3月末、桜が咲き始めた焼津でお花見してきた

3月末、桜が咲き始めた焼津でお花見してきた

木曜日の昼休憩、会社の食堂でお昼を食べていたら、背後でお昼を食べていた上司から唐突な提案がありました。

「弘志くん、明日休もうか」

「はい??」

正直に告白しましょう。戸惑った風を装いながら振り返って聞き返した私の胸中は、浮き立っていたことを。

というのも、日曜にお花見に行こうと考えていたんですけど、天気予報は雨だっていうので、テンションだだ下がりだったのですよ。それが、上司からのこの提案により、快晴予報の金曜日にお花見に行ける。いやぁ、たまには上司もグッジョブしますね。

そんなわけで、早朝バイトが終わった母を連れて、焼津でお花見してきました。

平等院や醍醐寺あたりも行き先候補として考えたんですけどね。満開っぽかったので。泊まりならまだしも、10時出発で日帰り京都は厳しいなと棄却。混んでるでしょうしね。

やっぱり焼津しかないでしょう。誰もいない焼津の桜並木を独り占め。

早くも心は金曜日へと飛んでました。このとき、上司が私の正面に回り込んでいたら、計画通りとほくそ笑む夜神月のような歪んだ笑顔に気づいていたでしょう。ひとり笑いを噛み殺しながら、静かに残りのお昼を食べ、粛々と午後の業務をこなし、木曜の終業のチャイムを心待ちにするのでした。

翌金曜日。遠足を待ちきれない小学生のごとくいつもより早起きした私は、母の帰りを待つ間暇を持て余したあまり、本来なら忙しいはずの平日の朝っぱらからつぶやきを連投してしまい、はしゃぎっぷりを隠せませんでした。

さて、焼津の桜ですが、まだまだ咲き始め、満開の見頃は来週末くらいかな、といったところでした。今週は日曜が雨予報ですし、来週はまた別の用事が入ってますし、桜は難しいですね、ほんと。

残念な状況ではありましたが、愛機デジタル一眼レフ、キヤノンEOS 8000Dを駆使して、頑張ってみました。

今どき、スマホでむちゃくちゃきれいな写真が簡単に撮れるので、もうデジタル一眼は不要なんじゃないの?という声を聞くようになってきましたけど、そんなことはない、そんなはずはない、というのが私の信念です。

作例も載せずにここで言い合っても机上の空論が平行線を辿るだけなので、作例でもって自分の信念を実証してみせましょう。

下のつぶやきに載せたのは、私のiPhone XRで撮った写真です。見頃には早かったな、という花のスカスカ具合が隠しきれず、残念な感じ。

次のつぶやきに載せたのは、キヤノンのデジタル一眼レフEOS 8000Dに標準ズームレンズをつけて、望遠端で圧縮効果を存分に効かせた写真です。

どうですか?

花がギュッと詰まって、見頃に近い盛れた写真が撮れてると感じませんか?

スマホの広角レンズのみでは、なかなかこのような写真は撮れません。腕がどうこうではなく、レンズの特性がモロに出るからです。

まあ、広角の写真が好きな人もいれば望遠の写真が好きな人もいますし、スマホが得意とする場面もあればデジイチが得意とする場面もあるわけで、今後も状況に応じたTPOに合わせて、両方上手く活用していきたいですね。

では最後に、焼津で撮ってきた桜の写真を載せておきます。黒石川と木屋川を散策してきました。

栃山川にも行ってみたのですが、富士山も雲隠れでまだほとんど蕾だったのでスルー。

焼津さくらマップ

焼津市では、観光案内所で桜の名所のマップを配布しています。焼津でお花見する際は、観光案内所でさくらマップを入手して、散策に繰り出しましょう。

焼津の桜並木

今回の撮影機材

今回の撮影は、カメラはキヤノンのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズは純正標準ズームのEF-S18-135mm IS STM、この組み合わせでのマニュアル撮影です。今回は望遠端大活躍。ほぼほぼ135mmで撮ってました。

大宮でサッカー観戦ついでに、埼玉を観光してきた

2019年9月28日、ラグビーW杯で日本代表がアイルランド代表に逆転勝ちした歴史的な日に、私は埼玉県のさいたま市大宮区にいました。

目的はサッカー観戦です。J2リーグの大宮アルディージャ対V・ファーレン長崎の一戦、長崎出身の友人と、長崎を応援するために遠征しました。

まあ、遠征の甲斐なく、試合は残念な結果に終わったのですが、勝負は時の運、勝つときもあれば負けるときもあるわけで、こればっかりはどうしようもないですね。

しかしなかなか勝てないですね。長崎出身の友人とは、五試合ほど一緒に遠征しているんですけど、一分四敗ですからね。まずいですね。このままでは、疫病神疑惑が浮上してしまう。

試合観戦後、居酒屋でやけ酒しながら、ラグビーの日本対アイルランドをパブリック・ビューイングするべきだったなと愚痴ってしまったのも、今となっては楽しい思い出。

サッカー観戦ついでに、埼玉観光

さて、私が住んでいる静岡県西部地方から埼玉県までは、車で片道約五時間。なかなか遠いんですよね。

そこまで時間をかけて行くからには、サッカー観戦以外何もしないというのももったいない話になってしまうので、ついでに観光してきました。

私たちが埼玉に行く少し前に、我らがWorld’s End Motorcycle ClubのボスであるRayさんが埼玉にツーリングされていたので、聖地巡礼にもなりました。

今回の撮影機材

今回のカメラは、いつものようにキヤノンのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズは純正標準ズームのEF-S18-135mm IS STM。この組み合わせでのマニュアル撮影です。

トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園

まず向かったのは、埼玉県飯能市にある、トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園です。

トーベ・ヤンソンはフィンランド出身の作家で、ムーミンの生みの親です。

なぜムーミンの生みの親にちなんだ公園が埼玉県飯能市にあるのかは謎ですが、のどかな風景の中にメルヘンチックな建造物が散見する、ちょっとした異世界気分が味わえそうな公園を、カメラ片手に散策してきました。

ムーミンたちの家って、こんな感じの建物でしたっけ? 昔アニメ見てましたけど、建物はあまり記憶になくて。風景やキャラはなんとなく覚えてるんですけど。

珍妙というか可愛らしいというか個性的というか、とにかく珍しい造形で目を引く建物ばっかりです。

背景に林立している背の高い木々は、メタセコイアです。滋賀県の、あの並木で有名な。この公園のポスターも紅葉時のものが飾られていたんですけど、紅葉の時季はまた一段と美しそうです。

大勢の家族連れで賑わっていました。無料でこの美しい景観。素晴らしい公園です。

川越大師 喜多院

埼玉を観光するとなれば、川越は外せません。

まずは、川越大師 喜多院へ。江戸時代に火災で消失されたそうなのですが、江戸城から三代将軍徳川家光誕生の間が客殿として、春日局化粧の間が書院として移築されており、徳川幕府との縁が濃い寺社です。

手水舎といえば龍。これはもうお約束のようなものですが、二頭が絡み合うかのような造りは珍しいんじゃないでしょうか。

渡り廊下から望む、客殿と季節感豊かな庭園。

渡り廊下の真ん中で左右に張り出している部分が、腰掛けになっています。ここで涼しい風に当たりながらお庭を眺めていたんだろうなと、ちょっと温かい気分に。

想像以上に広大で、見応えたっぷりの寺社でした。

川越城本丸御殿

次いで、川越城本丸御殿へ。すぐ横に駐車場があって、受付で駐車券に押印してもらえば、無料で一日車を停めておくことができます。

ちょっと距離はありますが、川越のシンボルである時の鐘まで、全然歩ける距離です。ただ、真夏の炎天下ではちょっときついと思うので、途中にあるカフェで休憩したり、ソフトクリームを食べたりして、乗り切りましょう。

整然と美しい屋根瓦。

まさか、自分に屋根瓦フェチの気があったとは。

気持ちいい風が通り抜けていたお庭。

縁側最高。

川越の町並み

最後に、川越の町並みを散策しながら、食べ歩きを楽しんできました。

川越のシンボル、時の鐘。下から見上げると、その存在感がすごい。

観光客でめちゃくちゃ賑わってました。もうちょっと写真撮りたかったんですけどね。撮影に熱中すると周りから邪魔になってしまうので、そんな余裕はなかったです。

ここでも瓦を撮っていた。めったに見ない珍しい造形に惹かれたのでしょう。

#WEMC

最後に余談。

私はバイクに乗っていないんですけど、モトブログはちょいちょい観てます。

完全にRayさんの影響ですね。数年前におすすめに上がってきて、観てみたら面白かったので、そこからハマってしまいました。

引き出しの多い即興の話術に引き込まれます。

初夏の上高地でハイキングを楽しんできた

いざ、新緑の上高地へ

昔に治療した歯の詰め物が取れてしまって、随分と久しぶりに歯医者に行くことになったのがきっかけでした。

そこでレントゲンを撮ったら、親知らずが一本、横向きに生えてすぐ横の歯を押しているのが判明したため、取れた詰め物の治療を進めると同時に、トントン拍子にさっさと抜いちゃいましょう、という話になってしまったのです。

「え、チョット待って、怖いんですけど」などという私の心の内の逡巡など置き去りに、あれよあれよという間に抜歯手術の日程まで決まってしまったので、絶望に沈んだ私は楽しい予定を詰め込んで現実逃避を図りました。

よし、上高地に行こう!

今まで何度か上高地には行ってますけど、夏真っ盛りか秋かのどちらかで、新緑の初夏ってパターンはなかったですからね、ちょうどいい。

絶景の上高地をハイキングして、抜歯の恐怖に負けそうな心を奮い立たせるのだ。

今回の撮影機材

今回も、カメラはCanonのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズは純正標準ズームのEF-S18-135mm IS STM。この組み合わせで、すべてマニュアル撮影です。

上高地で撮ってきた写真

上高地は、長野県と岐阜県の県境にある山岳リゾートです。

クルマで行く場合は、マイカー規制されているので、あかんだな駐車場沢渡駐車場にクルマを停めて、バスかタクシーで目指しましょう。

私の華麗なる脳内計画では、8時前には駐車場にクルマを停めて、8時半には大正池から散策を開始しているはずが、駐車場に着いたのは9時過ぎ、散策を開始したのは10時前でした。

おかしいな。前と同じような時間に家を出たはずなのに、どうしてこうなった…。

いつ見ても、悠然と美しい大正池。素晴らしい。穂高連峰に雲がかかっていようとも、まったく揺るがない素晴らしさ。全然人がいないように見えますが、後ろと右側にめっちゃいます。

大正池のほとりギリギリまで寄って、さらにズームで。この日は基本曇りだったんですけど、時折、雲の割れ目から差し込む陽光がきれいでしたね。

いやぁ、きれいですよねぇ。なんなんですかね、この新緑の輝きさえ霞むほどの水面の美しさは。

大自然の中で異彩を放っていた、盆栽のような趣のある小さな木。経年経過を観察したくなる一本ですね。

入り組むように倒れ込む枯れ木と超ナイスなリフレクション。渋い。

新緑の白樺も鮮烈。

田代湿原から望む穂高連峰。ため息がこぼれるほど尊い。

新緑がめっちゃ鮮やかな田代池。水の透明感も抜群。

絶景の撮影に夢中になっていたら、ヒザ下を何かがかすめたような気配があったので、びっくりして見たらお猿さんでした。周りの人間には目もくれずに、気ままに闊歩してましたね。

日光みたいな、気性の荒いお猿さんじゃなかったので、いたずらされずに済みました。

写真ではわかりにくいですが、この梓川、めっちゃ流れが急です。優雅かつダイナミック。

この日は、めっちゃお猿さん見ました。子猿を背負った母猿もいて、シャッター切りまくったんですがまともに写らず。

やっぱ、動いている被写体をマニュアル撮影は厳しいですね。こういうときに、何も考えなくてもぱぱっと撮影モードを切り替えられるようになりたい。

梓川から見上げる河童橋。いくら夏とはいえ、三連休の初日にしてはやけに人が少ないなと不思議だったんですが、その理由は帰りに判明しました。

河童橋の上から望む穂高連峰。新緑が眩しすぎる。

河童橋越しの穂高連峰。いつ見ても絵になりますね。素晴らしい。毎回毎回、似たようなところから似たような構図で撮ってるんですけど、わかっていながらついつい撮っちゃうんですよねぇ。

新緑の上高地も素晴らしかった

毎年のように、上高地を訪れては、似たような構図に心奪われて思わず写真を撮っちゃってるんですけど、これはもうしょうがないですね。

上高地の被写体力、高すぎ。もう大好き。

渋滞に巻き込まれたわけでもないのに、何故か予想よりも到着時刻が遅くなったため、予定が押しに押して、ハイキングを終えてバスターミナルに戻ってきた頃には、15時を過ぎてしまいました。

また帰りのバスやタクシーの行列がとんでもないことになっているのではと戦々恐々としていたのですが、なぜかあまり混んでいなかったので、ホッとしてタクシーに乗り込んだら、運転手さんからその理由を聞きました。

なんでも、松本市から上高地に続く国道で、重傷者が出る酷い事故があったらしく、その国道が通行止めになっているそうで。

せっかくの連休なのに全然お客さんが上がってこないから商売上がったりだよ、とボヤいていました。

そうだよなぁ、連休の上高地が、こんなに空いてるわけないよなぁ。おかしいと思った。

最短距離で帰ろうとすると抜けるのに何時間かかるかわからないよ、と教えてもらったので、途中で迂回して大回りして宿に向かいました。

塩尻市に宿を取ったんですけど、宿のすぐ近くにワイナリーが何軒かあったので、16時までにはチェックインして、夕食までの間にワイナリー巡りにでも洒落込もうかと考えていたのですが、なかなか思うようには計画は進まないものですね。

あの東福寺も、初夏に行けば混雑知らず

さすがの東福寺も、初夏は空いている

7月の上旬、大阪城ホールでB’zのライブを観たその翌日に、帰りながら京都に立ち寄ってきました。

桜ノ宮に泊まったのですが、そこから京都まで、第二京阪経由でクルマで約50分。

前々から、大阪から帰りながら京都に寄っていこうという話になっていたので、皆で候補を考えていたのですが、東福寺塔頭天得院がちょうど桔梗の特別拝観期間中とのことで、では東福寺に行きますか、と話がまとまったのでした。

秋に東福寺に行くと、見渡す限りの人の波に揉まれるばかりで、正直なところ観光や写真撮影どころではないのですが、新緑が輝く初夏であれば、そんな秋が嘘のように、ひっそりと静かで落ち着いた東福寺を、のんびりと心ゆくまで散策できます。

今回の撮影機材

今回も、カメラはCanonのデジタル一眼レフEOS 8000D、レンズは純正標準ズームのEF-S18-135mm IS STM。この組み合わせで、全てマニュアル撮影です。

純正標準ズーム、マジで優秀ですよ。一度使い出すと、あまりの万能さに甘えグセが付いてしまって、単焦点レンズを持ち出すのが億劫になってしまうほどです。

今回参拝した名所

天得院

まずは、東福寺塔頭天得院に参拝。桔梗が咲き誇るお庭の特別拝観です。

天得院で撮ってきた写真

綺麗だなと思ってシャッターを切ったものの、漫然としすぎていて、結局何を撮りたかったのかよくわからなくなってしまった一枚。

広角だとちょっと厳しいなとズームしてみたら、天得院感がゼロに。いや、桔梗を撮るの、ちょっと難しすぎますぞ。

望遠端で日の丸構図。キレイに撮れたけど、ひねりも工夫もなさすぎる。

庭に下りれなかったので、縁側から必死に構図を探して四苦八苦。苦し紛れの前景が悲しい。

地面スレスレできれいに咲いている桔梗を主役にしたはいいが、他の要素が漫然としていてごちゃごちゃに感じる。いやぁ、むずいっすね。

東福寺

天得院のすぐ横、東福寺に参拝。東福寺も、同じ名前の寺社が全国にいくつかあるみたいですね。そのひとつが、なんと地元にもあったので、びっくりしました。

この前の週には、2019年G20大阪サミットで来日された首脳陣の奥様方が参拝して、感嘆の声を挙げていたそうです。

東福寺で撮ってきた写真

こんなに人の少ない通天橋、初めて見ましたよ。

もし秋だったら、絶対に訪れないタイミング。ここが無人とか、ありえねっすから、マジで。

朝一番で開門待ちに並んで、開門ダッシュにポール・トゥ・ウィンしたとして、ワンチャンあるかどうかじゃないですかね。

方丈庭園も初めて見ました。悠久の時が刻んだ侘び寂び、最高です。

通り抜けてくるそよ風がめちゃくちゃ気持ちよかった廊下。

伝わりますかね、この三門の大迫力が。

両足院

最後に、建仁寺塔頭両足院を参拝してきました。初夏の特別拝観で、庭園に半夏生の葉が生い茂る様を、見ることができます。

祇園に建仁寺という大きなお寺があるということは知っていましたが、その塔頭にまさかこのような知る人ぞ知る素敵なスポットがあったとは。

両足院で撮ってきた写真

玄関横のこの枯山水からして、センス抜群すぎる。

この白っぽいのが半夏生だそうで、初夏らしさあふれる、素晴らしい彩りの庭園。

分厚くて無骨な扉の向こうに見える、雰囲気の良さげな美しい庭園。素晴らしい雰囲気に気分も高まってゆく、こんな廊下をゆっくりと歩いたり、縁側に腰掛けたりするのが好き。

座敷から、窓ガラス越しに眺める庭園。清々しい初夏の爽やかな空気が最高でした。

提灯のムカデが可愛いくて、ついつい撮った一枚。

初夏の京都はやっぱり空いているのでおすすめ

もう何度もこのブログでは書いていることですが、初夏の京都は空いていて最高ですね、やっぱり。

狙うべきは、GW明けから梅雨明けまでの、祇園祭が始まるまでの間でしょう。ツツジや紫陽花が咲き誇る庭園は美しいですし、紅葉の名所はどこも新緑が爽やかで清々しいです。

その割に混んでないってのがもう最高ですね。

東福寺だって、朝イチの開門直後とかじゃなくて、11時すぎですからね。

さすがに人気の寺院なので、いくら空いているとはいっても人影が皆無というわけではないですが、ちょっと待てばいくらでも訪れるシャッターチャンス。

このチャンスをモノにしないって手はありませんぜ。

純正標準ズームレンズが万能すぎる

純正標準ズームレンズ万能説

この一本さえ持っておけば、他には何もレンズなど要らないのではないか。

せっかくレンズ交換式のデジタル一眼レフカメラで趣味の写真撮影を楽しんでいるのにも関わらず、レンズ交換式カメラの醍醐味であるレンズ交換など不要なのではないかと思ってしまうほど、万能のレンズ。

それが、私の手持ちの一本、EF-S18-135mm IS STMです。

EF-S18-135mm IS STMの素晴らしいところ

いわゆる便利ズームなどと、揶揄されることもある不遇のレンズですが、素晴らしいレンズですよ、これ。

大きくて迫力があるのに、見た目ほど重くなくてしかもお求めやすい価格、ってのがいいですね。

使っていて、確かに便利だなと痛感するところはあるわけで、誰が名付けたのか便利ズームとはよく言ったものだと感心しきりなのですが、ただ便利なだけではなくて、その実力は本物ですからね。

これ一本で、広角域から中望遠域まで対応できる

最高のセールスポイントは、誰がなんと言ってもこれ。広角端18mmから、望遠端135mmをカバーする、圧巻の焦点距離。

立ち位置を工夫しなくても、それぞれの焦点域の特色を活かした、バリエーション豊かな写真を記録することができます。

数年前、私が撮ってきた富士山の写真を例に挙げます。ほぼ同じ場所に立って撮り続けていた写真です。

そういえば、最近、富士山の写真、撮りに行ってないですね。イベントのついでとかはあるんですけど。今度、久しぶりに富士山撮りに行こうかな。

広角域の作例

焦点距離18mm。

夜明け前は空一面曇っていて富士山も見えていなかったのですが、夜が明け始めると同時に雲が割れました。ミラクル。うおー、すげー、と大興奮でシャッター切りまくり。

焦点距離27mm。

陽が上がるにつれて、雲海だけ残って雲は消え去るという奇跡。広角域なので、富士山と太陽を両端に入れて、ダブル主役。

標準域の作例

焦点距離50mm。

ズームして、撮りたかった富士山に焦点を。太陽が出てきて朝焼けが広がってきているんだな、と想像させたかったので、富士山を左端に寄せて、右端に朝焼けを。

焦点距離50mm。

下の街並みを削って、晴れてきた空を入れつつ、朝焼けも落ち着いてきたので、富士山の位置を微調整。

中望遠域の作例

焦点距離85mm。

主役の富士山にぐぐっとズームして、朝焼けの雰囲気も漂わせて。ホントは富士山をど真ん中にして、富士山のきれいな末広がりの稜線を入れたいのですが、朝焼けの様子も少しでも残したく。

焦点距離81mm。

シャッター切りまくった割に、日の丸構図を避けすぎていたことに気がついて、この日の主役である富士山をど真ん中に。下をもうちょい切って、空を広めに入れるべきでしたね。

手ブレ補正を搭載している

地味に嬉しいのがこれ。レンズに手ブレ補正搭載。

私の愛機Canon EOS 8000Dには、カメラ内手ブレ補正が搭載されていないので、レンズ側に手ブレ補正が付いているおかげで、失敗を少なくすることができます。

オートフォーカス駆動音が静か

普段写真を撮っているだけではこれといった恩恵はないですが、動画撮影時や、めちゃくちゃ静かなところで写真を撮るときには、ノイズが抑えられているので助かります。

申し分のない描写

拡大して隅から隅まで粗を探せば、いくらか気になるところも出てくるかもしれませんが、TwitterやInstagramなどのSNSに上げたり、ブログに載せたり、iPhoneの待ち受けにしたりするのであれば、これ以上何を望むものがあるというのでしょう。

しかも、けっこうボケますしね。下の作例のように。

単焦点顔負けのきれいなボケ味、素晴らしい。望遠端135mmで、前景と背景を入れたので、奥行き感もよく出ていると思います。

いや、うわさのLレンズとは一体どれほどすごいのかと、気にはなりますよ、そりゃ。フルサイズのカメラとの組み合わせやいかに。

でも、でかくて重くて値段も高いですからね。予算も厳しいですし、ガチすぎて、旅のお供にもキツイ。

そうなってくると、このEF-S18-135mm IS STM、ベストチョイスのひとつに挙がってくるはずですよ。コスパ抜群。

EF-S18-135mm IS STMのイマイチなところ

とまあ、こんな感じでとても使い勝手のいい素晴らしいレンズなのですが、もちろん弱点もあります。

万能であるということは、すべてが及第点である、ということです。ちょっとくらいの欠点には目をつぶってしまうほど、飛び抜けて強烈な魅力があるわけではないのです。

総合力が高くて致命的な欠点はないが、ちょっと物足りない。そんなところがあるんですよね。

F値が通しではない

このレンズのF値は、F3.5-5.6です。

F値はレンズの明るさのことで、F3.5-5.6とは何を意味するかというと、焦点距離18mmのときの最小F値は3.5で、焦点距離135mmのときの最小F値は5.6である、ということです。

18mm時にF値を3.5にしていると、ズームリングを回すと同時に、F値が勝手に変わっていってしまうのです。変えたくなくても。

プログラムオートや絞り優先オートで撮っているぶんには、カメラがその他の数字を自動で調整してくれるので、何ら問題はないのですが、問題はマニュアル撮影時ですね。

露出をバッチリ決めたあとで焦点距離を変えてしまうと、暗くなったり明るくなったりしてしまうので、再調整が必要になってしまいます。

逆に言えば、マニュアル撮影さえしなければ、F値が通しではなくても、不満はないでしょう。

レンズの明るさがやや暗い

上でも述べたとおり、このレンズのF値は、焦点距離に応じて、3.5から5.6が最小値となります。このF値が小さければ小さいほど、明るいレンズであるといえるわけです。

いわゆる大三元レンズと呼ばれるF2.8通しズームや、F1.4やF1.8といった次元の違うF値を誇る単焦点レンズが、なぜもてはやされるかというと、めちゃくちゃ明るいからなのです。

レンズが明るいと、背景や前景がボケやすいのと、暗いところでもISO感度を下げれたり、シャッタースピードを稼げたりするので、画質や表現にその違いが現れるのです。

明るいレンズは大概、でかくて重くておまけに高いのですが、めちゃくちゃ明るくて写りも抜群なので、崇め奉られてるんですよね。

そのせいで、F値が変動するズームレンズは、便利ズームなどと揶揄されることになっちゃうんですよねぇ。F2.8通しや単焦点レンズが明るすぎるだけであって、標準ズームが暗いわけではないと思うんですけどね。

まとめ

以上を踏まえて、簡潔に結論を述べます。

EF-S18-135mm IS STMはこんな人におすすめ

  • レンズ一本で、幅広い撮影状況に対応したい
  • レンズに手ブレ補正がほしい
  • コスパ抜群のレンズがほしい
  • レンズに明るさを求めていない
  • F値が通しではなくても別に気にならない

以上五点。すべて当てはまるのであれば、EF-S18-135mm IS STMは、きっとあなたの写真撮影活動において、最高の相棒となることでしょう。