映画『X エックス』のレイトショーでTOHOシネマズのプレミアスクリーンの実力を見せてもらってきた

映画『X エックス』のレイトショーでTOHOシネマズのプレミアスクリーンの実力を見せてもらってきた

最初は、観るつもりありませんでした。タイトルだけ見て、まったく引っかからずにスルーする気満々でした。

だって意味分かんないじゃないですか。『X エックス』て。

それが予告を見てみたらタランティーノの『デス・プルーフ』風のエロチック・サスペンス・ホラー仕立てに仕上がっていそうで面白そうだなと感じたので、観てみることにしました。

公開している近隣の劇場の上映スケジュールを見ていたらTOHOシネマズのプレミアスクリーンでの上映があったので、プレミアスクリーンはまだ一度も入ったことないんだよな、こりゃちょうどいい、見せてもらおうかプレミアスクリーンの実力とやらを、と突撃してきました。

予告編を見て抱いた印象のとおり、『デス・プルーフ』に通じる仕立てのホラー・サスペンスでした。前半で丁寧に若者たちの専横と欲望が積み重ねられ。後半でタガが外れたように虐殺ショーが始まって。

身の毛もよだつほどおぞましい映像を見ましたが、それと同じくらい目の保養になる映像も見ました。

特に裸オーバーオールはヤバかったですね。裸エプロンと同じくらいの市民権を得るのも時間の問題なのではないか、と愚考するほどの抜群の破壊力でした。

TOHOシネマズの音響はやっぱり素晴らしかったですね。

指が肌を滑る音とか、ささやき声が空間を漂う様子とか。アコースティックギターを爪弾く音がポップコーンのように小気味よく弾けたかと思えば、横のおっさんケータイの音切り忘れてんのかと思うくらいすぐ真横から効果音が聞こえてきたり。

音の質感がとにかくリアルで、ホラーやサスペンスとの相性が抜群の音響です。

今まで基本的に新作映画は特に何も考えずに会員カードを作ったユナイテッド・シネマ(IMAXや4DXもありますし…)に行ってましたけど、考え直さないといけませんね。ホラーやサスペンスを観るならまずTOHOシネマズを候補に考えるべきですし、少しでも良い音で観たいミュージカル系なども当然そうするべきでしょう。

TOHOシネマズの会員カードも作るか…。

ところで、肝心のプレミアスクリーンの実力ですが、映画を観終わって24時間以上も経ってようやく、その半分も把握できていなかったと知りました。

全席リクライニングシートってマジですか…。サイドテーブル付きのリッチで幅広のシートで前後のスペースもちょっと広くて良いねとか思ってたら、リクライニングのために広かったんですね…。

いやでも、周りの人も誰もシート倒してなかったんですよね。そもそもリクライニングシートだということが知られていないのか、周りの全員がシートは別に倒さなくてもそれがベストポジションだったのか。

リクライニングシートだったら、最前列で最大に倒して寝そべりながら映画を観るのもいいですよねぇ。後ろに誰もいなければですけど。

リベンジ案件にひとつ追加されました。

スペインの至宝91 Suiteがついに3rdアルバム『Back In The Game』を配信リリースするも、素直に喜べない理由

スペインの至宝91 Suiteがついに3rdアルバム『Back In The Game』を配信リリースするも、素直に喜べない理由

あれは三年前のことでしたか。

スペインのメロディアス・ハードロック・バンド91 Suiteが復活して6曲入りEP『Starting All Over』を突如としてリリースしたのは。

これがまあ、もう新曲を聴けることはないのだろうとほとんど諦めていたファンを狂喜させる凄まじい6曲で、新作アルバムの発表を心待ちにすることになります。

あれから三年。ポツポツと新曲やRobin Beckとのコラボ曲を発表しつつそろそろかと期待を煽り、そしてついに新アルバム『Back In The Game』が配信リリースされました。

未CD化は残念ですが、早速ダウンロード購入しましたよ。ウキウキと。しかし、その収録曲目を見て愕然としました。

というのも、1〜6曲目まではまんまEP『Starting All Over』と同じ曲順で、そのあとに新曲やRobin Beckとのコラボ曲が追加された構成となっていたからです。

え〜、これじゃただの『Starting All Over +8』じゃん…。

いや〜これはちょっともったいないですよ。曲がいいだけに構成が雑なのが惜しまれる…。これがEPを出した一年後とかだったら全然わかるんですけどね。三年後ですからね。

三年後でこれかぁ…。それだったら中途半端にEP出さずにいきなりアルバム出してほしかったなぁ…。

いや、曲は良いんですよ、ほんと。好きな曲ばっかりです。本来であれば手放しで狂喜乱舞して然るべき内容なんですけども、釈然としなくて素直に喜べない。

あぁ、モヤモヤする…。

映画『ブラック・フォン』を観にTOHOシネマズに行ったら、やけに音響がいいなと感心した

映画『ブラック・フォン』を観にTOHOシネマズに行ったら、やけに音響がいいなと感心した

私は普段、映画館に新作映画を観に行く場合、基本的には会員カード(よくある、6回映画を観たら一本タダで観れるというあのカードです)を作ったユナイテッド・シネマ(IMAXや4DXもあるので)を利用し、ガラガラで観たい場合はイオンシネマを利用する、といった感じで映画館を使い分けています。

近くにはTOHOシネマズもあるのですが、こちらは街中にあって混んでいたり駐車場が有料だったり座席が指定だったりで、座席は自由席を当日の空き具合を見て感覚で選ぶのが好きだったので敬遠していました。

まあ、コロナ禍になってどの映画館も座席は指定になってしまったので、今ではそんなふうに座席を選べないのですが。

市営の有料駐車場は映画を観るとサービスで一時間分無料になるんですけど、上映時間に遅れないようにちょっと早めに行ったりとか、上映時間が短い映画ならいいけど長い映画だと高くつくなぁとか、それでなんとなくTOHOシネマズからは足が遠のいていました。

それがなぜ今回『ブラック・フォン』はTOHOシネマズに観に行ったかというと、近隣ではここでしか上映していなかったからです。TOHOシネマズでしかやってないのか〜、じゃあしゃあないな、というなんとも後ろ向きな理由です。

何年ぶりかも定かではないくらい久しぶりにTOHOシネマズに行きました。たぶん最後に観たのは『ワイルド・スピード アイスブレイク』かな。ららぽーと磐田まで行ってイベントに参加して、そのまま映画を鑑賞した覚えがあります。

そしたら今回、嬉しい発見がありました。

今まで他の映画館でばっかり映画を観ていたから、違いがわかりやすかったんでしょうね。TOHOシネマズの音響は素晴らしかったです。立体感とか奥行きとか。平面のスクリーンに空間を感じさせてくれるというか。映画の世界への没入感を高めてくれるのです。

大音量でド迫力とか音が澄んでいて綺麗とか、そういったのとはまたひと味違う魅力を感じました。ほんとにすぐそこにあるようなリアルな響きとでもいいますか。

『ブラック・フォン』はホラーやサスペンス的な要素が強い映画だったんですけど、その緊張感の増幅にTOHOシネマズの音響がめちゃくちゃいい仕事してました。

いや〜今まで大損こいてましたね。ホラーとかサスペンスとかミュージカル系とか、音響が重要な映画はTOHOシネマズで観るべきでした。『シング:ネクストステージ』とか。『エルヴィス』も。

『a-ha THE MOVIE』や『Bon Jovi From Encore Nights』もTOHOシネマズで観たかったですね。こんなに音がいいと知ってたら。そこは上映劇場に含まれているかどうかも関わってくるので、無理もありますけど。

4DX Screen体験記

4DX Screen体験記

観てきました。ららぽーと沼津に入っている映画館シネマサンシャインにて、人生で一番好きになるであろう映画『トップガン マーヴェリック』の4DX Screen版を。

この4DX Screenという上映形態は日本全国でもたった4館にしかなく、そのうちのひとつが同じ県内の沼津市にあるとなれば行きたくなるのが人情というものでしょう。ちょっと遠いですけど。

本当は金曜日に有給をとって、クラフトビール工場に併設されているキャンプ場を予約して、観劇前にお気に入りの喫茶店でモーニング、帰る前には修善寺で日帰り温泉に入って、と沼津満喫フルコースを組む予定でした。

県西部の自宅から県東部の沼津まで片道約120km、車で三時間かかりますからね。ついでになにか予定がないと、お隣の豊橋や浜松の映画館に行くのと同じような気軽さでは行けません。

ところが、上映スケジュールを確認していたら今まで吹き替え版しかなかった4DX Screenに字幕版が追加されていたので、字幕派の自分は歓喜してそんな呑気に計画を組んでる場合じゃねぇ劇場の気が変わる前に観れるうちに行っとかないとと追い立てられまして、背中を蹴飛ばされるように沼津の映画館に愛車を走らせることになりました。

行くと決めたら、まずは座席を予約購入しました。片道120kmを三時間かけて映画館に着いて座席完売だったら悲しすぎますからね。後顧の憂いを断ちます。人生で初めて映画館の座席を予約購入しました。

名古屋より遠いとはいえ同じ県内、当初は下道で行こうと考えていたんですけど日が近づくにつれてだんだんと面倒くささが勝ってきてしまったのでやっぱり高速道路で行こう、と20年前の自分が聞いたら耳を疑って三度見しそうなことを考えながら出発しました。

余裕を持って早めに出発したおかげで、上映時間の数時間前には沼津に到着しのんびりと落ち着いて映画館に入ることができました。お昼を食べたりウィンドウショッピングしたり仮眠したりして、上映時間を待ちました。

4DX Screenのここが最高

画面のロールにシートが自然に追随するので本当に戦闘機に乗って空を飛んでいるかのような臨場感が得られる

正直なところ、適当にシートをガチャガチャ揺らしているだけだろうとなめてました。すいませんでした。まさか浮遊感や画面のロールに応じたGを感じるほどの細やかな制御がなされていたとは。

上映開始前に4DX Screenのデモンストレーションがあったのですが、その後に客席がざわめいていたので自分のように初体験でちょっとなめていたか、どんなものか試しに来ていた人が半数以上いたのでしょう。

昔ゲームセンターに筐体がグルグル動くアフターバーナーがありましたけど、あれに熱狂していた人は何が何でも観るべき上映形態です。

個人的には、ディズニーに『スター・ウォーズ』のワープシーンで4DX Screenのデモを作って欲しいなと思っちゃいましたね。もし作ってくれたら、映画本編そっちのけでデモを体験したいがために4DX Screenに足を運ぶことになるかもしれません。

座席の幅が広くゆったりとしていて前方の空間も広いので満席でも窮屈感や圧迫感がまったくない

全国にたった4館しかない上に座席数も少ないのでほぼ満席と大盛況ですが、座席の幅が広くて前方の空間も広いのでゆったりしていて、窮屈さを感じることなく観劇に集中できて素晴らしいです。

普通の座席のスクリーンがもう嫌になっちゃうんじゃないかと要らぬ心配をしてしまうくらい快適でした。

帰りの車の運転が戦闘機の操縦気分になる

臨場感が半端なさすぎてマーヴェリックになって戦闘機を操縦している気分を味わえるので、その余韻が帰りの車の運転まで後を引きます。かっ飛ばしたくなっちゃうので要注意。

4DX Screenのここがイマイチ

画質と音響はIMAXにかなわない

前に二回IMAXで『トップガン マーヴェリック』を観ていて今回の4DX Screenで三回目だったのですが、音響は最初の一音目の迫力から度肝を抜くインパクトを放ってくるIMAXにはかなわないな、と感じました。画質にしても正面のスクリーンの大きさによる迫力はIMAXのほうが上と感じました。

ただ、三面スクリーンによる圧倒的にワイドな視界と臨場感はこれでしか味わえないものなので、得難い魅力があることもまた確かです。通常のスクリーンの外側で切り捨てられるはずだった演技や表情が見られるのも、ファンからしたらたまらないところでしょう。

前方の座席だと270度スクリーンの恩恵が得られない

座席争奪戦に乗り遅れたため、私の座席は前から三列目でした。真ん中こそ確保しましたが、前すぎたためにスクリーンを見上げる形になってやや見づらかったのと、左右のスクリーンが直角のために想像していたような自然なワイド感が得られずに絵に無理があったのが残念でした。

かといって最後列だと俯瞰的になりすぎてしまってせっかくの臨場感がスポイルされかねないので、難しいところですね。後ろから三列目くらいの真ん中がちょうどいいのではないかと予想しているので、次の機会があったらそのあたりの席を狙います。

真ん中と左右のスクリーンのつなぎに隙間があるのが気になる

これは私の席が前方だったために隙間が目立って気になってしまったという面もあったのかもしれません。後方の席だったらスクリーンのつなぎもそれほど気にならなかったのかも。

シートの揺れが想像以上に激しく、油断しているとシートから転げ落ちそうになる

シートの揺れは想像以上にすごかったですね。もう完全にアトラクションです。週にひとりくらい座席から転がり落ちる人がいても不思議じゃないくらい揺れます。

視聴料金一回3300円たけぇなと思ってましたけど、こんだけサービス精神旺盛だったのならそりゃそれくらいするか、と妙に納得してしまいました。

4DX Screenのここがダメ

上映終了後に膝がめちゃくちゃ痛くなっていた

私以外に上映終了後に膝が痛くなったと言っている人がいないので私だけなのかもしれないですが、めっちゃ膝が痛くなりました。

シートがめちゃ揺れるので振り落とされないようにフットレストに足を載せて踏ん張るんですけど、そのせいで衝撃が全部膝に集中していたのだと思われます。どこかしら足を痛めている人だけは、どんだけ4DX Screenが気になっていたとしてもやめておいたほうがいいのかもしれません。

雪を降らせるシーンでモーターの駆動音が大きい

4DXの演出にはシートの揺れに加えて熱風や冷風や水しぶきがかかるというものがあるんですが、さらには雪が降ってくるという一幕までありました。ただ、そのシーンがめちゃくちゃ静かな場面であるがゆえに雪を降らせる装置の駆動音が騒音レベルでやけに大きく響いてしまい、雰囲気が台無しに。

プロジェクターの光に雪がキラキラと反射してそれはそれできれいだったんですけど、駆動音が大きすぎるのは考えものですね。やめたほうがいいのではないでしょうか。

四席ごとでフットレストを共有するので同じブロックに落ち着かない人がいると忌々しい

四席ごとでひとつのブロックになっていてフットレストも共有するので、貧乏ゆすりや頻繁に座り直すなど落ち着かない人と同じブロックになると、その振動がモロに伝わってきてしまうため忌々しいです。

まあ、それも上映開始までの我慢です。いざ映画が始まったら、貧乏ゆすりや座り直しの振動などの比じゃないシートの揺れに襲われるので。もしそういう人と居合わせてしまったら、なんとか心を無にして映画が始まるまで耐えてください。

総評

何事も百聞は一見にしかず。話の種にも一度経験しておくのもあり。

上映館数が多く視聴しやすいうえに大画面音響のド迫力を考えるとIMAXがベスト、画質や音質がやや犠牲になったとしてもアトラクション感覚も楽しみたいなら4DX、アトラクション感覚に加えてまるでその場に居合わせているかのような臨場感も欲しいのなら4DX Screen、という感じですかね。様々な上映形態が用意されているので、後はどれを選ぶかは各々の好みや気分。

名古屋のドルビーシネマや川崎のチネチッタのLIVE ZOUNDも気になってるんですが、都会に足を運ぶのが億劫で尻込みしております。

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B’zの初期の楽曲をベスト盤のような音質で聴きたいのでデジタルリマスター再発売希望という願いよかなえ

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5月21日に静岡県袋井市のエコパアリーナで開催されたB’z LIVE-GYM 2022 Highway Xを観てきてからというもの、ブログを書いたりライブ映像作品を観たりB’zのランダムプレイリストを聴いたりするなどしてその余韻に浸っていたわけですが、その最中でちょっと物足りなく感じるというか、こうだったらいいのにな、嬉しいのにな、と思ったことがありました。

それはB’zのランダムプレイリストを聴いているときのことでした。

B’zのデビューアルバム『B’z』収録曲の”Half Tone Lady”が流れてきました。この曲めっちゃ好きなんですよ。デビューアルバムの中で一番好き。華やかなキーボードにややあっさりながら躍動するギター、ポップで親しみやすいメロディ。

まだバンドが走り始めたばっかりで型ができ上がっていないながらも、あとから振り返ってみると所々でらしいフレーズや味付けが聞き取れるのも面白い。

ただ、いかんせん、音がしょぼいんですよねぇ…。『B’z』に限らず、CD黎明期の昔の音楽CD全般に当てはまる弱点ですが。

今と違って昔はレコーディング予算も限られている上に機材もぜんぜん違うので、致し方ない面もあるのかもしれません。この素晴らしいメロディを、もうちょっとガツンと来る音で聴きたい。このささやかな願いは贅沢なんでしょうか。

“だからその手を離して”や”君の中で踊りたい”など、ベスト盤に収録された曲はいいんですよ。リマスターされた素晴らしい音質で聴けるので。ただ音圧を上げて揃えただけじゃなくて音の粒立ちや分離にまでこだわり抜いたのであろうリマスターで聴けるので。

問題は選外となったのに好きな曲です。格差を知っているだけに、夢を見てしまうのです。これと同等の音で昔の好きな曲も聴きたいなぁ、と。

ひょっとしてサブスク版ではリマスターされていたりするんでしょうか。サブスクは利用していないため確認できていませんが。いやしかし、そんなまさかCD派をないがしろにするようなことはさすがにないと信じたい。

ゆえに、B’zの昔のアルバムのデジタルリマスター再発売を希望します。願いよかないたまへ。

されなかったらされなかったで、この物足りない音質も時代を感じさせてくれる味には違いない、と自分に言い聞かせてごまかします。

ほとんど諦めていますけど、万が一デジタルリマスター再発売していただけるのであれば、Bon Joviみたいに昔のライブ音源をボーナスCDとして付属するか、昔のライブの模様を収めた選り抜きDVDを付属するなどしていただければ、より一層嬉しく存じます。

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