ替わろうが、Wandsとして活動している以上Wandsなわけで、第○期とか要らないと思いますけどね。逆に話をややこしくしているだけのような気がします。

最初は興味なかったんですよ。

ツイッターなどで、再始動シングルリリースなどのニュースは目にしていたのですが、青春時代によく聴いていた初期のWandsは大好きだったんですけど、どうしても斜に構えてしまって。

好きだったのは初期のWandsであって、まあ”錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう”とか、”明日もし君が壊れても”とかもめっちゃいい曲で好きでしたけど、それでもやっぱり心にあるのは”時の扉”や”もっと強く抱きしめたなら”や”世界が終わるまでは…”なわけで、どうしても(今さら第5期再始動とか言われてもな…)とこんな調子で、冷え切った心はまったくワクワクしていませんでした。

ところがですよ、妹宅で姪っ子たちが『名探偵コナン』のアニメを見ているところに居合わせるという、ひょんなことからWandsの再始動シングル”真っ赤なLip”を聴く機会を得まして、(あれ、なんかいいぞ…いや、めちゃくちゃいいじゃん!)とやっとテンションが上り、俄然興味が出てきたところに聴いた”抱き寄せ高まる君の体温とともに”や”David Bowieのように”などの新曲も素晴らしくて、これはもう買うっきゃないと相成りました。

全10曲、新曲6曲に過去曲のリメイク4曲という構成なんですけども、新曲はもうどれも素晴らしいです。ストレートなロックナンバーはもちろん、ファンキーなリズムが面白い曲、心温まるメロディがたまらないバラードなど、新ヴォーカリスト上原大史の超絶歌唱力のおかげもあって最高。

それだけに、全曲新曲で勝負してほしかったな、というのが正直なところですね。リメイク曲もどれも大好きな曲ですから、買ってよかったと大満足しているアルバムなんですけども、それでも心の片隅に(全曲新曲だったらなぁ)という引っかかりが残ってしまいます。

気になったのはそこだけですね。次作こそ、全曲新曲の傑作アルバム、楽しみに待っています。どうか、この第5期の活動が少しでも長く続きますように。

関連記事

後追いハードロック愛好家なので、イタリアのハードロック・バンドHell In The Clubを知ったのもつい最近

後追いハードロック愛好家なので、イタリアのハードロック・バンドHell In The Clubを知ったのもつい最近

いやぁ、うかつでした。まったくノーマークでした。

まさかイタリアに、Be The WolfやLionville以外にも、こんなにもかっこいい上にメロディアスなハードロック・バンドがいたとは、知りませんでした。

そのバンドの名は、Hell In The Club。ちょっとドスの効いたバンド名に気後れしてしまいそうになりますが、YouTubeの新着にFrontiers Recordsから新曲が挙がってきていて、サムネも洒落ていたのでクリックしてみました。

見たことのないバンド名だけど、Frontiersからの期待の新人かな、と想像しながら。

その曲がこの”We’ll Never Leave The Castel”で、めちゃくちゃ良かったので一発で気に入りました。

爽やかにアコギが鳴り響くイントロから一転、キャッチーでにぎやかなバンドサウンドが繰り広げられ、起伏の激しい歌メロのパンチ力も抜群。素晴らしい。

新作の情報が気になって調べてみたら、新人ではなくてすでに四枚もアルバムを出していて、この曲は5作目に当たる『Hell Of Fame』からの先行公開曲のひとつであったことが判明し、驚きました。

アルバムのジャケットを見てみて、まったく知らなかったのも無理はないかな、と合点しました。先述した新曲にしても、もし動画のサムネがアルバムジャケットだったら、クリックせずにスルーしていた可能性が大きいです。あまり褒められた行為ではないと承知してはいるんですが、ジャケット画像だけで自分の好みとはズレた音楽性のアルバムだろう、と判断してしまって。

おそらく、今までもバンド名を目にする機会はあっても、知らず知らずのうちに画像判断フィルターによってシャットアウトされていたのでしょう。危うく、こんなかっこいいバンドを知らぬまま余生を送るところでした。

その約ひと月後に、新譜からの先行公開第二弾が発表されたんですけど、それがまたデジタルなダンスビートを大々的に取り入れたEDM風の音作りで、面食らいました。

見間違えたか、別の動画を誤ってタップしちゃったかと、タイトルを二度見したほどの異色曲。音は一風変わってますけど、歌メロが相変わらず強力なんですよね。

そんな流れで、昔の曲もYouTubeで聞いてみるようになってゆくんですけど、以前の曲もいい曲ばっかりで、なんでこんな素晴らしいバンドを見落としていたのかと、自分の不甲斐なさが情けなくなるばかりでした。

荒々しく猛るハードロック・サウンドと、超キャッチーな歌メロの相乗効果がたまりません。イタリアのバンドなのにラテンっぽいノリがなくて、アメリカンに通じる豪快さが押し出されているのがいいですね。好きです。

まずは昔のアルバムから買い揃えました。欲しくなっちゃったら最後、我慢できない性分故に、一気に四枚。

最新作は、日本盤を待とうかと思っていたんですけど、どうやら見送られそうな情勢なので、輸入盤を注文しました。

改めて並べてみると、アルバムジャケットのパンチは強烈ですね。CD屋の店頭で、超おすすめ!と試聴機にセットされていたとしても、ちょっと聴いてみようかな、という気にはならないかもしれません。